2017/08/15 CentOS7.0/PandoraFMS7.0NG710





Pingに応答しなかったらメールを送信する(V7)

これはPandora FMS V7.0(V6.0)による設定です。
V5での設定は「Pingに応答しなかったらメールを送信する(V5.0)」を参照してください。

一番ポピュラーな死活監視を設定します。
定期的にPingを送信し、Pingの応答が無かったらメールを送信します。
3回Pingに応答しない場合にメールを送信する場合は
Pingに3回応答しなかったらメールを送信する(V7.0)」を参照してださい。

以下の項目について流れで設定します。

・メール送信の基本設定
・メール送信先の設定
・監視対象の追加
・監視項目の設定
・アラートの設定



1.メール送信設定をする

#vi /etc/pandora/pandora_server.conf

以下の値を変更します
mta_address smtp.example.local   (メールサーバアドレス)
mta_from alert@example.local  (メール送信元アドレス)

もし認証の必要なメールサーバなら、mta_user、mta_pass、mta_authも設定します。

#service pandora_server restart



2.警報メールの送信先を設定する

障害状態のメール送信先を設定します。
左のアイコンからベルマークを選択し、[アクション]を起動します。




「Mail to Admin」アクションをコピーします。



名前に適当な通報名を入れます。
「監視チーム」など送信先アドレスを示す名前がいいでしょう。



フィールドに以下の値を設定します。




障害通知
復旧通知
Destination address(送信先アドレス)
フィールド1
mainte-member@example.local
mainte-member@example.local
Subject(メールタイトル)
フィールド2
 (空白)
[BIZ-System] Recover _agent_
Text(本文)
フィールド3
Module: _module_
Agent: _agent_
Timestamp _timestamp_
Current value: _data_
Module: _module_
Agent: _agent_
Timestamp _timestamp_
Current value: _data_

昨今の流れで、警報メールもデフォルトはHTMLメールのようです。
ここは硬派にテキストのみにします。

なお、障害通知のフィールド2のみ空白としておきます。
警告・障害のアラートごとにメールタイトルを変えるため、ここは空白にしておきます。

Pandora FMSではアラートテンプレートの持っている値をアクションへ渡します。
さらにアクション自体にも初期値を持たせることができます。(その場合、アクションの値が優先されます)

PandoraFMS V5までは、アクションには障害時のフィールドしか指定できませんでしたから、障害通知と復旧通知でメール文を変えるには、アラートテンプレート側で二種類設定しておく必要がありました。
PandoraFMS V6あたりから、障害通知用と復旧通知用のフィールドをアクション側で指定できるようになり、
格段に管理がしやすくなりました。

これでメールを送るアクションの設定はできました。





3.アラートテンプレートを調整しておく

事前にアラートテンプレートを調整しておきます。
左のアイコンメニューからベルのマークを選択し、[テンプレート]を選択します。

設定済みの「Critical condition」を選択します。



ステップ2の「状態」を設定します。
再通知間隔を10年。(デフォルトは1日。アラートが継続する場合は1日ごとにメールが来ます)
通常のアクションを「なし」に設定します。




ステップ3の拡張フィールドでは、発報フィールドのフィールド2(メールタイトル)だけ設定します。




発報フィールド
復旧フィールド
フィールド1
(送信先アドレス)
 変更なし
 変更なし
フィールド2
(メールタイトル)
 [BIZ-System] Critical _agent_

 変更なし
フィールド3
(本文)

 変更なし
 変更なし

アクションフィールド側で、空白になっている障害通知フィールド2にかわり、アクションテンプレート側のフィールド2が採用されます。

その他のフィールドについてはアクション側で定義されているので、アクションの値が優先されます。
例えばアラートテンプレートの復旧フィールドのフィールド2については、なにが書いてあっても、アクションの復旧フィールド2の設定してある「[BIZ-System] Recover _agent_」というメールタイトルが採用されます。

もしスッキリしないのなら、不要なフィールドの内容を全て削除しておくと勘違いはないでしょう。




4.監視対象を追加

「エージェント管理」を選択しエージェント作成をクリックします。




エージェント名、IPアドレス、グループ、OSを入力し、作成をクリックします。
※「間隔」とはソフトウェアエージェントの情報収集間隔のことです。監視対象へソフトウェアエージェントをインストールしないのなら
無視してかまいません。







5.監視項目(モジュール)を追加する

エージェント管理画面右上のアイコンから、「モジュール」を選択し、
「ネットワークサーバモジュールの新規作成」を選択し「作成」をクリックします。
※もしもモジュールというタブがなければ、まず歯車の「設定」タブをクリックします。




モジュールコンポーネントで「Network Management」「HostAlive」を選択します。
このHostAliveがPingでの監視のことです。




続いて「拡張オプション」で間隔を調整します。
環境により1分おきにPingを送出するか、5分おきにPingを送出するのか異なるでしょう。
とりあえず1分にします。
最後に一番下の「作成」をクリックします。




モジュールが作成されます。
青色のアイコンは「未初期化」、つまりまだチェックされていないということです。Ping応答していれば、画面を更新すればグリーンになっているはずです。







6.アラートを設定する

アラートタブを選択し、モジュールに「Host Alive」。アクションに「Mail to Member(作成したアクション)」。
テンプレートに「Critical condition」を選択し、アラートの追加をクリックします。



追加されました。



PandoraFMSのアラートとは、モジュールとアラートテンプレートとアクションを連結したものです。

Ping応答がないとメールが送信される
 ↓

Ping確認を行うHostAliveは、Ping応答が無くなると障害イベントを発生させます
 +
テンプレートは、障害イベントが発生すると、メール送信アクションを実行します

これによりアラートとして機能します。




7.確認・モニタリング画面


右上の目玉タブをクリックするか、左の操作メニューから「モニタリング」「エージェント詳細」をクリックし、
監視対象の情報ページを表示します。

画面下部に、監視対象のモジュールと設定されたアラートが表示されています。
いまはモジュールもグリーンで、アラートも発生しておらず、イベントもありません。





8.障害を発生させる

監視対象をオフラインにして、Ping応答を失わせ、1分待ちます。

モジュールが赤色になり障害(Critical)イベントが発生し、
「Criticalイベントに対応したアラート(Critical condition)」が呼び出されたことが表示されます。


メールも送信されました。

トップページのモニタリング概要にも、アラートが表示されています。





9.障害を回復させる

監視対象をオンラインにし、Ping応答を回復させます。
監視は1分毎に行われるため、次の1分を待ちます。

回復すると、モジュールもアラートも緑色に戻り、回復イベントが表示されています。


回復メールも送信されました。






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