日本経済にまっとうに貢献している私は、夏だからといって高校野球を見る余裕はない。せいぜい報道を読む程度である。だから見落としているだけかもしれない、が、怒っている人の声が聞こえないので、はっきりと怒っておく。スポーツネタ、目次へ
甲子園で戦わせてもらえたことへの感謝の念が足らん!全部のチームと言うわけではない。新型インフルエンザに不用意にもかかってしまった選手のいるチームである。本来は、部活動停止、当然、対外試合などもってのほか、である。少なくとも、5月の国内上陸期であればこれが当然だったのだ。部活動自粛になった関西のバレーボール部の皆さんその他は、絶対に「どうして」と思っているだろう。修学旅行中止の憂き目にあった人たちも不満だろう。
対戦相手もやりにくかったろう。自分が免疫を持たない病原体を持っているかもしれない人が汗を飛び散らせて突進してくる。予防と称して凶暴性を誘発するといわれているタミフルを服用しているかもしれない。普通は逃げる。クロスプレイなど恐ろしくて出来たものではない。だから最低のマナーとして「クロスプレイでアウトになる可能性があると思ったら、途中で止まって自らアウトを宣言する」は必要だろう。繰り返すが5月であればプレイすらさせてもらえなかったのだ。いや、同時期のインターハイでもバレーボールの細田学園、就実は出場辞退しているのだ。
その他、攻守交替時にボールは消毒。選手はクレベリンのスプレーを浴びてグラウンドに出る。この辺も常識だろう。(常識だから目立たないようにやっていたのかな。確かに恥ずかしいし。)こういう気遣いをするどころか、選手が欠けてもがんばる姿を美談と扱ったりする。いや美談にするのはまだいい。がんばっていることは認める。でもまず、監督会見の第一声は「新型インフルエンザの患者を出してしまった健康管理のなっていないわが校と対戦してくれた相手校に感謝いたします」だろう。マスコミもまず相手校の勇気を褒め称えるべきだ。主催者側も対戦を理解してくれた相手校にフェアプレイ賞くらいあげてもいいはずだ。何度でも繰り返すが野球じゃなければ辞退だったのだ。
って高野連にフェアプレー賞ってないの?あったような。。。調べると出していたのはユネスコだった。準備してない?なら拍手だけでいい、どうして贈ってやれなかった。桜木の不器用ながら懸命のプレイに相手監督が立ち上がって拍手したシーンはSLUM DANK屈指の名場面だったと思うぞ。SLUM DANKの凄いところは、あれを読んでバスケを始めた人が多いことではない。あれを読んでバスケをやめなかった人間がきっといたことだ。「あいつは内に秘めた闘志と、きれいなシュートフォームを持っていた。」この一言が挫折しかけた何人を支えたか。あの拍手ががむしゃらにやる勇気をどれほどの人に与えたことか。ただしプロ野球となると話は別かも。なぜならカネでカタがつく。日本ハムと対戦したチームの選手、感染したら休業補償の請求が日ハムに行く。それだけである。まあ個人記録がかかっている場合、それで済むとは思えんが。
ここで無観客試合をするのも悪くなかろう。W杯予選、北朝鮮戦のおかげで日本のファンにも馴染みができたはずだ。メキシコでは国内リーグで行われた。なにもそこまで、という人もおろうが、カラのスタンドをテレビで見せ付ければ、たるみきった国内の新型インフルエンザへの意識を再度引き締める効果はある。
上陸前は「情報は提供しますから」とかっこいいことを言っていた自民党も、なんと総選挙の時期になって「原因は慢心。各自の責任で対策を」と逃げてしまった。でも逃げる前に、象徴的な意味であっても無観客試合を行わせたほうがいいんでないかい?そして半ば強引にそれを全国中継させる。1つは入場料収入の補填のため。もう1つは国民の危機意識を高めるため。これをやれば、少なくとも私は「それなりの危機管理能力はあるらしい」と評価するんだがね。
日ハムの選手がマスクしてグラウンドに出て「色が白だからまぎらわしい」と却下されたと聞いたが、ならばカラーマスクを作ったのでどうだ。甲子園でやればいい宣伝になったろう。マスクの生産が間に合わなければ青いハンドタオルをマスク風に巻くなんてのもいい。新ハンカチ王子の誕生だ。確かに適当な素材に心当たりはないけども。甲子園ベスト4の県立岐阜商、野球部を含む96人集団感染だってね。本当に無観客試合をやったほうがよかったみたいね。