Lazarusのインストール

 Lazarusです。ラザルスと読みがちですがラザロだそうです。
 Delphiに似た開発環境で、FreePascalベースのクロスプラットホームの開発環境です。
 まだ発展途上にありますが、Kylixの開発が停止してしまっている以上、個人的には頑張って欲しいソフトです。
 同じソースコードがコンパイルできるのが特長ですが、OS独自の機能を使ってはそれもままなりません。

 容易にLinux上で動作するGUIアプリを作成できるあたり、こういった統合開発環境は便利ですね。
 LazarusはYaSTからインストールは出来ないので、RPMパッケージをダウンロードしてきてインストールします。
 Lazarus本体は開発環境でしかなく、コンパイラであるFreePascalも併せてインストールする必要があります。
 ですがLazarusもFreePascalも一箇所においてあるので、インストールは簡単です。

 Lazarusの本家にLinux版のインストール手順が記してあり、しかも正確です。
 これを参考にしましょう。
 http://wiki.lazarus.freepascal.org/Main_Page/ja
 ※10.2については以下で説明するよりもっと効率的な方法が本家で紹介されています。
  ですがYaSTで管理したいのなら、あるいはまだgtkを含むライブラリのインストールが完了していなければ、このページの方法も参考にしてください。



 ・SourceForgeから必要なパッケージをダウンロードします。
 http://sourceforge.net/project/showfiles.php?group_id=89339へ行き、Lazarus Linux i386 RPMをクリックし、以下の最新のファイルをダウンロードします
 (*は数字を表します)。

 fpc-*.*.*.i586.rpm (FreePascal本体)
 fpc-src-*.*.*.i386.rpm (FreePascalのソース)
 lazarus-*.*.*.i386.rpm (Lazarus本体)

 ん?ちょっと待ってください。Lazarusの本家には「コンパイラはi586をダウンロードせよ」とあります。
 しかしsourceForgeに飾ってあるのはi386じゃないですか。このままi386をダウンロードしても問題なく動作しますが、指示された手順を踏み外すと不安でしかたありません。
 そこでコマンドラインから以下のコマンドを入力して、ダウンロードします。


 >wget http://nchc.dl.sourceforge.net/sourceforge/lazarus/fpc-2.0.4-0.i586.rpm

 バージョンは変わっている可能性があります。適時ダウンロードするか、諦めてLazarusダウンロードページに飾ってあるものを使いましょう。


 ダウンロードが完了したら、インストールに入ります。
 本家によるとコマンドラインからroot権限でインストールしろ、とあります。
 コマンドラインからのインストールは以下のコマンドになります。
 rpm -Uvh fpc-*.*.*.i586.rpm
 rpm -Uvh fpc-src-*.*.*.i386.rpm
 rpm -Uvh lazarus-*.*.*.i386.rpm

 ですがここでは管理を考えてYaSTからインストールします。
 RPMファイルをクリックしてrootパスワードを入力すると、そのままインストールできます。 
 

 が、lazarus.RPMだけ素直にインストールさせてくれません。
 試しに上記コマンド「rpm -Uvhlazarus-*.*.*.i386.rpm」からインストールしようとすると、gdk-pixbufとかがありません。と言われます。
 しょうがないので、これだけはYaSTからインストールしましょう。
 gdk-pixbufと検索すると、そのまんまの検索結果が出ますのでインストールしましょう。
 

 終わったら、あらためてlazarus.RPMをクリックしてインストールすると、完了です。

 これでインストールは完了です。
 スタートメニューに開発のメニューが増えて、そこにチーターのアイコンが増えてます。起動してみましょう。
 

 標準で日本語に対応しているので、これでいきます。
 やはり見た目はDelphiっぽくしておきたいので、エディタのフォントを整えます。
 見た目はやはりDelphiっぽくしたいので、色とフォントとサイズとピッチを調整します。

 [環境]-[エディタの設定]-[色]から色スキームをDelphiとします。
 フォントはMSゴシックでサイズは-13、行間隔は0とするとより外観がDelphiちっくになります。

 なお、Lazarusは作成した実行ファイルに多量の情報を含んでいるため、非常にサイズが大きくなりがちです。フォームデータだけでもプログラムでは1MBを越えます。
 そこでLazarusの本家にもあるようにupxが必須です。本家のページからリンクがありますが、YaSTからもインストールできます。
 YaSTで「upx」と入力すれば、リポジトリがあれば検索結果が現われます。

 
 Lazarusでなにかプログラムを完成させたら、最後にコマンドラインからupxコマンドで作成したプログラムを圧縮して、ファイルサイズを小さくします。
 upxは優秀で、圧縮したままプログラムを実行することができるます。実行速度もほとんど低下しない上、CPUパワーも消費しません。

 ちなみにsuse10.1の場合、gtkが必要です。
 1) glib devel
 2) gtk devel
 3) gdk-pixbuf-devel
 4) gtk+-devel.
 本家のLinuxでのインストール参照のこと
 Lazarus本家のLinuxのインストールについて





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