ひょっとして安倍首相は天皇になりたかった?

 3月31日退位、5月1日即位、なんて意見が出ていたのでギョギョッとしたのだ。
 まるまる4月の間。天皇がいなくなる。つまり「国事行為ができない」という日本国憲法最大の弱点が露呈するのである。なにしろ国会が開けない。議員が物理的に集まっても、詔がなければ国会とは認められない。
 となるとその間、だれが代行するか、である。摂政というのを置くのが決まりだがその議論は全く聞こえてこない。とすると閣議決定で憲法解釈を変え、議論をすっ飛ばして法律を成立させ、説明責任を無視している安倍首相のことだ。憲法解釈を変えて「私が責任者だ」と国事行為をやってしまう可能性があった。いままでの経緯から見てありそうなことだ。宮内庁は時期こそ「忖度」したが、よくぞこの一線は守ったものだ。

 安倍首相を指導者として熱烈支持している人がいるのは分かる。トランプにすり寄っている態度がどうかという意見もあるが、今は「NOと言える大人の関係」なんて場合ではない、恥も外聞もかなぐり捨てる時期だ、という価値観も理解する。が、今までの実績を見ると基本的にあの人信用できないのだ。アベノミクスで異次元やっても全然経済は回りださない。インバウンドと年金の株式運用で見た目をつくろえているだけだ。だからせめて「近いうち退位します」を言ってくれないと国難だからといってかじ取りを任せるわけにはいかんのだ。政治家にはずるさも必要だが、私利私欲から離れた責任感が必要だ。これが安倍首相にはないと思っているのだ。

 そもそも首相自身は現状を国難と思ってないところすらある。北朝鮮がミサイル打ちそうな時も、首相は官邸に泊まることすらせず自宅に帰って、おっとり刀でかけつけておるではないか。(cf.「近いうち」の野田首相はロンドンオリンピック開会式にすら行かず、内政に注力した。)

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