Last update:2004/07/26 / オーディオカードを使ってみる (echoAUDIO GINA20編) |
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■ オーディオカードを使ってみる (echo GINA20編) ■ | ||||
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■ [GINA20] 外見 ■ |
今回入手したのは ECHO audio社の GINA20という、44.1/48KHz , 20bit対応の少し古めのオーディオカードです。最新のオーディオカードと比べるとスペック上は見劣りしますが、96kHzのオーディオソース自体があまり出回っていないため、これでも充分です。 ECHOのオーディオカードは、LAYLA, GINA, MIA と人名になっており(れいら、じーな、みあ)、通称ECHO GALSというらしいです(*1)。というわけで、じーなタン、と呼称することに決定(^^; 怒涛のアナログOUT-8ch, IN-2ch、ディジタルOUT-2ch,IN-2chを装備。外部のブレークアウトボックス仕様。 各チャンネルはDolby Digitalの5.1chとしても使えるようです。 (*1) ちょっと前まで、何故か MIA が MIYA になってました。あー恥ずかしい。でも何で間違えたんだろ? MAYAとごっちゃになったか?) |
■ [GINA20] ドライバと相性問題 ■ |
オーディオカードの場合、ドライバに関してサウンドカードよりもシビアです。ドライバの出来が、オーディオカードの使用可能範囲と音質、そしてレイテンシに大きく影響します。GINAはASIOドライバに対応していますので、シーケンスソフトなどでのレコーディング用途にバッチリ使えます(というか、それがオーディオカードと言うものですが) GINA20の場合、Win9x系のドライバは標準添付していますが、Windows2000/XP/Me用のWDMドライバ(echo audioのサイトから落とせる)はまだベータドライバみたいです。感心するのはオーディオカードのクセに DirectSound対応だったりします。よって、3D-Audioでなければゲームもばっちり行けます。 他のオーディオカードの場合、単一のアプリからしか同じに音が鳴らせなかったり(MediaPlayerを2つ同時に起動していると片方しか鳴らない)、ゲームなどでは音がうまく鳴らないことも少なくありませんが、サウンドカードと近い感覚に使えるのが良いところです。また、そのおかげでサウンドカードと2枚差ししなくても良いと言うのも利点です。 ドライバを入れるとECHOコンソールが付いてきます。これはボリュームの変更と各チャンネルの出力レベルのモニタリングが可能なものです。そのかわり、従来のボリュームのプロパティのマスターボリュームの変更が効かなくなってしまいます。ECHOコンソールはタスクトレイに常駐します。 なお、オーディオカードの常としてマザーによって相性が出るようです。Athlon用チップセットの一部で挙動が怪しいようで、代理店もIntel系チップセットを推奨しています。私の環境でも、i440GXチップセットのマザーボードで使っていましたが、それでも完全稼動するには若干のチューニングが必要でした。怪しいときは、まず挿しているPCIスロットを疑うと良いと思われます。また、メモリやバスアクセスにハンデとなるものは外したほうが良いでしょう。実際、私の場合はPC133とPC100のSDRAMを混ぜて使っていて、他の用途ではまったく問題が起きないのに、オーディオカードの出力だけプチノイズが載りまくると言った現象が起きました。 私の環境では、i440GXチップセットのDual Pentium!!! 1.0GHz機とWindows2000にて、SoundBluster AWE64Goldと2枚挿しで使用しています。よって下記の現象は、この環境に固有のものかもしれません。また、少なくともDual CPU環境でも問題無く動作するということが言えます(全てのチップセットで大丈夫とは言えませんが、少なくともドライバに非は無さそうです)。 |
■ [GINA20] 音質 ■ |
