フェニックスは火に飛び込んで再生します

 どうやら頭のいい奴が本気で怒っているようだ。

 日大が関学のクオーターバックを怪我させた件について、最初に監督が「自分が指示した」と言って全職務を辞任していればよかったのに、
「そうは言ったが間違って受け取られた」となればさすがに「学生がバカだから」とは言えないから原因はうやむやなままである。
であれば、アメリカンフットボールが危険を伴うスポーツである以上、原因がはっきりしないならば再発防止策が固まるまでの間「対外試合無期限中止」となるのは必然。これで日大アメフト部は「詰んだ」。
 今から収拾するとしたら、内田監督が「全部自分の指示でした」と遺書を残して首を吊るしかない程に。

 マスコミが騒いだ程度では「詰む」まではいかない。
 せいぜい、23日の日大監督・コーチの緊急記者会見の冒頭に
「文書で説明すると一昨日言ってましたが、急に記者会見を開いた理由はなんですか?文書で、という約束を反故にした、という印象があると、どうしても信用できないなというスタンスでこの会見を聞くことになりますので、そのへんの誤解をまず晴らしてください。」
と出鼻をくじき。(極めて正当な疑問であり、これに答えておかないとすべてを疑われても何一つ文句がいえない。)
 あるいは閣僚がこの問題を見過ごせないと口にしたとき「教育機関として如何なものか、と国民の税金の使い道として補助金の打ち切りも検討することがありそうですか?」と尋ねて「まあ、そういうことになるかもしれませんね」(「ない」とは絶対に言えない)という回答を引き出すくらいである。
 日大の逃げる方向を考えて、じわじわと制裁を重する準備をしておけるのはかなり頭のよい連中である。(まあフットボールやっている全大学を敵にしたからなあ。)

 一方初動がよかったのは関西学院大の監督である。客観的な状況証拠を積み上げて日大の学生を守り、監督責任を問う発言。学生の謝罪を一度断ったのも、学校を引っ張り出すため。
(相手のQBを潰せ!というのはこの監督も言ってたみたいだけど、実際に露骨な反則をする奴は育ってない。東海君の証言によるとプレイの後離れ際に足をひねってゆくやつはたくさんいたそうだが。)

 まあ、言いっぱなしもなんなので改善策を。日大フェニックスが正々堂々と活躍するシーンはみたいからね。

 対外試合はやってもよい。ただしいかに自分たちが危険なプレーをやっているか身に染みて感させるため、防具の使用は禁止。これならラフプレーは影をひそめるだろう。これによって関学がライスボウルで圧倒的な社会人に対抗するため、数多くのスペシャルプレイを編み出したように、タックルに頼らないプレイスタイルを作ってアメリカンフットボールに新しい風を吹き込んでくれることを期待する。幸い原形となりそうなショットガンは得意中の得意だ。

 日大の入試を中止する。前例はある。1969年に当時の佐藤内閣が東大の入試中止を決定したのを前例とする。しかし逆に一般入試は継続。推薦入学、AO入試を中止するのだ。堂々と入試を突破してきた人間であれば「監督に逆らうと居られなくなる」と無茶な指示に従うことは無くなるだろうからということ。

 付属高校のみなさんは急遽、受験勉強にいそしむことになるだろうか?
「受験勉強する以上、日大なんて入りたくない」と思うんじゃないかな。・・・予備校の草刈り場になるな。間に合うかしら。

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