『ドキドキ2択クイ〜〜〜〜ズ!』

高々と、おババの声が響いた。

もし私がその問題を出されていたら、Aと答えてしまっていただろう。

だって私は、母親の顔さえ思い出せないのだから。







THANK U BABY -2-




いや、もっと考えてみれば、答えらないかもしれない。
あの人は私にとって母親で、恋人だから…
まぁ、恋人というのはこちらの一方的な思い込みなのだけど。







「ソレをどうするんだい、ヒソカ」
「もったいないからね ボクが世話しようと思って
「はぁ!?」
「…その子がカワイソね、今殺した方がいいヨ」

遠のく意識に残した、わずかな残照と会話。
彼の腕に抱えられ、私は故郷から旅立った。
次に目を覚ましたとき、私は銃口を頭に当てられていて、
「…この方が貴方のため…」
と、打たれた。
ああ、やっぱり私は死んでしまったんだって思ったのに、
私はまた目覚めて、今度は彼――ヒソカがいた。

「君は美声を奏でる鳥のヒナだ◆ はじめて見たボクがお母さんだよ







「なんでみんなはそんな大変な目にあってまで、ハンターになりたいのかなぁ」

ステーキ定食をほおばりながら、ゴンがそう言った。
途端に討論を始めるレオリオとクラピカ。

「ねぇ、。どうかしたの?」
「え?」
それをよそに、ゴンは私に話しかけてきた。
「もしかして、クイズの答え考えてた?」
「え!? なんで…?」
「だって、あれからずーと、ぼーっとしてるからさ」
「…あはは」

言い当てられて、私はドキッとしたのと、
心配してくれてたゴンの気持ち(ていうか野生の能力かもしれないど)が嬉しかった。

「うん…なんか、最近昔のことを…よく思い出すの」

そう――今までは、滅多に思い出すことのなかった…なのに何故…。




チン

と、エレベータがB100を示し止まった。
レオリオとクラピカは一時休戦と、開いたドアから出る。
私もその後に続くと、そこには今までとは全く違う雰囲気の地下道が広がっていた。
人の山を見回していると、トンパと名乗る変な鼻の男が405人目だと教えてくれた。
そいつが色々話しているうちに、少し離れた所から叫び声がした。
その光景と、トンパの言葉に、私は生唾を飲み込んだ。




「44番、奇術師ヒソカ」




まさか!?
でもあんな頭であんな口調のヒソカって言ったら、
私の知ってるヒソカぐらいしかいないはず…!

私が後を追おうとしたとき、トンパが「極力近づかない方がいい」なんて言うから
「そんなことないわ!」
と振り切って、彼が立ち去った方を探しに行った。
結局見つからなくて、試験が始まって、一人で走ることになってしまったのだけど。

でも、彼が試験を受けているなら、
生き残ることで必ずチャンスが生まれるはず…
彼は過去に興味がないと言っていたから

も う 、私 の 事 な ん て 忘 れ て い る か も し れ な い け ど


…この想いは母親へなのか、恋人へなのか…




THANK U BABY -A-ドリームTOPNEXT




さんの過去が明らかになってきました…

次号こそヒソカしゃべるか!?

(笑)