これまでサウンドカードを使っていたため、オーディオカードとして他のものとの差異は分からないので、サウンドカードとの比較になります。比較対象のサウンドカードは Creative SoundBluster AWE64Gold です。このカードは、今では音こそ貧弱ですが、ノイズの少なさだけは今でも通用するクオリティを持っています。 試したのはアナログ出力のみなのですが、違いを感じるのは音の明瞭さではないかと思います。どういった言葉で表現すれば良いのか判断がつきませんが、音がクッキリしています。AWE64 gold は GINA20 と比べると低域が薄く、全体的にペラペラした印象を受けます。GINA20は音声データに忠実に、低域から高域までしっかりと音を描き出してくれて、それでいてボリュームを上げても余計なノイズを感じさせません。 ただ、私も最初は分からなかったのですが、それ相応のオーディオソースと出力機器がないと差が出ない可能性があります。少なくとも私の場合、PC用のスピーカに繋いだ場合は区別がつきませんでした。また、信号に含まれるノイズも忠実に出力しますので、レコーディング環境の悪い音源とか、中途半端な圧縮音楽を聞いた場合、ノイズが多くて聞いていられないことになります。私はアナログ出力に AKG社のヘッドフォン、K501 を接続して聞きましたが、ものによっては圧縮ノイズがハッキリ聞こえすぎて、聞くに耐えませんでした。逆にいうと、オーディオフィルタのモニタリングには最適であると思われます。 |
■ [GINA20] 奮闘記 ■ |
購入してからこれまでの顛末を記したものです。 (2002/10/21) とりあえず、アナログ出力だけ試してみました。いやー。いい音してます、今までと比べて。 ノイズは無いし、低音はこもらずクッキリ、高音が透き通って響きます。中域に関しては、私の耳がヘタレのせいか違いがあまり良く分かりませんでしたが(ソースが良くないのかも)。 比較対象は、ISA最強のサウンドカードSoundBluster AWE64Goldです。このカード、音は薄めですがノイズが少ないので愛用していました。本当はYMF724(YAMAHA純正 WAVE FORCE 192XG)と比べると分かりやすかったのですが、それじゃいくらなんでも、というわけで(ただし、AWE64よりYMF724のほうが音域は広いと思います)。 ただ、常用しているヘッドフォン(AKG K501)との組み合わせだと、J-POPを聞いた場合は高音が耳に突き刺さりすぎて辛いです。個人的に、一部J-POPは耳に負担がかかると思います。一方クラシック系だと、かなり魅惑的な音を奏でます(個人的にコントラバス系の響きとか、好きですね)。 まだドライバが完全でないらしく、たまにプチノイズの嵐に見まわれますが、 (2002/10/24) 考えが変わったので、別に書いてみます。 前に「中域の差が良く分からない」と書きましたが、誤認でした。音がくっきりしているのが分かります。音の輪郭とでも言うのでしょうか、違いは確かにあります。 ではなぜ前回は差が分からなかったのか。たぶん音声ソースの質の問題でした。オーディオカードはとにかく音声ソースに忠実に出力します。そのため、ソースの時点でもともと音が丸まっていれば、丸まった音しか出しようがありません。そのせいで、中域の音にAWE64goldと差が出なかったのだと思います。一方、低域の明瞭性や高域の伸びなど、音のレンジに関わる点では、それほどソースによらず実力を発揮します。 PCの音声出力機器として考えると、オーディオカードは必ずしも万能ではないと思います。そもそもの使用目的がレコーディング用ですので、ソースに忠実な音しか出ません。よって、音声信号だけでなくノイズまで忠実に出力します。例を上げれば、サウンドカードと比べると明らかにくっきりとMP3の圧縮ノイズを描き出してくれます。オーディオカードを鑑賞目的に使う場合は、必ずしもサウンドカードより良い結果を得られるとは限らないでしょう。これに対して、PCを使ったオーディオの編集目的で使うなら、まさに最適と言えると思います(というか、もともとその為のものですが)。 誤解無きように書いておきますが、GINA自体の音は良いのです。これは間違いない。しかしそれに見合ったソースが無ければ生きない、そう思います。私はオーディオカードはGINAしか持っていませんので比較は出来ませんが、他のオーディオカードも同様だと思います。 現時点での結論を言うと、生の音で構成されたデータを入出力するのには最適ですが、PCのサウンドカードを基準に作られたデータの入出力には向かないと思います。 (2002/10/27) あともうひとつだけ不満な点。複数タスクで音を出力すると、よく落ちる(^^; というか、明らかに安定度は落ちました(^_^; (2003/01/05) (1) 2002/11に新ドライバ(6.05 beta)出てました。 pureWaveサポートがメインのようですが、安定性も上がったみたいです。とりあえず落ちにくくなったような。 pureWaveというのは、Microsoft Kernel Mixerをバイパスして、直接echoのWDMドライバにデータを送れる機構で、OS側によって波形データがリサンプリングされないのが特徴のようです。pureWaveか通常モードかは、チャンネル毎に切りかえられるのが、気が利いていて良いかもしれません。 例のプチノイズ多発現象は直ってません。これさえ完全に出なくなれば、他のサウンドカードは抜くんですが。 (2) 某FU400W電源様より、上記の音質への感想についてコメントを戴きました。 「一つ言わせてもらうと、最近のエ○ゲーは音にこだわった物も多いので、試してみるよーに。オーディオカードの実力が発揮できるから。」とのことです。ふむふむ。でも私はそんなにゲームやらないんですけど・・・。一番プレイ時間が長いゲームはTyping Of The Dead (^_^; (注:たとえば某「君の望む永遠」とかやると、ヒドいことになります。圧縮ノイズが全てのセリフに絶え間無く載ってて萎え萎えです。) (2003/02/21) 謎のプチノイズ現象と、突然ブルーバックになる現象が直りました。どうしたのかというと、メモリを一本抜いただけ。このマシンは、別に普通に長時間稼動していても落ちないし、キャプチャなども問題ないのですが、どうやらGINAの場合、普段見えていないような不安定要因も微妙に影響するようです。とにかく、これで状態としては完璧です。 pureWaveを試してみました。前に一度試したのですが、一回だけ音は鳴ったのに、それ以降は音が出ずに諦めていたものです。pureWaveのON/OFFはecho consoleから設定するのですが、設定後に再起動するか、しないでそのまま継続するかを選ぶことができます。 この次がポイントで、WDMからpureWaveに変更した際にオーディオデバイス名が変わるため、「サウンドとマルチメディアのプロパティ」で優先するデバイスになっていた場合、一度設定が外れてWave Mapperに戻るようです。この為、pureWaveを使いたい場合は、アプリ側で再生デバイスを指定するか、「サウンドとマルチメディアのプロパティ」で再設定しなければならないようです。 pureWaveの効果の程は、というと、なかなか面白く、最初に少し1つ1つの音がうるさくなったかな、という印象を受けました。ソースを変えてみると、前よりも音の形が見えてくるような気がします。それだけ個々の音の立ち上がりが明瞭になったようで、どうやら音の細密な描写力が上がったのではないかと思われます。また、データ再生開始時のもたつきが無くなりました。分かりやすい例としてMediaPlayerを挙げた場合、WDMドライバでは再生ボタンを押してから実際に音が鳴り始めるまでに若干のタイムラグがあったのですが、これがほぼゼロになります。ECHO AUDIOのドキュメントによると、pureWaveの効果として遅延の減少が挙げられていますが、まさに効果を発揮していると言って良いでしょう。 ただ、問題点もあるようで、GINAのWDMモードは基本的にサウンドカードと同じようにマルチクライアントで複数アプリからも普通に鳴らせて便利なのですが(これが出来ないオーディオカードは多い)、pureWaveモードに切り替えると残念ながら単一アプリしか鳴りません。ただ、pureWaveモードはチャンネル毎にに指定できますので、出力チャンネル切り替えでどうにかなります。 (2003/06/02) マルチメディアプレーヤ Lilith Ver.0.991 の alpha版がASIOに対応していると聞いたので試して見ました。前に WINAMP 2.x とASIOプラグインの組み合わせを試したことがあったのですが、そんなに変わった印象を受けなかったので、正直言ってASIOドライバには少々懐疑的だったのですが・・・。(注:普段はLilith 0.989を使っていて、WINAMPは使ってない) いや、びっくりしました。何だ!?このアタック音のキレの良さは。何だ!?このストリングスのみずみずしさは。