まず、問題がファイルにあるのか、それともパソコンにあるのかを調べましょう。他のどのパソコンでも開けない場合はファイルが破損している可能性があります。他のパソコンで開ける場合はパソコンの設定等に問題がある可能性があります。

一般的な対処方法

エクセルの[ファイル]-[開く]では開くことができるが、エクスプローラからダブルクリックで開くことができない、または 2 回開こうとする（〜は既に開いています。2 重に開くと、これまでの変更内容は破棄されます。）

「ファイルは利用できません」

フロッピーのファイルをエクセルで開いたり保存したりしてはいけません。ファイルが壊れることがあります。

可能なら Excel 2002 以降のバージョンで開いてみましょう。ファイル修復の機能があります。

一般的な対策

「表示形式を追加できません」

XLBファイル、PIPファイルを再構築します。（ただし、現在のメニューとツールバーの変更内容は消えます）

[ツール]-[オプション] のダイアログボックスが表示されない場合はレジストリ（HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Office\バージョン番号\Excel\Options の内容）の削除を行わないと解消されないこともあるようです。以下の [XL2003] のサポート情報を参考にしてください。

空白セルやオブジェクトが大量に残っているのかもしれません。セルを削除してもオブジェクトは削除されません。幅や高さがゼロになって見えなくなるだけです。 [編集]-[ジャンプ][セル選択] でオブジェクトを選択し、Tab キーを繰り返し押して確認してください。空白セルの削除はサポート情報を参照してください。

よくあるのは、一時フォルダにファイルが残っているケースと、シートにオブジェクトが大量に残っているケースです。（一時フォルダの場所はOSや環境によって異なります。また、フォルダの表示オプションによって、通常の操作では表示や検索ができないことがあるので注意してください。Windowsでは例えば [スタート]-[ファイル名を指定して実行] で %temp%（または%tmp%）を実行すると開くことができます）
オブジェクトは [編集]-[ジャンプ][セル選択] で選択して確認してください。

Excelの起動に長い時間がかかる場合は、「起動できない。どのファイルも開かない」の項目も参照してください。同様の対策が有効です。

図形の表示が遅い場合は、「図形オブジェクトが正しく表示されない」の項目も参照してください。

ファイルを開くのに時間がかかる場合は、ウィルス検出ソフトが関係していることもあります。

エクセルは表示の高速化のため、画面表示と印刷結果が一致するようには作られていません。以下のような問題がありますが、仕様によるものであり、根本的な解決策はありません。（応急的な対応策はいくつかあります）

• 表示ではセル内にすべての文字が収まっているが、印刷すると収まらずに文字が欠けてしまう。
• 表示ではセル内の文字と図が重なっているが、印刷すると図がずれてしまう。
• セルや図が指定通りの大きさで印刷されない。縦横比も変化してしまう。
• プリンタやパソコンが変わると印刷結果が変わってしまう。

Office XP(Office 2002)では、ディスプレイドライバのハードウェアアクセラレータの設定によって、オートシェイプなどが正しく表示されないことがあります。

[ツール]-[オプション][全般]「R1C1 参照形式を使用する」のチェックを外し、開いているファイルを保存します。この設定は各ファイルに保存され、ブックのウィンドウがない状態でR1C1形式のファイルを開くと、エクセルの設定が自動的にR1C1形式に変更されます。

[ツール]-[オプション][計算方法] で「自動」を選択し、開いているファイルを保存します。この設定は各ファイルに保存され、ブックのウィンドウがない状態で「手動」のファイルを開くと、エクセルの設定が自動的に「手動」に変更されます。
また、複数シートを選択した状態でファイルを保存すると勝手に「手動」に設定されることがあります。

数値と数字文字列が混在している可能性があります。例えば、見た目は同じ「123」でも、数値の「123」と文字列の「123」は異なるデータです。SUM 関数は文字列のセルは合計しません。また、VLOOKUP 関数で数値の「123」を検索しても、セル範囲に文字列の「123」しかなければ、見つかりません。

