ダーティ・ファットマンU

 ファッティは卑弥呼を倒して、自分の宇宙船に帰ろうとした。すると、後から悪魔のような微笑が聞こえた。
「ふふふふふ・・・」
「・・・・・・やっぱり銃弾だけでは死なない様だな・・・・・・・」
「そうよ・・・・・私は人間じゃないもの・・・・・・」
「・・・・・では、何だ?・・・・・」
「私は、生体実験により変えられた超人よ・・・・・」
「超人?・・・・・」
「ええ・・・・生まれてすぐに実験に使われたの・・・・」
「親は?」
「私を生んですぐ死んだわ・・・父は初めからいないの・・・・」
「どうしてだ?」
「精子バンクよ・・・・」
「ふーん・・・」
「実験が終って、私は研究所から逃げたの・・・研究所の科学者を全員殺してね・・・・・・・・」
「お前は成功作ってことか・・・」
「そう・・・・こんな体欲しくなかった!こんな化け物みたいな体、欲しくなかった!」
「だが、どうして人を殺す!?」
「私が殺しをすれば、賞金稼ぎが殺してくれるかと思って・・・」
「賞金稼ぎは殺しはしない!・・・悪い奴等を無署へ連れてって賞金をもらうだけだ!」
「でも、私は死にたかった!死んで普通の人間に生まれ変わりたかった!」
「そうか、だがお前は死んだ・・・・」
「どう言う事?」
「今までのお前が死んだのだ」
「・・・・・」
「おい・・・服を着ろ・・・もう夜明けだ・・・」
「えっ?・・・あら!・・・・・」
ファッティは顔を赤くしながら言い、卑弥呼は服を着た。
「どうする?これから・・・」
「そうね・・・彼方に着いて行くのは?」
「辞めとけ、碌な暮らしをしとらんぞ」
「冗談よ!彼方見たいな肥満に着いて行かないわよ!」
「ムカッ!」
「じゃあ、また会いましょ!私は色々な所を旅するわ」
「そうか」
「では、最後に・・・」
「えっ!・・・」
「大丈夫、死の口付けではないわよ」
卑弥呼はファッティの顔をやさしく掴んだ。
「んっ・・・・・」
「・・・・・・・・」
「・・・・・・・・」
「じゃあね!」
卑弥呼は、ファッティの前から一瞬にして消えた。
「奴は一体何だったのだろうか・・・・・」

  SEE YOU SPACE COWBOY...


作/ホーセス

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