食材偽装の発端と終焉

 食材偽装、実は・・・ととどまるところがわかりませんな。なんてったってこの後には「魚沼産」という大物が控えている。

 ことごとく「知らなかった」「気がついていなかった」という言い訳がされているが、これに対する一般の職人(not コック)のコメントが悪くない。「料理人であれば分からないわけがない/それを上が知らないわけがない」。
 ようするに意図的に違った食材を使って、ウソついてましたってことだが救いは一般の職人のコメントが料理人のプライドを反映したものだということだ。

 それに比べて責任者のプライドのなさ、というか無能さ加減にあきれますわ。
 あくまで個人の意見ではありますが「知らない」ってことは、管理能力がないということで、その地位には不適格。即座に「辞任表明」すくなくとも「進退伺い」に繋がらないといけないのですがね。
 例えば、プロ野球の統一球、いつの間にか実質的な規格が変わっていたのを、コミッショナーが「知らない」で責任はないとしていいのってことです。ボールに自分のサインまで入れているんだから「知りません」はないでしょ。知らなかったとしても知っておかなければいけないでしょってことです。知らないだけなら「無能」で済むかもしれないですが、サインまでしていれば一種の犯罪です。
 選手側も情けないです。近鉄がやむにやまれぬ理由で球団を手放したとき、ストまでやっといたくせに、今回は不快感の表明、で終わりですか。(遺憾を表明、で終わる政治家みたいだなあ。)最低でも「日本シリーズ第5戦以降のボイコット」が必要だったと思います。オールスターと日本シリーズ第5戦以降の売上げがコミッショナーの収入になるそうですが、これをワザワザ第7戦までやって増やしてあげるなんて冗談にもならない。
 もちろん巨人4連勝ですよ。楽天の本拠地は日本シリーズ規格を満たしてません。だから以前ロッテがしたように開催権を返上すべきです。しかも「ちゃんと整備します」と約束してたわけでしょ。というわけで今年の日本シリーズは個人的には最悪の印象でした。「嘘つき厚遇シリーズ」と呼びたいです。ん?言いたいことは想像できる「東北の被災者に勇気を与えるため」ですよね。いい免罪符だ。

 脱線したように見えて、実はここで当初のトピックと結びつきます。そういえば食品の産地偽装は「ホントは福島産」が発端だったですね。なるほど、楽天といい東北は嘘つきなのか。(野球つながりで言うと、花巻東の千葉君も気に入らん。高校生だからバント失敗と取られないだろうと甘えて四球狙い。一塁でガッツポーズ。「あんまりひどいと厳密にとるぞ」と審判に警告されると被害者面。東北ってそういう土地柄なんでしょうかね。なんか石原前知事の言い方理解できてきたわ。最初聞いたときはひどいと思ったけど。さすが芥川賞作家だ。人間観察が深いんだ。)
 そろそろ言うけど、原発事故の被害「だまされた」で通しているところが気に入らないのだ。ここに「知らなかったから無罪」という潮流が大きくなった源泉があるんじゃないかと思っている。「ここまで大事になるとは思いませんでした」なら分かるのです。そこには反省があるからね。しかし「私たちが馬鹿でした。皆さんごめんなさい」の謝罪もないまま被害者の立場に立ち続けるのはいかがなものか。原子炉が暴走したら手に負えない、知らなかったら免罪ってことはないよ。すくなくとも反省(not後悔)と謝罪をしなさい。です。それは東電と自民党が悪いんですが、原発立地自治体に責任が全くないわけではない。たいした広さの敷地でもないのに原子炉を6個まで増やしちゃってますからね。だから手の施しようがなくなったって側面、否定できないでしょ。

 さて、残る食材偽装の超大物「魚沼産」外観上は同じ米粒。これは料理人には分からないかもしれませんな。だとすると責任の所在は別としても「知らなかった」も通るかもしれません。それとも例えば寿司職人なら分かりますかね?機械で握ってます、なら仕方ないかも。
 でもね、うちのガキどもは食っている野菜、無農薬かどうかすぐに判別します。ぼくですら包丁入れれば分かります。
 だから米を扱うプロとしては「当然分かるもの」と断言して欲しいなあ。
 とりあえず「うおぬまくらぶ」のレシートは捨てずに取っておこう。

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