kr_ryo 徒然日誌 <2003年1月5日分>

三國志製作記9〜信長の野望 蒼天録をプレイして〜

う〜〜ん、非常に三國志製作に苦慮しております(;_;)陣取りゲームから三國時代の忠実なシミュレートまで、どの範囲で手打ちをしようかかなり迷っています。極端にいえば、SWGの三國志版から、ほとんど筋書きに沿ったゲームというよりストーリー的RPGもどきまで考えられることは考えられるんですけども、自分がどうしたいのか、どこまでできるのかが見えてこなくなりました(--;)

正月早々頭がオーバーヒートしてきたので、手に入れた信長の野望の蒼天録の体験版をプレイしてみて、参考にしてみようと思います(^^;A

それにしても、その昔は三國志や信長の野望がやりたくてパソコンを買ったというのに、最近のkoeiのソフトはぜひやってみたいという気がしなくなっているような(--;)信長の野望も、将星録や烈風伝はぜひやってみたかったし、おもしろかったんですが、それ以後はどうも…(¨;)三國志の方も、7はやってみたくて仕方なかったのに、実際プレイしてみると似たタイプの8はもういいかな、と(^^ゞ

さて蒼天録。チュートリアルはよくできていてわかりやすかったです。逆にいうと、チュートリアルで全てわかる程度のコマンドしかない、とも(・・;)

知らない方に簡単(?)にご説明します…信長の野望初の配下武将プレイも可能で、城主、軍団長、君主の3段階の身分があります。ただ、思ったのは、城主身分と1つしか城をもっていない君主とそう変わらないんですよね。君主や軍団長からあれこれ命じられることはありますが、ゲームの性質上、命じたことに反しても城主を首にはなりません。それどころか、城主である武将を他の武将に交代させてそのままプレイすることもできます。三國志7・8の時のように在野とか一般武将でプレイはできません。軍団長は複数の城に命じることのできるミニ君主的身分です。体験版では2年しかプレイできないので軍団長身分の楽しみがよくわかりませんでしたが、将来的に、もっと所属城を増やせとか、武将よこせとか君主に請求する楽しみがあるんでしょうねえ(^^

どの身分においても、原則としてプレイヤーは一つの城にしか命令を下すことしかできません。昔ながらの委任直轄でほとんど常に直轄状態ということが原則できなくなりました。これはいい感じですね。実際も多分そうでしたでしょうし、そうでなきゃ城主/城代なんていらなかったでしょう。それから、城主は下克上=独立することがかなり簡単にできるようになりました。この際、他の城主を誘って一緒に独立することができます。それにしても下克上ルールというのもよく考えればすごいですね(^^;

ゲームは政治場面とリアルタイム軍事場面の2つに分かれています。政治場面は、外交、内政、忍者、人事等のコマンドがあります。特徴的なのは城主と軍団長の有する提案コマンドで、上位の者に外交や軍事目標の提案を行えます。提案の内容によっては評定にかけられ、君主と軍団長と城主が賛成反対の意思を表示し、これにプレイヤーは説得して自分の意見に変更させることができます。おもしろいといえばおもしろいんですが、いくら評定の結果は君主でも覆させれえないルールといっても、信長が意思を縛られるとは思えません…(^^;また、君主が純粋に意見を聞きたい、という形では用いられません。純粋に意見を聞いてプレイの参考にするというゲームがあればいいんですけど…

内政は農業等の各数値について、奉行を任命することで上昇させるルールです。任命するだけです。後はほっておいても勝手に上がります。軍事についても同様、兵数は基本的に自然上昇で、コマンドによって多少上昇させることもできますが、再編成などはできません。ライバルの天下統一系のルールににてますね。このように内政軍事が極めてシンプルになりました。逆に、他の城主と仲よくしたり、諸勢力と交渉したりする外交、忍びの里から忍者を借りて他の城に潜入させるなどの忍者コマンドが充実しています。というより、一度内政の奉行を決め、忍者をある程度借りれば、外交で他の城にちょっかいをだすか、忍者にちょっかいをださせるかくらいしかやることがありません。将星録や烈風伝のように、自分の領地を美しくデザインして経営する楽しみはありません。それどころか、最初は何はなくとも内政コマンドを選択して、自分の領地の数値が徐々に上がっていくのを見て楽しむということすらできなくなってしまいました。領地をほったらかしにしてお出かけばかりしているという印象ですね(^^;

軍事場面においては、出陣させるとリアルタイムに部隊が城の間の道を移動していきます。敵の攻撃に備えて部隊を出陣させたり、偽伝令を出したり、他の城に救援を求めたりできます。1城1部隊5武将しか出陣させれません。こんなに制約があるのに、わざわざリアルタイムにする必要があるのかどうかわかりません。政治軍事と分けられていない将星録で、敵の大軍が迫っているのにようやく気づき、内政していた武将をあわてて城に戻していた方がリアルタイムでないのによっぽどスリルがあって本当にあせりました(^^ゞ蒼天録では城と城は1本道ですが、将星録や烈風伝では地図上のマス移動なので、敵の最短侵攻ルートを予測して、その上に支城を建てる楽しみもありましたが…

