VMWare Serverで仮想化する

 Linuxでもっともメジャーな仮想化ソフトと言えば、VMWareです。
 VMWare Serverは複数の仮想OSをバックグラウンドで動作させる点でVirtualBoxとは異なり、その名の通りサーバ向けです。
 無料で公開されていますので、敷居も低いです。
 パワーユーザでもない限り、複数あるサーバを仮想化で集約したいという理由はないでしょう。
 ここのコンセプト「家庭向けデスクトップOS」にも則してませんが、メモとして残します。

 まずはVMWareServerをダウンロードします。
 http://www.vmware.com/download/server/
 

 同意するとダウンロードページに到達します。Windows版とLinux版が並んでいます。
 「Download VMware Server (for Linux Systems)」のBinary (.rpm) を選択します。
 ダウンロードできたら、さっそくインストールしましょう。

 いえいえ、落ち着いてください。
 まだVMWareのシリアルナンバーを入手していません。
 VMWareのシリアルナンバーはメールアドレスを入力して送ってもらわなくてはなりません。
 (シリアルはWindows版とLinux版で異なります)

 この画面で個人情報を供出すると、そのアドレス宛てにシリアルが送られてきます。
 http://register.vmware.com/content/registration.html
 

 シリアルを受け取ったらインストール開始です。
 以下の手順で行います。

 VMWareはインストールの段階でカーネルソースを要求します。
 あらかじめYaSTからカーネル開発をインストールしておかないとインストール中に失敗します。
 

 RPMをroot権限でインストール。システムにファイルが展開され、配置されます、

 $ su
 # rpm -ivh VMWare-server-forLinux1.0.xx.i386.rpm


 vmware-coinfig.plを実行します。インストーラが実行され、システムへ組み込まれます。

 #vmware-config.pl

 長い同意文書をスペースでスクロールし、最後に「q」「yes」で承諾します。

 インストール場所をイロイロ聞かれます。
 全てデフォルトでエンターキーを押します。

 ソースコードの指定「/usr/src/linux/include」で先に進めないようなら、YaSTのソフトウェア管理から「パターン・開発・Linuxカーネル開発」の中のkernel-sorceを再インストールします。
 

 そしてもう一度vmware-config.plを実行します。指定場所が「/lib/modules/2.6.xxx-default/build/include」に変わっています。

 Do you want to be able to use NAT networking in yourVirtualMachine?と聞かれます。
 NATで使用するか?と問われます。IPをopenSUSEでNAT/ルーティングして仮想サーバへ接続するか?ということです。
 その手前の設定でブリッジの使用を選択しているので、ここはnoとします。

 Do you want to be able to use host-only networking your virtualserver?と聞かれます。
 ネットワークはホスト内で使用するか?ということです。ここもnoにします。

 その他の設定もデフォルトで進みます。

 シリアルコードを求められます。
 20桁もあるものですから、入力ミスのないようにしましょう。

 成功するとVMWareがメニューに現れます。
 

 VirtualMachineの新規作成から行うと、OSをインストール可能となります。
 

 無事インストールできたら、仮想マシンの設定をします。
 例えば実マシンの起動と同時に仮想サーバを起動したければ、「「VM-Settings-Options-Startup/Shutdown」から「On host Startup」に「Power on virtual machine」を選択します。
 ホストOSのシャットダウンにゲストOSのシャットダウンを連動させたければ「On host Shutdown」に「shutdown guestoperating system」を選択します。

 トラブル Xが起動しない。
 さて、Linuxを入れてみてもXが動作しなことがあります。
 その場合は一度ゲストOSをランレベル3で起動し、VMWareのメニューからVMWareのAddtionalToolsをクリックして、ゲストOS内でCDをマウントします。
 コマンドラインからRPMをインストールします。
 画面の設定にホストOSの解像度をしてします。もし起動時にxdmが起動しないようなら、/etc/inittabの最初のランレベルを5に指定します。

 Xが起動したら、追加の設定もあります。
 たとえばゲストOSのウィンドウではマウスをクリックすると、カーソルがキャプチャされてしまいます。
 シームレスに動作させたければ、「/usr/bin/vmware-toolbox --minimize」を実行します。
 起動している間はマウスがシームレスに動きます。

 コンソールからアンダーバーが入力できない。
 ホストOSのホームディレクトリにある.vmware/preferencesを編集して、以下の行を追加します。

 xkeymap.useKeycodeMapIfXFree86 = true
 xkeymap.keycode.211 = 0x073

 ネットワーク内のWindowsにVMWare管理クライアントをインストールすれば、遠隔から仮想サーバの画面を操作できます。

 未確認情報ですが、仮想OSのCPU数を2以上にすると、シャットダウンで仮想OSの電源が落ちないことがあるらしいので、CPUは1つにしておきましょう。





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