米や国産野菜の価格上昇

 いろいろ要因はあるだろうが、肝心なものが見落とされているような気がしてならない。
「暑くなったからだ。」
「伝統的に作付けされている作物が気温上昇に耐えきれなくなって」なんてことを今更言う気はない。私が指摘した時(2014年1月)には誰も気にしてなかったのだ。とっくに解決されているはずだ。今回指摘するのは農業の担い手たる高齢者が「とても外で働けない」くらい暑くなったということだ。労働条件のとーっても厳しいEUあたりだと「気温が高いから労働禁止」となりそうな気温である。今のところエアコン付きのトラクターを見たことはない。(販売はされている)
 もう一つはより深刻だ。30年ほど前からニョーボの実家の農作業を手伝っていての実感だが、当時は「作物の方が雑草より早く成長するので、多少雑草が残っていても作物がそれを追い越す」だった。ところがここ数年は雑草の方が早く成長するのだ。多分気温が上がったからであろう。農業が身近でない人でも路傍の草や道路の中央分離帯の草を注意深く見ると、妙に繁茂しているのに気が付くはずだ。つまり、早く成長するよう品種改良されているものの、本質的にデリケートな作物よりも雑草の方が先に大きくなってしまうので、結果、作物は雑草に負けて実りが悪くなる。ニョキニョキ伸びるトウモロコシでさえ、一度抜いてきれいにしたはずの土からどばーんと生えた雑草に負けてしまう。こうなると収量はどうしたって減ってしまう。収穫も大変だぞ。

 ちなみに雑草はその年によって流行り廃りがあり(連作障害は雑草でも起こるらしい)ここ数年、背の高いのが入れ替わり繁茂している。ところが今年は恐ろしいのが流行りだした。地下茎で増える/茎が強い(レジャーシート程度ならあっさり突き破る)。多年草なので来年からも幅を利かせそうだ。近所の駐車場、アスファルトの端の部分をさっそく突き破っている。ほっとくとどんどんアスファルトを崩しまくり、ボロボロになるぞ。

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