タピオカブームは消費税対策の仕込みであった

 政権を失うのが確実であれば、支持率は落ちるが必要である消費税増税を、と大局的な見地から、野田前総理が成立させた法案、安部さんは議員削減を約束して受け取ったはずであるが、国勢調査が出た直後に「あと3年たてば新しいデータが出るから」と無視していたが、消費税増税だけはやるらしい。
 問題は軽減税率である。
 平成28年4月(平成30年1月改訂)国税庁消費税軽減税率制度対応室消費税の軽減税率制度に関するQ&A(個別事例編)で実に分かりにくいQ&Aが並んでいるが、食べ物買って店内で食べれば10%、店の外なら8%ということになっているのがややこしい。Q&Aではおとなしく「公園のベンチで食べる」などと書いてあるが、そんなに公園やベンチがあるわけではないから、要するに「立って食べる」ないし「歩きながら食べる」ことになる。

 税制というのは特定の行為を税金を払わせることによって罰し、特定の行為を税金を免除することによって促進するという性格がある。つまりこの軽減税率の決め方は、一面では自宅で調理することを勧めてはいるが、別の意味として店の外で「立って」あるいは「歩きながら」食べることを奨励しているのだ。
 うちのばあさんが生きていたら「行儀が悪い」と怒られるような事態だ。が、業界としては売り上げ確保のために、そのような食べ方が受け入れられるように社会通念を変えなければならない。
 そこで彼らは考えたのだろう。立ち食い、歩き食いが容認され、できれば逆にファッションとなるようなものはないか。タピオカを見つけた人は業界の英雄だ。
 基本的に飲み物なので歩きながら摂取することへの抵抗感は少ない。そして同時にデンプン粒が含まれていることより「食べ物」でもある。歩き食いへの抵抗感を緩和するにはちょうどいい。色合いもおしゃれといえばおしゃれである。

 さて、食べ終わったタピオカはどうなるのでしょう?
 あれ、最後の一粒までしっかり食べる人っている?
 残ってると洗いにくいんだよね。
 公共のごみ箱に捨てられたタピオカの処理のために、税金が余分に使われることになるかもしれない。これは「歩き食いを推奨した」政府の責任だと思うけどどうかな。
 私としてはそのツケを納税者に回さないように、と願うだけである。

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