高校附属クラブチーム選手権

 野球部員が売春あっせんして、警察に捕まりましたところの拓大紅陵高校、野球部が快進撃を続けている。暴力事件や無銭飲食で出場辞退が普通という高校野球の世界では極めて異例のことだ。拓大紅陵高校は生徒が逮捕されてようやく高野連に報告。内容は「生徒がつかまりました。退部させているので問題ありません」だそうだ。ようするに隠蔽しようとして知らん顔をしていたら見つかったのでトカゲのしっぽ切りをしたということだ。
 恐ろしいことにそれで通ってしまい、普通に試合をして、普通に勝ち進み、千葉県の代表となった。高校野球とはいえ強化のためには金が必要なのだが、潤沢な資金源でも出来たのだろうか。

 暴力事件や無銭飲食も犯罪ではあるが、売春あっせんは桁が違う。やくざのシノギである。残された部員のことを考えると出場辞退はかわいそうであるが見のがすわけにはいくまい。それがルールだからだ。ルールに異を唱えるにしてはやることがあくどすぎるのである。まず高校は教育機関なんだよ。そういう生徒が出るならそういう犯罪者を複数人、しかも斡旋の仕方は先輩から教わったというから代々、生み出してしまった教育を反省し、再発防止策を講じて、これなら大丈夫、というコンセンサスを作ろうとするのがまず必要でしょう。これは高校野球の出場辞退がどうのという以前の学校としての問題である。当然補助金大幅減額、程度の措置は必要。ためしにプロ野球選手が売春あっせんに関わっていたことを考えてよ。退団させました、で終わることはないだろ。一場君への栄養費というスカウトの所業程度で球団社長が辞任に追い込まれたのだよ。
 それでも普通は部長交代、対外試合禁止1年間、程度の措置で済みそうだが、拓大紅陵の反省のなさを考えると「これは教育機関の体をなしてない」ということで「高野連除名」あたりが適当な処分になってしまう。野球どころではない!学校として建てなおせ!である。

 しかしながら、真面目な選手も1名2名いるかもしれない。ソドムとゴモラを滅ぼすとき、神はロトに向かって「滅ぼすまい。その5人のために」と言ったのに倣い、寛大な処置も考える必要があろう。しかしながら「教育機関」の一線を超えるわけにはいかない。

 というわけで、高校の外に高校生を集めた野球チームを作ってしまえば良い、と考えた。これなら教育の一環ではないので、犯罪者でなければ出てよろしい。
 県外から選手を集めるのも問題なし。特待生制度があっても不思議じゃない。過剰登板も本人が納得すれば配慮の必要なし。スポンサーは高校かな?なので「高校附属の野球クラブチーム」となるわけだ。宣伝効果はあるだろう。別に高校に通いながら加入してもいいが、通ってない子は高校への補助金算定対象の生徒には加えないでね。こういうクラブチームが集まって大会を開くというのはどうだろう。「甲子園」の使用は高野連優先なのは当然だから「秋の甲子園大会」あたりをやろう。そうなると秀岳館のように吹奏楽部の大会出場を「自主的に」とりやめさせて野球応援に生かせるような横車もありえまい。あ、クラブチームだから高校の吹奏楽部の応援はなしか。(あるいは費用を払ってきてもらう。)甲子園近辺の吹奏楽部強豪校は引く手あまただろうな。

 高校の外にクラブチーム???違和感を感じる人も多かろうが、今や甲子園ベンチ入りのメンバーは中学教育の一環として活動している部活動出身ではなく、中学生の年齢を対象とした硬式野球チームの出身となっている。清宮くんだって中学時代は調布シニアというリトルリーグチームで野球をやっていたわけだ。これを高校に拡大したところでおかしくなかろう。実際、サッカーは高校生の年代でも部活というより、クラブチームの下部組織、が主流となってきているわけだ。

 そうだそうだ、甲子園で一塁手の足を蹴り飛ばした仙台育英高校の渡辺君。どう考えても「蹴った時に両足を前に出して」いることから故意としか判断のしようがなかったわけですが、決まっていた大学へのスポーツ推薦が取消になったそうですね。当然だと思います。ラフプレーへの抑止効果を考えると、このような措置が取られたことがもっと周知されるといいですね。(わざとでなければ異常な選手ですから大学としては優遇してまで取る必要はない。どうしても入りたければ入試で合格して入部すればいい話です。)
 問題は仙台育英高校が、これを「よくあること」とかばっていること。これが本当であればやはり異常な高校ですから、ローカルルールを設けるのはどうでしょう。「仙台育英高校の場合、一塁には必ずヘッドスライディングすること」。安全進塁権を得た時は不要としましょう。フォアボールでもヘッドスライディングはさすがにやりすぎだからね。二塁打が減りそうですが、それは仕方のないことです。

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