ソチで再び会いましょう

 儒教の思想が徹底しているらしい朝鮮民族、なかでも半島南部居住分は、相手が誰であろうと自分が正しいと思えば(直接自分に危害が及ばないだろうという推測が出来る限り)、物怖じしないようだ。かくして個人が集団で個人を攻撃するのはいつものこととして、相手を選ばない大胆さがある。フィギュアスケートの採点が不公平だからということで、こともあろうにプーチン大統領の個人facebookを攻撃しているらしい。
 きゅうそ(窮鼠と旧ソの掛詞)猫をかむ、ということわざがあるが、虎の尾を踏んだ、という方がこの場合適切だろう。スポーツの世界でも叩けばほこりが出まくる国。藪蛇になって過去の汚点を暴き出される程度ならよいとしなければなるまい。プーチンが本気で怒れば、次回平昌オリンピックの開催地変更、くらい政治的にやってのけるだろう。積雪量をはじめとして口実はいくつかあるからね。
 そこをなんとか平昌で、ということで一部競技を北朝鮮で、なんて妥協案もあるが「そんな金はどこにある」。そもそもこの2カ国は法的には交戦中だ。シドニー、アテネ、トリノでは統一旗を持って選手団が入場した流れが続いていたなら「オリンピックを機会に和平交渉を」という大義名分もありうるが、北京以降途絶えているのである。
 ならば、今から整備に着手するとして確実に間に合うところに代替開催を依頼するしかない。そんなところは一つしか。。そう、ソチだ。
 考えてみると開催地変更を狙って布石を打っているよう見受けられるところもある。

 ソチオリンピックで種目をずいぶんと増やしたのも、ひょっとして初めから連続開催を狙っていたからかもしれない。経済/気候から韓国での開催は危うい。ここで種目を増やすと破綻する可能性が高くなる。ギブアップしたところで開催地変更を提案。バンクーバー以前の開催地は、新たに設備を作らなくてはならないので立候補はむずかしい。残るはソチ、ということになる。さすがプーチン。
 しかしさすがに「では動こう」という決断はそれなりのきっかけが必要。しかし今回のfacebook荒らしが、そのきっかけとならないとは誰が言えよう。少なくとも「あんな国が次のオリンピック開催地とはいかがなものか」という世界の共通合意はできてしまったと思う。ロシア、中国、英国と国連常任理事国のうち3か国の選手を名指して集団非難し、当然、合衆国もいい気持ちはしてない。連中はスポーツの世界で、恐らくは一つも味方になってくれる国がないということを自覚しないと。(伝統的な処罰法としてリンチを行う文化だから〜facebookの個人攻撃もその流れだ〜、だれかが「疑問が残ってもそういう態度はよくない」といさめることはないようだ。)
 でもさ、メンツもあるからお家芸のスピードスケートだけは韓国で、って申し入れはしたいと思うんだ。設備もこれだけは間に合いそうだから納得感がある。ロシアは承諾すると思うよ。でも「ホスト国はあくまでロシア」という筋は通したがるだろう。というわけで「警備」はロシア主体を崩さないだろうね。不公平な採点だという思い込みで出場選手が危険にされされたら大変だ、というのは各国とも感じていることだろう。この警備を韓国人に任せるわけにはいくまい。
 開催地にアクセスする陸路の整備が遅れているということだから、選手を安全に逃がすのは海路が望ましい、ということで海運面を中心に警備するのではないかな。もちろん、空路も重要だ。職業テロの可能性はそっちの方が高いからね。
 そういえばナチスドイツも「聖火リレー」というアイディアを出し「警備のため」という名目でバルカン半島に軍隊を派遣したんだったよね。

 朝鮮半島を中国に支配されるよりは、ロシアに支配してもらった方が東アジアの安全保障上望ましいんじゃないか、と実は思っているのだ。中国や日本にとっては緩衝材以上の価値のない国でも、ロシアにとっては念願であった太平洋側の不凍港を提供できる国だ。自国を高く売り込むのも為政者の務めではないかな。
 何が安全保障だ。危ないじゃないか、と思えるかもしれないが、中国、合衆国と牽制し合って、きれいにバランスするのではないかと思うわけだ。
 んでもって、日本は極東の資源開発/売買でロシアと協力するという互恵関係で落ち着くことが出来る。

 全力応援!がんばってください。
 唯一の心配は、2回続くと開会式がマンネリ化しないか、ということですが、開会式のハプニングを逆手にとってハラハラさせながらの五輪を花開かせたユーモアあふれる国。
 期待してます。

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