AIでの画像作成技術がものすごく進歩したようだ。社会問題ネタ、目次へ
ならば、今まで手作業で修正を繰り返していた犯罪捜査用のモンタージュ写真作成も一挙に効率化されるぞ!と思いついたら、やはり先駆者がいたようだ。
ところが逆に捜査の妨げになるという話もあって評価は芳しくない。(妨げになる理由がリアルすぎてきっちり同じ顔でないと同一人物とみなさない、というものではないらしい。奥が深い。)しかし私は言いたい。「AI技術者たるもの、無理矢理にでも犯罪捜査モンタージュをAIで生成しなさい!」
どういうことかと言うと・・・これはSF作家星新一が半世紀ほど前に指摘していたことなのだが肖像権に絡むからである。「モンタージュ写真をつくる素材としての写真は実在の人物の写真をもとにしているが、つまりは写真のもととなった人が実在しているはずである。その人達の許可は取っているのだろうか。」
当然、とってるわけないよな。つまり、画像生成AIの問題となっている「元画像の著作権問題」は日本においてはすでに判例があるのである。やってるのは警察だ。間違っても刑法上の罪にはならない。
確かに「著作権」は「写真を撮った人の権利」であり「撮られた人の権利ではない」から肖像権とは別物、としたくなるがこの辺の曖昧さはどうなるの?一人の人間を写した写真として著作権が肖像権を明らかに超えているのは、橋本環奈「奇跡の一枚」くらいなものだろうと思うがいかがだろうか。個人情報保護法以後、肖像権の持ち主を無視して著作権を主張するというのは、ほぼ不可能になっていると思うがいかがだろうか。というわけで必要性は論じられているが、一向に始まりそうもない生成AIの著作権議論の発端はこの辺にすればいいのではないか、と思ったべし。
今のままではお互いが主張(侵害していると思われる側はだんまり)してることから抜け出せそうもないからね。