ご理解とご協力を

 性同一障碍者は、生物学上の性別と精神的な性別の違和感に悩むものらしい。
 その経験があればわかってくれるだろう。
 性同一障碍者を見た他人もやはり、生物学上の性別と本人が意識しているらしい性別が違うあなたに対して、同じように違和感を感じるものだということを。

 というわけで、変な顔をされたり、念入りに確認されたとしてもそこは
「ご理解とご協力を」
お願いしたい。頭ごなしに「差別だ!」なんて言われても困るのだ。

 「ご理解とご協力を」という言いまわし、個人としては大嫌いである。
 申し訳ないという気持ちも、合わせてくれたからという感謝の気持ちもない。依頼しているように見せているが「ご理解とご協力してくれて当然」というある種の傲慢さが見て取れる。
 だから使いたくはないのだが、便利な言葉だよね。なのでこういうときだけは使ってみたくなった。

 武漢から来た中国人を避けようとする姿勢に、ご理解とご協力を。
 別に「愛国無罪」と叫びながら石を投げるわけではなく、そっと離れるだけですから、心情は分かりますがそこはご理解とご協力を。
 大げさでなく、命がかかっているのだ。

 ところで。飛行機に持ち込める消毒液は預け入れを含め2リットルまでである。ということで、買い占めたつもりが持ち出せない消毒液が没収されて空港には余りまくっているはずだ。何とか有効活用できないものだろうか。

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