kr_ryo 徒然日誌 <2002年10月13日分>

三國志製作記2〜イメージ三國志〜

いやあ〜物騒ですね。隣の家に空き巣が入ったようです。珍しくテレビを見ていた私は全く気づかず(気づいていたら大捕り物になってさらに一騒ぎあったかも(^^;)、後で覗いてみるといろんな物がちらかっていかにもって感じでした。皆様ご用心しましょう。

さて。先週一度ブレイクスルーした三國志製作は順調に進み、地図サイズもそろえ、旗も無事立ち、画面レイアウトもこしらえました。表示系ができてこそ中身が生きてくるという妙な制作手順を持つ私としては、表示に無駄なく必要な内容が揃っていることが最優先です。

私の三國志のページ旧HSP版画面イメージをご覧いただいた方はお分かりいただけると思いますが、少し独特です。まず勢力と支配者が別項目です。それと、太守だけでなくなんたら従事とかいう人名も見えます。それから軍団が20個ほど表示できるゆとりがあります。

勢力と君主が別物だったり、なんとか従事なんてものを持ち出したのは、どうしても縦系列の君臣関係を表現してみたいという思いがあるからです。よくあるシミュレーションゲームでは、君主と君主の直接の家臣だけしかいません。家臣はひたすら横一線で、その地位の違いがほとんど表現されていないイメージがあります。現実の会社では、どんなに小さくてもボスと何段階かの中間管理職と手下(それって会社か?)がいて、それなりの差があります。これに対して最近のコーエー版三國志や信長の野望などでは、中間管理職の太守や城主などの役割を楽しめるようになってきましたが、そのコマンド内容は君主のコマンドを制限しているだけといった感じです。たとえるとすると、体験版と製品版といった感じで、一度でも君主プレイをすると太守でのプレイはなんだか製品版をもっているのにわざわざ体験版をプレイしているような気分になったりします(^^;A

私的に三國志をイメージすると、曹操や劉備といった大物だけが中原を動かしただけではなく、いろんな身分、いろんな役割の人々がいろんな思惑で動き、それが表現されているからこそ読んでいておもしろいんだと思います。英雄中心の物語もおもしろいですが、脇役がわんさかいていろいろ働き、喜び、悲しみ、戦っていく物語だからこそおもしろい。

そんな脇役達ですが、官僚機構好きの中国のこと、当時から様々な役職役割があり、その中で働いていました。これを表現しないことには三國志を表現したことにならない気がします。それは、単に名誉的意味でなく、実際に機能している役割である必要があると思います。末期後漢政府ならともかく、英雄たちの時代、三國の時代の戦乱の中、各武将官僚達が機能的に働いていなければあっという間に敵に飲み込まれてしまいます。その官僚機構、軍隊内の役割や機能を表現できないか。

コーエー版三國志7&8では、君主だけでなく武将個人としてプレイすることもできました。7から8にかけて大幅手入れされたとはいうものの、よくよく考えれば、これも太守プレイ同様、君主としてできることの範囲を縮小しているだけなんですよね。各武将の個性を表現するということはかなり難しいようです( ̄^ ̄)

というようなことを新たに作成した画面を見てつらつら考えていました。しかし、今の仕様書ですらどうもやっぱりイメージと違うような…

当初の仕様書では、君主プレイで、人事権行使がメインです。誰かを、たとえば税の取立て役に任命すると、ほっといても勝手に取り立ててくれるという感じです。そのために画面上に、その郡の何かの役割を表す〜従事というような表示をさせていました。コマンド実行に重要な情報だからです。各人物は、通常君主がそれぞれの郡の何かの部署や軍隊に配置する、そういうイメージです。

ところでこうすると、〜従事を任命するのは君主であり、太守や軍の大将ではありません。いってみれば当初の仕様では、全ての人事を君主が行い(=それがコマンド)、太守や大将はそういう名称の単なる一ポストでしかありません。しかもゲームですから、彼らが中間管理職として具体的に何かを管理しているわけでさえなく、能力行使ルールによっては、いてもいなくてもいっしょという地位にすらなってしまい、太守の任命はあまり重要ではなくなってしまいます。実際コーエー系のゲームでは、太守などが勝手に決められることもありましたね。

けれども、実際の太守や大将はそれなりに大きな権限や、人事権を有していたはずです。さらに縦系列のヒエラルヒーを何とかして表現するという思いもあります。・・・・・・・・と考えていき、ふと思いつきました。各人物を太守の配下とすること。

つまり、君主は臣下を、直属の臣下、太守、軍大将とわけ、さらに太守や軍大将に属する臣下という風に構成しました。太守は何か事業を行いたいときは、君主によって部下とされた人物を組み合わせて用います。その中にも、長となる〜治中、その部下となる〜従事を置きます。軍隊は郡など土地から独立させ、軍団として構成します。軍団の中にも軍師や独立部隊の将などを大将が勝手に決めます。これでようやく、箸の上げ下げまで君主が介入するようなコマンド体系からおさらばできます。そのため、どうも役割が固定化しそうな〜従事といった表示を廃止しました。軍団は城から独立しているので以前どおり別表示のままです。

こういった感じで、君主権を制限することでかえって太守プレイも面白いかもしれないと思える場合もありますね。もちろん君主は、直属の人物を使って、領土全体の価値を上げたり、外交や調査を行う命令を行ったりします。これによってどの人物も似たような地位にある(=君主のコマンド待ち)という状態から解放されそうです。

それから、最初に出しました勢力と支配(現在は君主)の表示。三國志って、最初はみんな漢朝の臣下ばかりだと思うんですよね。そこを表現したかったんです。その後は三国の時代になりますね。これも縦の関係を形作る要素だと思いました。

ということで、今週は新しくつくってみた画面を見てでた新発想を立案していました。いよいよ表現に移るときですね。

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