数字文字列があるかどうか確認するには、調べたいセル範囲を選択して、[編集]-[ジャンプ][セル選択]、「定数」を選択、「文字」をチェック、「数値」のチェックを外して「OK」を押します。
文字を数値に変換するには、形式を選択して貼り付け や 区切り位置 などを使います。

通常は、表示形式を変えてもセルの中の値は変化しません。数値データは数値のまま、文字列データは文字列のままです。
文字を数値に変換するには、形式を選択して貼り付け や 区切り位置 などを使います。

Excel 2000 の新機能、[リスト形式および数式を拡張する] によるものです。このオプションは [ツール]-[オプション][編集] にあり、デフォルトでオンになっています。

例えば以下の表で、C1 D1 E1 の順に数値を入力して行くと、E1 の入力後に F1 の数式は =SUM(C1:E1) に自動的に変更されます。

      A      B    C    D    E        F
1   1,000                       =SUM(C1:D1)

[XL2000] リストオートフィル機能が設定されていると数式が変更される
  http://support.microsoft.com/kb/231002/JA/

[ツール]-[マクロ]-[マクロ] の[削除]ボタンでは、マクロを完全には削除できません。

まず、[ツール]-[マクロ]-[Visual Basic Editor] で Visual Basic Editor を起動します。
プロジェクトウィンドウに、開いているブックやアドインが表示されます。

左のプロジェクトウィンドウを見ると、VBAProject (Book1) と VBAProject (Book2) の 2 つのブックが開いていることがわかります。括弧の中がブック名です。まず、問題のブックを見つけてください。 VBAProject (Book1) の中にある Sheet1、Sheet2、Sheet3 はワークシートのモジュール（マクロを記述する場所）です。また、ThisWorkbook はブックのモジュールです。 これらのモジュールは削除することはできませんし、その必要もありません。しかし、モジュールの中のコードはすべて削除する必要があります。 各モジュールをダブルクリックするとコード記述用のウィンドウが開くので、コードが表示されたらすべて削除します。（このウィンドウには簡単な操作で自動的にコードを記述する機能があるので、コードの削除後は余計な操作は行わないようにしてください） VBAProject (Book2) の中にある Class1、Module1、UserForm1 は初期状態では存在しないもので、後から追加されたモジュールです。 これらはマクロウィルスの可能性もあるので、どのようなものか自分で判断できない場合は、ウィスルチェックソフトでウィルスの有無をチェックするか、詳しい人に見てもらってください。 自分で不要なものだと判断できる場合は、モジュールを選択し [ファイル]-[(モジュール)の削除]（Excel 2000 の場合は [(モジュール)の解放]）を実行します。エクスポートの問い合わせがありますが、モジュールを別ファイルに保存しておきたい場合は [はい]、その必要がなければ [いいえ] を選択します。

マクロを含むファイルを別の環境で開き、マクロを実行しようとすると、「プロジェクトまたはライブラリが見つかりません」などのコンパイルエラーが発生することがあります。

Visual Basic Editor の「プロジェクト」ウィンドウでエラーの発生しているプロジェクトを選択し、メニュー [ツール]-[参照設定] で参照不可になっている項目がないか確認します。不要な参照設定があれば設定を解除します。必要なライブラリが参照不可になっている場合は、そのライブラリに関係するソフトウェアが正しくインストールされているか確認します。

Excel2002の不具合です。修正プログラムがあります。

[XL2002] Office XP SP3 を適用すると印刷プレビュー後コントロールがずれる
  http://support.microsoft.com/kb/838914/JA/

Excel 97 では、コントロールにフォーカスがある状態のときに、できない操作があります。そのため、フォーカスをセルに戻すか、コントロールがフォーカスを持たないようにする必要があります。この問題は Excel 2000 で改善されました。

[XL97]ActiveXコントロールのCommandButtonのClickイベントでエラー
  http://support.microsoft.com/kb/408907/JA/