第5話 〔 夢 幻 の 世 界 〕 Mugen no Sekai |
「それじゃ、行くよ」 「よろしく」 徒手拳用の防具は少し前に壊れて捨てた、ということで、剣士用のものを貸してもらった。 そう言い聞かせ、深呼吸をして、目の前の小柄な剣士を見る。 負けたくない…女なんて、と思っている奴は、この時代ならいっぱいいるのだろう。 負けられない… 「始め!!」 カキンッ! どす…
勝負は一瞬でついた。
紙一重であったが、私の右拳は鳩尾にヒットし、左拳は相手のあごの下で寸止めした。 私は両拳をひき、右手を出した。 「よかったらまた相手してください。ここでは剣を相手にすることが多いようだから、慣れておきたい」 手をとってくれたので、ぐっと引き上げる。
「まっさか平助が負けるとは思わなかったが…俺の言ったとおりだろう、近藤さん」 無事、認めてもらえたようで私は笑顔で返事をした。
私は道具を返し、息を整えてから近藤という人の部屋へ向かった。 「…です、入ってよろしいですか」 障子を開けると、少し広い部屋で、 「いやーわざわざすまないねぇ」 そう言って、私も近づいていくと、ひゅっとその姿が消えた。 「…!?」 はっと後ろを向くと、自分のクビ元にピタリと剣を当てられていた。
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えっと、平助くんに勝てたのは、近代武術で、きちんと剣とのスムーズな戦い方をマスターしていた、ということで・・・(;´∀`) さ〜って、次は絡むぞー!! since 2005.06| メニュー|サイトTOP | |