タイムリミットは7月はじめ

 熊本地震の放出エネルギーについて、単位時間当たりの統計を取ってみた。
(MS-Excelのマクロを使ってジュール換算したうえで足し算したのだ。)
 震度1や2という体感できない地震まで入れると休んでいる暇はないが、3以上のものについては本震後1週間でずいぶんと落ち着いてきているのが分かる。
 なのでマスコミの震度1以上の揺れは1000件以上、という言い回しにとっても作為的なものを感じるのである。
 本格的な復興目途を付けたくないのではなかろうか。たしかにワイドショーのネタとして必要だろうし。(広島県府中緑ヶ丘中学の問題は皆さんきれいさっぱり忘れたようだ。)

 この災害、当面落ち着いた形を作るにはタイムリミットがある。恐らくは7月の中旬。
 ここまでにテント住まいの人をどこかに収めないと面倒なことになるのだ。
 2015年7月26日台風12号最接近。
 2014年7月9日台風8号上陸。
 2013年のように9月になってから影響というものもあるが、幸運をあてにするわけにもいくまい。下手すりゃ参議院選挙の行方を左右する。

 あと2か月でどうするか、なのだ。
 仮設住宅を建てる時間があればいいが、島根県のマニュアルによると着工から完成まで3〜4週間。島根県の場合は、地震が起こりそうな断層をあらかじめチェックして、平時から候補地は決めており、発注する窓口も決めているとはいえ、一カ月で2,500戸が限界のようだ。
 熊本県でも100戸単位で建設が始まったようだが、どうやら足りなさそうだ。
 熊本市立龍田小中学校をつぶして住宅にする程度では間に合うまい。
(この学校、アマゾンの欲しいものリストで必要のないものを要求したのがばれて問題となっている。40型液晶テレビ、はいいとして、ポストイット1000枚入りを700個、テープのり700セットアタリでおかしくなり、譜面台60台、メトロノーム50台に至っては、なんで避難所に必要なの?ようするにせっせと備品集めをしていたらしい。サックスホーンまで頂戴と言っているのは何を考えているのだろうか〜転売目的が想像される〜。問題となったところで在校生卒業生のアカウントにロックをかけてもみ消しに移行しているらしい。もみ消すくらいなら廃校にして跡地に住宅建てればいいではないか。)

 しかしやはり一万人以上の人間を県外に移送しないといけない。これが問題。
 というのは、受け入れ側の負担になるから。
 移送を望む人のうちには居ついて帰らない人が出ると思います。過疎の町で生活基盤が無くなった高齢者が主だと思うので(福島で帰りたいから除染を、という要求が通った後もなかなか帰らないでしょ)。んでもって受け入れた先の自治体の財政を確実に圧迫するのです。地方交付税の割り当てあたりで補てんしてくれるという制度がないですので。

 なので新規立法が求められ、今後人口配置の適正化を見据えた国づくりの礎とせねばならない。どうしたって動けない高齢者はコンパクトに便利なところにまとまっていてくれないといざという時大変だからね。今回の阿蘇での捜索のように。

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