ある日、修道院に一人の女の子を抱きかかえた男が来た。すると、修道院の女性クララに抱きかかえてた女の子を渡し男は、「フランソワ−ズをたのむ」と言い残し、そのまま去って行った。クララは、いつ戻ってくるか聞こうとしたが、相当の急ぎ足だったので、あの人を今止めては行けないと思い、聞くのをやめた。そして、修道院の中に入った。
クララは、その中にいる子供たち、ショーン、ズズ、カイン、に女の子を紹介した。次に時計を見て、「さあ子供たち、昼食の時間です。椅子に座って食事の準備を・・・あっ!フランソワ−ズも椅子に座って食事の準備を」と言い、コーンポタージュスープと、ロールパンをそれぞれ四つずつもって来て机の上にのせた。すると、お祈りを始め、ほんのちょっとしたら「以下省略・・はい食べなさい」と言い、子供たちに食べさせた。
子供たちが昼食を食べ終え、クララは、子供たちに、「昼食を食べ終わったら自由時間です」と言った。それを聞いた子供たちは、いっせいに修道院を出た。子供たちは、修道院の近くのガラクタ置き場に向かい、ガラクタをあさり、その中から取ったボールやジョウロ、さびた鉄の棒やタイヤなどで遊び出した。そして、だいぶ遊んだ所で、フランソワ−ズが手を止め、「ねーねー、他のところで遊ばない?」と聞き、三人は賛成した。すると、フランソワ−ズが「あ!そうだ!冒険しよ!そして、今からみんな違う名前で呼ぼうよ、じゃあフランは、えーと、エドワード、エドだ!ショーンは?」と聞き、ショーンは、「僕はね〜・・ジョジョでいい!んじゃあーズズは?」と聞き、ズズは、「私は〜・・スワンでいい!カインは?」と聞き、カインは、「カインはね〜え〜と、え〜と、あっ!じゃあルカスでいい!」と言い、エドが、「では決まったね!じゃあ、あの所へいこ!」と空港を指差して言った。すると、エド達は空港の所へ向かって行った。
空港の中に入ったエド達は、周りを見わたして、どうやってシャトルに乗るか考えた。
すると、ジョジョが何か思いつき、「みんなで肩車をして、一番上の人がコートを着て帽子をかぶりサングラスをかけ大人に変装して、シャトルに乗るのはどうだろう?」と言ったが、スワンが、「あ!そう言えばクララが言ってた!シャトルに乗るにはパスポートってのが要るんだって」と言い、また考えた。すると今度は、ルカスが何か思いつき、「人のカバンの中に入るんだよ!そうすればその持ち主がそのままカバンと一緒にシャトルに乗って、僕達もシャトルに乗るんだよ!」と言い、それを聞いたジョジョは「それはいいけど、僕達が入れるくらいの大きなカバンを持ってる人がいないとできないんじゃないの?」と言った。それで、また考えようとした時、目の前のベンチにすっごい大きなカバンを持った人が座った。そして、その人は時計を見出した。すると、エドは、「今のうちにあのカバンの中に入ろ」と言い、エド達は、大きなカバンの中に入ってった。入り終わると同時にカバンの持ち主はそれをもってシャトル乗り場の方へ行った。
時間が約1時間経ち、エド達はカバンから顔を出した。周りを見まわすとシャトルの中の人々は寝ていた。彼らが入っていたカバンは、その持ち主の隣の客席の所においてあったのだ。そして、窓の外を眺めた。すると外の周りは暗く水色に光る大きな惑星が見え、次はだいぶ進み金色に光る大きな惑星が見え、今度はシャトルがカーブして、青と白の混ざった大きな惑星が見え、もっと進み、赤く光る大きな惑星が見えた。そして、シャトルが斜め上に進み、赤く光る大きな惑星を見下ろした。惑星を見下ろしたエド達は、まるでシャトルに忍び込んだ、[赤く光る大きな惑星の上の猫達]=[火星の上の猫達]のようであった。
だいぶ見下ろすと、スチュワーデスが「もうすぐ、ガニメデに到着しますので、荷物を確かめ、お忘れ物の無いようお願いします」と言い出した。それを聞いたエド達は急いでカバンの中に入ろうとしたが、その持ち主が起きてしまい入れなくなってしまった。そして、客席の下に隠れようとするが、そいつに見られてしまった。すると、スチュワーデスにエド達を預からせ「何故、誰も座らないはずの席に子供たちが座っているんだ?」と聞いた。だが、スチュワーデスにもわからず、「誰かお子様とはぐれた方は、いらっしゃいますか?」と言い出だした。だけど、誰にも返事はなかったので、エド達にどこの空港で乗ったか聞いた。ルカスは「ガラクタ置き場から見える空港」と言ったが、スチュワーデスは、「ガラクタ置き場から見える空港・・・えー?わかんないわー、ねえ、誰かパイロットの中でガラクタ置き場が見える空港知らなーい?」と聞いた。すると、あるパイロットは、「冥王星じゃないの・・だけどそんな遠い所は止まんないし・・・」と言い、もう一人は、何か思いつき、「わかった!それって地球じゃない?俺その空港で休憩をとった事があって景色を見ると、ひどいガラクタ置き場が見えたんだよ、じゃあガニメデに着いたらすぐ地球に向かおう!」と言い、シャトルをガニメデの空港に着かせ客を下ろし、すぐ地球に向かった。
そして、時間がだいぶ経ち、地球の空港に着いた。パイロットがエド達に「ここかい?」と聞いた。するとエドが、「オー!ここだ!ここだ!」と言い、パイロットは安心して、エド達をシャトルから下ろし、ガニメデに向かい、仕事の続きをやりに行った。そして、エド達は、修道院に戻った・・・戻ったらどうなったって?それは、もちろん修道院より遠い所に長時間黙って行ってたので、クララに思いっきりきつく叱られたとさ。
原作 矢立肇 作 ホーセス