私は励ますのが下手だけど

 日本競泳界のエースにして期待の星、池江さんが白血病、とか。
 励ますのが下手な私だが、ここは
「必ず治る!東京オリンピックで是非金メダルを!!」
と声をかけたくなる。

 私個人は医学的にはとっくに見放され、余命3日だったはずなのだが、普通に生きて普通以上に動けるようになった。その感激をもって医者になるよう勧めてくれた人は数多いが、絶対ならないと思ったのは、励ますのが下手だからである。
 医学的に助からないと分かった時に、医者はその人を見捨てるしかない。これを繰り返すときっと心が片輪になる。そうなりたくないから、私は医者にならない。そう宣言したのはたしか小学二年生。(ノーベル賞の山中教授でさえ、実際に医者になるまで気が付かなかったことにすぐに気が付いたがゆえに私はノーベル賞を取りそこなったのかな?)

 そこまで考えていた人間にとって、池江さんへの励ましの言葉はものすごく空虚に聞こえる。だれだっけ?カンニング竹山さんが「池江さん、絶対に治る」なんて言っていると死亡フラグにしか見えない。相方を白血病で無くしている人の言うことだからね。「あなたには助かってほしい」なら共感するが。

 祖母の「水泳なんてやんなくていいから、とにかく長生きして」が一番ぐっとくるね。たぶん大丈夫と思うよ。あなたの遺伝子がつながっているから。私が医学的常識に反して生きているのも、親から受け継いだ、多分恐ろしく効率の良い代謝のおかげだと思うから。

 とはいうものの、本当にオリンピックに間に合うかもしれない。テレビでの報道だが専門家の話によると治療は長くても半年だそうだ。現代医学って進歩したんだ。確かに抗がん剤で髪の毛は抜けてしまうかもしれない。恥ずかしいだろうが、でも堂々と出てきてほしい。その姿がどれほどの人に勇気を与えることか。それに水泳だ。キャップをかぶるのがデフォルトなわけだから知らない人が見ても特に気にしないよ。

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