第1回冬季フレンドシップゲームズ

 緊迫する朝鮮半島情勢をうけて、フランスが平昌オリンピックに選手団を派遣しないかも、と言い出した。安全が保障されないから、とか。そーだろーそーだろー。ひょっとしたら意識的に選手を人質にするかもしれない。競技場や宿泊施設にも問題山積と聞く。NHLはいち早く選手をホッケー競技に派遣しないといっているのだ。無理してまで参加する必要はなくなってきた。でもオリンピックを目指して頑張ってきた選手たちに対するケアは必要だろう。
 前例があった。「フレンドシップゲームズ」。1984年ロサンゼルスオリンピックをボイコットしたソ連が衛星国を集めて行ったスポーツ競技会。1980年のモスクワオリンピックの時はケアはなかったが、ソ連はしっかりやった。なんのかんのと50カ国参加の本格的な国際大会になったのだ。世界記録もいくつか出た。

 ウィンタースポーツの盛んなヨーロッパの選手としてみれば「なんでわざわざ設備も整ってないといわれるヒラマサに」という気持ちはあるだろうから、ここは2回目のフレンドシップゲームズをやってはどうだろう。この際、なぜ「フレンドシップ」と英語?「ドルジバ」とかじゃなくて?という突っ込みはやめておく。それとも前回は夏だったから第1回冬季フレンドシップゲームズ、ってことになるのかな。1980年のモスクワオリンピックボイコットの時にはなかった選手へのケアをやった旧ソ連への敬意をこめてメイン会場は前回オリンピックのソチとしたい。あとは特色に合わせてフランスのシャモニとかで分散することでどうだろう。

 オリンピックのブランドにとどめを刺してしまいかねない可能性はある。ウィンタースポーツの記録は気象条件やコースよる影響が大きいから記録を同列に比較するのは難しかろうが、基本的にヨーロッパ勢圧勝でしょう。フィギュアスケートあたりが微妙ですが、前例を尊重してソチにしようと提唱したのがここで効く。ロシア勢がこちらを優先する口実になるわけよ。
 経済力のない発展途上国は自国の選手すらリアルタイムで見ることができないほどのテレビ放映権料をふっかけて、役員が肥え太る利権装置となった感もあるオリンピックだ。ついには雪のないところでの開催を認めるくらいに現実感のない判断をするようになったあげくのこの事態。一度現実に向き合ってもらうのもよかろう。

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