VNCとは、 離れた場所にある別のコンピュータを操作する為の技術で、 Windowsユーザなら、リモートデスクトップ(RDP)やターミナルサービス、 UNIX系ユーザなら、X Windowを思い浮かべると良いじゃろう。
VNCは、1998年頃AT&T ケンブリッジ研究所 (当時は、ORL (The Olivetti & Oracle Research Lab))で開発されたが、 その後、この研究所は2002年に閉鎖され、今は、 ホームページのアーカイブが 残るのみで、開発等は全く行われておらぬ。ただ、VNCの元の開発者が 新たな会社、RealVNCを設立して、開発を続けて おられるようじゃ。
このVNCは、RDPやX Windowに比べ、
WinCE用,PocketPC用,MS-DOS用,OS/2用,Javaアプレット版,Newton用,専用ハード,Zaurus版,Palm版...などなど、大変沢山のプラットフォームで動いておる。
というような特徴がある。
特に注目したのが、Palm版のVNCクライアントのPalmVNCじゃ。
これは、1998年に
Vladimir Minenkoが、初代のPalmである
PalmPilot(PalmOS 2.0用)に作成されたもので、その後、2000年頃に
Harakan Softwareが、
カラー表示(PalmIIIc用)、SSS(Server Side Scaling)等の機能拡張を行っておられる。
ただ、現在は、両氏とも開発は止めておられる為、PalmVNC自体は、2000年のPalmの
レベルで止まっており、例えば、CLIEのハイレゾ対応やOS5対応などは行われておらぬ。
最近は、こちらで、また別人がCLIE対応やOS5対応を 行っておられるようじゃな。
実際、わしも、数年前に1度、VNCやPalmVNCを、色々使い込んではみたのじゃが、当時は、
などなど、色々な問題があって『使い物にならぬ』と判断して、やめてしもうた。
で、そのまま、長い間、忘れてしもうておったのじゃが、先日ひょんなきっかけで思い出し、
再び、色々と試してみたんだが、今の時代なら、
と、全ての条件が揃ってきており、これは ひょっとしたら、凄く便利なソフトに化けるかもと思い、 ソースを入手し、今年の春終わり頃からちょこちょこと開発を始めたんじゃ。
で、かなりの部分が出来上がってきていた、今年夏、CLIE UX50が登場したのじゃ。
(我ながら、いい勘しとるのぅ・・・(^_^;))
これは先ほどあげた条件に加え、
と、まさに、PalmVNCの為にあるようなデバイスじゃと感じたのじゃ。
ちょうどわし自身、そろそろ、OS5機に買い換えたいと思っていたので、今回、思い切って、UX50を買ってみた。
そして、開発中だったPalmVNCに、更に、大幅な改造・機能拡張を加えてみた。
結果として、 かなり面白いソフトに仕上がったので、今回、皆様にお見せする事にしたのじゃ♪(^_^)
まぁ、個人的事情の方は置いておいて、高性能化を図るため、 PalmVNCから流用していた部分を全て駆逐して、完全にわしオリジナルの ソースしか含まないところまでやった所で、様々な事が起きた(笑)ので、 PalmVNCは、わし個人のコミュニティウェアから、 うちの会社のシェアウェアにする事になったのじゃ。
名前も「μVNC(まいくろ・ぶいえぬしー)」に変わった。
Palm版だけでなく、auの携帯電話(BREW)版や、あとここでは口外できないような(笑) 様々なOS用のμVNCを作ったのじゃ。
そんな訳で、μVNCについては、以下のうちの会社のページを見てくだされ。
わしが、ここで色々言うのはやめておく事にするぞぇ。
それと、PalmVNCで提唱した『コミュニティーウェア』の概念は、それなりに 面白いかもしれんので、一応、旧ページへのリンクも 残しておくぞ。勿論、既にコミュニティは閉鎖されておるがな(笑)。