ロシアのウクライナ東部4州併合、社会問題ネタ、目次へ
おかしなことなのかしら。
たとえば東西ドイツ統一のときは、旧東ドイツの各州が旧西ドイツに併合を求める決議をなし、これをドイツ連邦共和国が受け入れるという形でなされた。
なので、ウクライナ東部4州が併合を求め、ロシア人民共和国がそれを承認したというのはおかしくはない。それともドイツがやったことだからナチスであり、ナチズムだから良くないとでもゼレンスキーは答えるつもりなのだろうか。
強いて言えばこれは「政府」でなくて「個人」の合意だから問題がある、ということだろう。旧ドイツ民主共和国は「議会」で決議した。多分それに先んじて他国に併合を求める法律を成立させていたはずである。ドイツ連邦共和国も同様であろう。しかしながら、ウクライナ東部は、ひょっとして戦乱で州政府が崩壊しているためか、法的根拠のない住民投票が決議となり、プーチン個人が議会を経ずに受託したみたいなのだ。これが個々のウクライナ人がプーチンと養子縁組をしたというなら文句は言わない。しかし法的根拠がないというのはどうかということだろう。もともと法的根拠がないのだから、それが「民主的かどうか」というのは二の次の問題となる。ならば銃を持った軍人とともに各個を回ったというやり方も、全体の流れの中ではあまり意味を持たない。
そもそもが「法治国家」ではないのだ。ゼレンスキーが元喜劇役者で政治家としての資質に欠けるというのはこういうところにも現れているようだ。特に根拠を述べず「茶番だ」というのである。ホントに彼が言ったのかなあ、コメディアンが茶番と認めたということは、逆にそれなりに評価していることとなってしまうだろうに。
せめて、ソ連のバルト海沿岸の飛び地、カリーニングラードで元のドイツに戻りたいかという住民投票を公正に行えば、プーチンはロシアに残ってくれると思っているのだろうか、くらいにとどめておいたほうが良いのでは?まあ、旧ソ連人にとって、戦争とは結構呑気なものらしく、フランスの侵略を受けたときは町を自ら焼き払って逃げたら冬将軍がカタをつけてくれたし、スターリングラード攻防戦というものはあったそうだが、ヒトラーが攻めてきたときもそうだった。
なので、ウクライナから日本に逃げてきた御婦人は、犬は検疫のためにしばらく預かると言われて「犬と一緒じゃないなら死んだほうがマシ」(彼女にとってロシア侵略による命の危険はその程度だったのだ)、今兵役を逃れて国外脱出を図っている人は歩きスマホしながら国境に向かっている。
(写真はVOA learning Englishから)んでもってジョージアの人は、「ジョージア国内のロシア人保護のため」と攻められてひどい目にあっておきながら、そういうロシア人を入国させているらしい。
でも、人道支援という世界の無責任な目もある。どうせ入国しても仕事がなくて社会不安につながるだけだから、次善の策として「軍隊で雇いましょう」。兵役が嫌で逃げてきた人だから、盾としてしか使いものにならないだろうけど、攻めてくるロシアの大義名分を挫くくらいのことはできるかもしれない。