テレワークが進まないのは、声をかけるだけで、実はやる気が無いからである。社会問題ネタ、目次へ政治が少しでも真面目に考えているなら、インターネットのサーバー管理者や各企業のVPN担当者は医療従事者に次ぐ扱いでワクチン接種を優先する、くらいの声は上がるだろう。
サーバーを止めないように電源に気を配るのを日頃からやっている人たちだ。冷蔵庫を止めてワクチンを無駄にした、などというみっともないことは一切やるまい。それに障害の時、感染防止で集まれないとなるとネットの回復まで、在宅勤務でネットを利用している人も仕事ができないことになる。インターネット技術者を優遇することはわかりやすい社会正義なのである。
しかし実際には、テレワークの設備を導入しようにも経済的に難しい企業に補助を出すことを検討した素振りもないし、テレワークがやりやすいよう承認事務の法制度を変えたという話も聞かない。テレワークガイドラインもあるにはあるが、各文は「〜望ましい」「〜考えられる」「〜必要がある」「〜すること」「〜可能性がある」で終わるよう統一されている。「〜すること」はマシに見えるかもしれないが「労使で確認し、使用者はその結果に応じて業務量等を見直すこと」では、ようするに丸投げ、願望を述べているに過ぎない。そんなわけだから、比較的テレワークがしやすいと思われている業種であるシステム開発でさえそんなに進んでるとは言えない。というのは
「セキュリティの問題が会って自宅への持ち帰り仕事は不可」
だからである。何しろ私の知っている会社は一時
「帰宅不可」
という規定があった。これくらい情報漏えいに気を使うのがシステム開発会社の「信用」であって、在宅勤務で情報漏えいを防げるよう社内インフラを整備するのはこのレベルになるとどれだけかかるか分かったものじゃない。
(「海外で開発する」というプロジェクトがあって、なにかと思ったらパスポート取り上げられてホテルに缶詰、だったそうな。なんという機密保持精神。確かに日本語でつぶやいても周りの人にはわからないから機密は強力に保てる。)というわけでなんのかんのと理由がついて在宅勤務は難しいのだ。さらにネットワークのエンジニアは「在宅勤務その他に必要なインフラを支える」という意味でエッセンシャルワーカーであるといえる。エッセンシャルワーカーはある程度在宅勤務ができないということ、理解されているよね。
ではどうやってテレワークを促進すればいいだろう。
もちろん法整備やまともなガイドラインを作ることが必要だが、わかりやすい方法だってある。以前ちらりと書いたが「テレワーク関連機器の機器やソフトは消費税免税」だ。法整備やレジスターの整備が大変なのはわかるが、早く実現できる方法を思いついた。消費税は国税部分と地方税部分に分けられる。パフォーマー小池都知事が「東京都の地方税部分を免税にします」とぶち上げれば適当に動き出しそうだ。現在国税部分は7.8%。地方税部分は2.2%。この2.2%部分を返上すれば良い。システム対応は大変そうだが、軽減するのは難しくない。
「食料品」として販売するのだ。これで税率は8%になる。処理経路も確立している。0.2%は小池さんの懐に・・・じゃなかったウィルス対策の目的税としますといって補償に回すとすればよい。これをテコに回復した人気にのって小池都知事は国政復帰。まじやばくね。