数の巻き−コーヒーブレイク
(かずのまき)
ここでコーヒーブレイク。気分てんかんじゃ。 整数について考えてみよう。 0,1,2,3,…の数じゃ。 |
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問題 整数には、いちばん大きな整数があるだろうか。 |
うーん。 どうかな。 とても大きい数だけど、ありそうだな。 |
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そうね。でも、それはどんな数? こんな数だって、言えるかしら? たとえば、 12345867890456 なんてなるのかしら? 一兆二千三百四十五億六千七百八十九万 四百五十六 読むのも大変ね。 |
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そういえば、大きな数の呼び名を勉強したよ。 一、十、百、千、万、億、兆 うーん。その後もあると聞いたけど…。 |
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おっ。よく知っているな。 大きな数は、四年生で習うな。 実は、江戸時代に、 吉田光由(よしだみつよし) という人が 塵劫記(じんこうき) という算術書を書いた。 江戸時代は、この本が算術の中心だったんじゃ。 その中の 「第一 大数の名の事」という内容がある。 兆の後の位の名前が出ている。 |
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万(まん)、 億(おく)、 兆(ちょう)、 京(けい)、 垓(がい)、 (のぎへん+予)(じょ)、 穣(じょう)、 溝(こう)、 澗(かん)、 正(せい)、 載(さい)、 極(ごく)、 恒河沙(ごうがしゃ)、 阿僧祇(あそうぎ)、 那由他(なゆた)、 不可思議(ふかしぎ)、 無量大数(むりょうたいすう)* |
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無量大数は、もともと一つの数じゃったが、 後に、無量と大数にの二つになったのじゃ。 |
へーすごいんだ。 | ||
分かったわ。 1無量大数がいちばん大きいのよ。 |
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このページを見ているみんなはどう思うかな。 「1無量大数」がいちばん大きいのだろうか。 |
*吉田光由(よしだみつよし)塵劫記(じんこうき)より |
発行所 岩波書店 岩波文庫1977.10.17第1版 |
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