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■ ATA-SCSI変換 AEC-7720UW試用メモ ■ |
いまだに440系チップセットを使ったあまり新しくないマザーをそれほど不満なく使いつづけているのですが、最近はどうしてもディスク周りの速度に不満が出てきました。 このような場合、PCI接続のU-ATA133カードや、Serial-ATAカードを買うのが普通だと思うのですが、突発的な転送速度よりも、体感速度を上げたいと思い、今更ながら安くなったUW-SCSIを導入することにしました。 とは言っても、SCSIのHDDなど値段的に高くて買えるはずも無いため、せっかくだからU-ATAのHDDをUW-SCSIに変換するアダプタを使用したらどの程度のパフォーマンスが得られるか、試してみることにしました。 [2003/04/30] ・SCSIホストアダプタ、比較表を追加しました。 ・P6DGE、およびpure U160-SCSIの比較データを追加しました。 ・Win2000 SP3 に関する考察を追加しました。 ・アダプタ着脱時の互換性に関して追加しました。 [2003/03/21] ・初出 |
■ 注意書き ■ |
こういうトラブル情報こそ、あとで自分の役に立つと信じて記録に残しておくわけですが、一応断り書きを。 本ページの情報は、私個人の環境に限定して起こるものである可能性があります。また本ページの内容は、HDD上のデータを失ったり、HDDを物理的に損傷したりする可能性のある内容を含んでいます。本ページを参考にされる場合、筆者ならびに関係者は一切の責任を負いかねます。何らかの作業をされる場合は必ず自己責任で行ってください。また、各メーカなどへ本ページに関連する問い合わせはお止め下さい。 |
■ 今回の材料 ■ |
(1) ACARD AEC-7720UW ATA-SCSI変換ブリッジであり、IDEデバイスを UW-SCSI (SE) に変換することが出来ます。かつてはU-ATA33までしか対応していませんでしたが、現在では最新ファームウェアにアップデートすることで、U-ATA100まで対応します。 (2) Seagate U6 ST340810A ATA100対応、40GBのHDDです。5400rpmで決して速くはありませんが、静音性には優れており、発熱もいくらか少なめです。 (3) IO-DATA SC-UPCI (SC-UPCI-5BS) 割とメジャーなSCSIホストアダプタその1。UltraSCSI対応のSCSIカードです。内蔵用にUW-SCSIコネクタも持っている点が便利です。 (4) BUSLOGIC FlashPoint LW BT-950R 割とマイナーなSCSIホストアダプタその2。分類的にはUW-SCSIカードなのですが、ソフトウェアRAID機能が付いており、RAID0でストライピングしたドライブからブートできます。 (5) Adaptec AHA-8495 メジャーなチップを使った、かなりマイナーなSCSIホストアダプタその3。AdaptecのUW-SCSIとIEEE1394のコンボカードです。SCSI部はチップがAHA-2940UWと同じなので、SCSIとしては普通に使えますが、IEEE1394部はAdaptec製IEEE1394コントローラを搭載しているかなりの曲者で、Win98用ドライバしか存在しません。今回は試していませんが、カード自体はMacにも対応。 (6) Adaptec AHA-2940W リファレンスとして、AHA-2940Wを調達しました。非常に安定したWideSCSIカードです。UltraWideとの性能差が見れれば良いと思います。 ※その他環境 ASUS P3B-F (1008) Intel Pentium!!! 500MHz SDRAM PC100-CL2 256MB Microsoft Windows2000 Professional (SP2) ※他に挿さってる板 VGA:nVIDIA GeForce2GTS AGP 32MB LAN:Intel EEPRO100 i82559 CAPTURE:Canopus MTV-2000 SOUND:Aureal Vortex2 AU8830 SOUND:Creative SoundBlusterAWE64gold ISA |
■ 実験結果 ■ |
SCSIカード毎に分けて書いてみます。 1. SC-UPCI (1) ハード的な相性問題(M/B - SCSI)2. BT-950R編 SC-UPCIと同じく、OS標準ドライバではHDBENCHを通りませんでした。10MBくらいなら動くのですが、100MBでは画面が固まってハングします。3. AHA-8945 今回一番の珍品であるAHA-8945の場合、SCSIコントローラがAHA-2940UWと同じだということもあり、非常に安定して動作しました。起動ドライブとして使ってもまったく問題ありません。4. AHA-2940W 速度と安定性の参考用として用意したものですが、起動ドライブとして使用してもまったく問題ありません。速度は READ:14MB/s、WRITE:16M という数字が出ました。WideSCSIの転送レートがmax 20MB/s であることを考えると、なかなかよい数字が出ていると思います。 |
■ 変換アダプタ着脱時の互換性について ■ |
IDEのHDDにSCSI-ATA変換ブリッジを挿して動作するかだけでは、安心して使用することができません。 そこで、SCSI-ATA変換アダプタの着脱時に互換性が維持されているかどうか確認してみました。
以上のように、一応問題ないようです。 |
■ 環境毎の比較 ■ | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
表にまとめると、このようになります。上記の例には出てきませんが、試したものはとりあえず載せました。 なお、OSはすべてWindows2000 Professional です。
いろいろ試して分かったことなのですが、Windows2000 SP3だとWriteのパフォーマンスが本来想定される値の1/3〜1/4に落ちるようです。仕方ないので、SP2にできる限りのパッチを当てて使っています。 あと、特筆すべきは SC-UPCI + 4R080L0 使用時の Read 33MB/s です。本物のU160のHDD接続時(もちろんホストがUWなので、40MB/s maxで動いているわけですが)のスピードに肉薄しています。ほぼホストアダプタ上限のスピードは出し切れているのではないでしょうか? また、変換ブリッジによる速度低下は全く無いわけでは無いにしろ、ほとんど許容範囲と言ってよさそうです。どちらかというと、オーバーヘッドの原因はSCSIホストアダプタ側にあると言って良いと思われます。 Win2k SP3だと、こんな悲惨なことになります(^^; (P6DGE + SC-UPCI + AEC-7720UW + Maxtor 4R080L0) |
■ 総括 ■ |
ATA-SCSI変換ブリッジは、相性問題さえクリアすれば体感速度面での環境向上に有効な手段と言えます。今回試した組み合わせの中では、残念ながらAdaptec製SCSIホストアダプタでしか、起動することができませんでしたが、おそらくHDDやマザーボードが変わると結果も変わってくる可能性があります。そういった意味で、少し難しいアイテムなのではないかと思われます。 |