2014/04/13 CentOS6.5/PandoraFMS5.0SP3





UPSパフォーマンス監視をモジュールテンプレートで行う

UPSのパフォーマンス監視も、重要な環境監視です。
UPSの大手と言えばAPC、現シュナイダーエレクトリックのSMART-UPSです。
オプションのネットワークインターフェイスを使用すれば、パフォーマンス監視もできます。

なおUPSの異常の検知(バッテリ駆動、バッテリ交換)などを監視したい場合は
UPSの異常・故障をポーリングで検知する」を参照してください。

以下は、SMART-UPSのおすすめ監視項目です。
UPS BatteryCapacity(%)
平均バッテリ残量
.1.3.6.1.4.1.318.1.1.1.2.2.1.0
15分
UPS InputVolts(V)
平均入力電圧
.1.3.6.1.4.1.318.1.1.1.3.2.1.0
15分
UPS OutputVolts(V)
平均出力電圧
.1.3.6.1.4.1.318.1.1.1.4.2.1.0
15分
UPS Load(%)
平均VA負荷
.1.3.6.1.4.1.318.1.1.1.4.2.3.0
15分
UPS OutputAmpere(A)
平均出力電流
.1.3.6.1.4.1.318.1.1.1.4.2.4.0
15分
UPS Tempretur(℃)
平均バッテリ温度
.1.3.6.1.4.1.318.1.1.1.2.2.2.0
15分
RunTime(1/100sec)
バッテリ駆動可能時間(1/100秒 , 6000=1分)
.1.3.6.1.4.1.318.1.1.1.2.2.3.0
15分
RunTimeで得られる値はミリ秒ではなく1/100秒です。1は10ミリ秒を表します。
つまり100倍すると1秒になり、6000倍すると1分になります。
このままでは使いにくいので、倍率設定も使用します。

複数のUPSに7つも監視項目を追加するのは手間なので、モジュールテンプレートを作成します。
モジュールテンプレートは、他のNMSでいうところの監視テンプレートです。
複数の監視項目を一度で設定するときに使用する機能です。

手順は以下の通りです。
コンポーネントグループの作成(これから作成する監視項目の管理のためです)
 ↓
監視コンポーネントの追加(各監視項目です)
 ↓
モジュールテンプレートの作成(監視項目をまとめた監視項目です)
 ↓
監視対象へモジュールテンプレートを割り当てます



1.コンポーネントグループの作成

デフォルトではUPSに関する監視項目はないので、新規のグループを作っておきます。
システム管理メニューの「モジュール管理」-「コンポーネントグループ管理」から作成を選択します。
 ※PandoraFMS7以降では、「リソース」-「コンポーネントグループ管理」です
ここでは「UPS Performance」としました。





2.監視コンポーネントの作成

「モジュール管理」-「コンポーネント管理」から「ネットワークコンポーネントを新規作成する」を選択します。




名前
UPS BatteryCapacity(%)
バッテリ容量監視の名前
種類
Remote SNMP network agent, numeric data
通常の数値を選択
モジュールグループ
Performance

グループ
UPS Performance
先ほど作成したグループへ所属させます
間隔
15分

不明イベントを発生させる
オフ
SNMPで取得に失敗したら不明イベントを発生させるかです。
重要度も低いので発生させなくてもいいです



SNMP OID
.1.3.6.1.4.1.318.1.1.1.2.2.1.0 バッテリ容量のOIDを指定します
SNMPコミュニティ
snmp-community
適切なコミュニティ名を指定します
UPSごとにコミュニティ名が異なっているなら空にしておきます
データ保存倍率
(RunTimeの場合のみ)
0.000166667
得られた10msec単位の値を、6000で割ると分単位で表示できる。
6000で割る → 0.00016666666667を掛ける
説明
平均バッテリ残量 わかりやすい説明を


これでバッテリ容量に関する監視コンポーネントを作成できました。
同じ要領で7つの監視コンポーネントを登録します。
コンポーネント名
SNMP OID
説明
UPS BatteryCapacity(%)
.1.3.6.1.4.1.318.1.1.1.2.2.1.0
平均バッテリ残量
UPS InputVolts(V)
.1.3.6.1.4.1.318.1.1.1.3.2.1.0
平均入力電圧
UPS OutputVolts(V)
.1.3.6.1.4.1.318.1.1.1.4.2.1.0
平均出力電圧
UPS Load(%)
.1.3.6.1.4.1.318.1.1.1.4.2.3.0
平均VA負荷
UPS OutputAmpere(A)
.1.3.6.1.4.1.318.1.1.1.4.2.4.0
平均出力電流
UPS Tempretur(℃)
.1.3.6.1.4.1.318.1.1.1.2.2.2.0
平均バッテリ温度
RunTime(min)
.1.3.6.1.4.1.318.1.1.1.2.2.3.0
ランタイム(分)
種類
Remote SNMP network agent, numeric data
モジュールグループ
Performance
グループ
UPS Performance
間隔
15分
不明イベントを発生させる
オフ




3.モジュールテンプレートを作成して、コンポーネントを追加する


システム管理の「モジュールテンプレート」を作成します。
ここでは「UPS Monitoring」としました。
ここグループで「UPS Performance」を選び、表示されたコンポーネントをすべて追加します。



グループで「Network Management」を選択し、HostAliveを追加します。

これでUPSのモジュールテンプレートが出来ました。




4.モジュールテンプレートを割り当てる


あとはUPSエージェントの設定画面から、モジュールテンプレートを割り当てるだけです。
これでUPSのパフォーマンス監視とPing監視がまとめて設定されます。






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