何だ!?このボーカルの息遣いは。・・・といった具合で、私のよーなヘタレ耳でも一発で分かりました。ASIOで聞くならLilithがお勧めです。なお、試聴はアナログ出力に(1/2)に SENHEISER HD580 を直結して行いました。(そのため厳密にはインピーダンスがきちんとマッチングした状態でチェックしたものでは有りません。本当はヘッドフォンアンプが欲しい)。 ところで、googleで'pureWAVE'と検索すると、このページが掛かるようです。嬉しいような、恐ろしいような。 (2003/06/14) 新ドライバ6.08beta来ました!! びっくりしました。driver 6.05 betaが出た後、echo 24/96シリーズのドライバは更新されるのに、旧シリーズ(Layla,Gina20,Darla)のドライバは出なかったので、さすがにもうドライバは更新されないのかと思っていたのですが、echoはまたやってくれました。 6.05 から 6.08 へのジャンプアップです。 しかも、修正項目の多いこと。本当によくやってくれてます。PureWaveとASIO周りが多いみたいです。他に、マルチプロセッサ機でスタンバイ復帰時パワーマネージメント不具合なんて、そんなものは動かないもんだと思ってましたが、直してくれるなんて・・・。普通、この手の製品だとけっこうメーカが諦めてしまいそうな所まで修正してくれてます。ちょっと感激しました。実は私の環境ではまだダメなのですが、わざわざドキュメントに "Gina20 and Darla20 may not resume from standby correctly on some systems" (Gina20とDarla20では、環境によってはちゃんと復帰しないかも)と注記してくれているので、もしかしたらそのうち動くようになるかも・・・。 このようなしっかりしたサポートが、echoの魅力のひとつだと思います。echoに乾杯。 (2004/07/26)
それで、いい加減イヤになって犯人探しを決行しました。落ちている瞬間は発音の瞬間で、ブルーバックの表示内容によれば、ks.sysあたりが容疑者として挙げられました。 ks.sysとは何かをgoogle検索してみると、DirectSound周りのようです。 そこで現在使用しているDirectX8.1を再インストールするも、ks.sysのバージョンは替わらない模様。このks.sysと言うファイル、国内サイトでは見つかりませんが、海外ではXP+HyperThreading環境で不具合が出ているようです。 2000+マルチCPU環境に関しては情報は得られませんでしたが、怪しいことには違い有りません。 最終的に、DirectX 9.0b をインストールし、ks.sys をバージョン 5.03.0000.0900 に更新することで安定しました。 思い出してみれば、W2K本体→SP2→DX8.1→SP4→Hotfixの順番でインストールしてきているのですが、どうやらDirectX8.1 と W2k SP4 の組み合わせの相性があまり良くない様子です。登場時期の関係からして、不釣合いなのでしょうか。 使用しているグラフィックカードがDirectX8までの対応なので(GeForce4-MX420)、DX8.1のまま使ってきたのが裏目に出たようです。 今までメディアプレーヤもたまにおかしな挙動を示していたのですが、DirectX 9.0b をインストールしてからは完全動作するようになりました。 教訓、新旧のアップデータを混在させるときは充分注意するべし > 未来の自分へ。 もしSP4+DX8.1環境で安定しなくて困っている人がいましたら、DX9.0にアップデートすることをお勧めします。 なお、DirectX関連ファイルのバージョンは、dxdiagツールを「ファイル名を指定して実行」することで一覧表示できます。 そろそろ使用感など、(量的に)まとまって来ましたので、一度このページをまとめ直してみたいと思います。 ・・・ていうか、ここまで書いて、入力は一度も使ってなかったりするんですね(^_^; まだまだ使いきれてません。 |
■ [GINA20] 総括 ■ |
かなり良いカードだと思います。音にこだわりたい人には一度試してもらいたいものです。中古で出ると以外に安いので、チャレンジしてみるといいんじゃないでしょうか。 今のところ、まだ入力は使ってないので、そのうちこちらも試してみたいと思います。 |