大相撲の天敵一族

 2004年12月の扉ネタを再掲
大相撲、女性が土俵に上がるのはタブーらしい
女性を閉め出している競技を国技とするのはいかがなものか
横綱も外人ばかりになったことだし
憲法を改正するのなら、ついでに柔道を国技にしない?
 このときは、国歌/国旗を憲法で明記せよという論調がうるさかったので、なんで国歌と国旗だけなの?とつついてみたくなって、じゃあ国○の中で何を変えるのが一番妥当かな、と考えて「国技」が適当と判断したというのが私の脳内。(オオムラサキが絶滅したら国蝶はどうなるのだろう。)
 いまどき女性が正式に参加できないスポーツを国技というのが変だと真正面から指摘すれば、誰だって「問題ない」と言い張れないだろう。森山官房長官が、大相撲の表彰式で土俵に上がれないことについて問題だと指摘していたし、長野オリンピックの開会式で、森山良子が土俵類似物の上で歌を歌っていたのに異議が出たそうだ。社会的なコンセンサスは十分だと思う。「伝統だから」というのは尊重するとしても、いつまでもそれでいいのか、というのは当然議論にならないといけないだろう。
 それでも伝統に固執する人もいるだろうから「横綱も外人ばかりになったし」と指摘して、現実を見れば伝統がどうのなんてもういえないでしょう、としたわけだ。

 八百長については、特に言うべきことはない。八百長疑惑は以前からあったことだし、統計的にも証明されている。え!全部が全部真剣勝負だなんてだれが言いました?と開き直ってしまえばすむことだ。相撲とは殿様が屈強な男の取り組みを見て「あっぱれじゃ」と相好を崩すためのもので、要するにショーである。ショーというには体格がでかくなりすぎて少々美しさを感じにくくなったのが、まあ近年の大相撲というところだろう。動く仁王像といわれた輪島、倍の体格の相手とがっぷり四つの先代貴乃花、筋肉の塊千代の富士は、やっぱり美しかったと思う。
 ところが、連中はやってはいけないことをやっていた。八百長疑惑を報道した週刊誌を、わざわざ自分から訴えたのである。
 判決は確定して「八百長の証拠はない」ということになったが、原告に今回発見された八百長メールの本人が含まれているんだから救いがない。うちのニョーボなんかは「なんで携帯メールの中身がマスコミにリークされるんだ、変じゃないか」などというておったが、ようするに一度法廷闘争にしちゃったから、皆さん黙殺できなくなったのである。
 あーあ、今思えばプロレスのミスター高橋のように「プロレスはショーなんですよ」とはっきりいっときゃよかったね、である。大相撲は逆切れしたもんだから弁護の余地がなくなってしまったわけだ。

 というわけで、相撲は国技からはずしましょう。
 「八百長だから」と言わず「女性が参加できないから」という理由であれば、協会のメンツも立つでしょう。いつも他人がメンツを潰さないように落とし所は考えてやっているんだ、感謝してくれ。
 じゃあ何がいい?田村議員の後押しもあるだろうから柔道が最有力だが、最近の活躍を見るとサッカーでもいいかもしれない。意表をついて「マラソン」。いかにも国民がみなジョギングにいそしんでいる健康な国家のイメージじゃないですか。個人的には野球として欲しいが、これは女子野球がそれほど普及してないからなあ。

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