それから戦闘シーン。これまたリアルタイムで、左右中央の3部隊が激突します。勝手に前進しますので、プレイヤーができることは、部隊を交代させるか、強力な策戦コマンド(攻撃力が上がる等)を使うかくらいです。昔ながらの地図上のマス移動ではありません。これまたライバルの天下統一系によく似ているような…というよりリアルタイムな天下統一系のゲーム…

さらに攻城戦。どの城も三の丸と二の丸と本丸があり、基本的に城門攻撃と、敵部隊攻撃の二種類の状態になります。どの部隊がどの城門、部隊を攻撃できるか一応選択できます。ほっといても勝手に自動で攻撃します。ここでもプレイヤーができることは、強力な策戦コマンドの使用か、気が向いたときに攻撃を変更するくらいです。本丸の城門を落とせば終わりです。最短3つの城門を壊せばよいことになり、城の違いは防御力くらいです。ここでも、烈風伝がリアル(けれども現実の城とは全然違う(^^ゞ)な城で、迷路のような城の道を登っていったり、防御に向いた城で、ほとんど無傷で敵の大軍を少部隊で狙いうちにできるといった楽しみはありません。そうそう、烈風伝の小田原城は夢に出るくらいばかでかくて、どないして攻略できるねん…と思ったりもしましたねえ(x_x)

という感じで、信長の野望もすっかり簡単にプレイしやすくなった印象です。というより、100程度ある同じ城の攻略の繰り返しをやる気力が出ませんな(*_*)なんか、簡単かつ制限が多いため、どこまでいっても同じことの繰り返しのような…大国でも1城しかなくても、常に1戦場で5部隊では、ねえ…(^^ゞあ、SWGでも同じだ(^^;;;その点烈風伝では、小部隊と大部隊では、戦闘ルールも戦場も違ってましたし、大軍で城を囲んだり、狭い城に大軍が入りきらずに外に展開したりというようなこともできました。

ということで、体験版の2年で先が見えてしまいました。新ルールの城主/軍団長プレイも、松平氏でプレイして、軍団長→城主→下克上→君主→城攻略で、すっかり全シーンを体験できましたが、どのシーンにもそれほど違いはなかったような…提案ルールも、提案できる内容が攻め込み目標設定とか軍事同盟先の設定程度では…銀英伝4のように、攻め込む部隊まで提案できたり、艦隊の編成やら人事やらにも口出しできたりすれば(そして小説で出てきたセリフで小馬鹿にされたり罵倒されたりして却下されたら(^^;;;)もっとよかったんでしょうけども。。。

それにしても最大の感想は、とにかく遅い!性能的には推奨環境と最低環境の中間(VRAMが足りない(最低4M、推奨16Mで6M)のと、DirectX8が嫌いなので7を入れているため)なので動くだけましとはいえ、マウスの動作が鈍い。まあ、それ以外は別段普通に動くんですが、戦闘シーンで場面が変わる毎の「NowLoading」とか、政治場面での「他国政略中…」とかいう時間がやたらに長い(;_;)まるで大昔のハードディスクもない8ビット機のゲームで、敵の思考ルーチンをながめ、FDをがりごり読んでいるような気分。それに画面デザインがいかにもプレイステーションとかのゲーム専用機でもそのまま使えそうな、というか逆にゲーム専用機版をパソコンに移植したような印象。「NowLoading」なんて、いかにも今CD読み込んでますって感じ。画面中のアニメーションといい、デザインといい、最近のパソコンならばはるかに早く動かせれると思います。というより、烈風伝の超巨大日本地図で全部のユニットがアニメーションしている方がCPUパワーをとりそうなのに、ほとんどアニメーションらしきものがない蒼天録でどうしてこんなに遅いのか。もしもし亀よ…

昔シミュレーションゲームだけはパソコンでなきゃ!といっていたのが、これでは全然パソコンでやる意味がない。開発時にゲーム専用機版を意識しすぎたのか、もはやパソコン版では元が取れないと気づいたのか(一緒か(;^_^A)、、、いずれにせよ、体験版だけでもはややる気をなくしたkr_ryoでありました……あぁ、シミュレーションですらもはやパソコンのオリジナリティは発揮できないのか、パソコンゲームの落日…

ということで蒼天録から伺えたこと。まず、三國志7・8もからめると、身分の違いはおもしろいながら、容易に身分が移動できるならば、しょせんコンピュータ君主の指示なんかに従っていたくないため結局最後は君主身分へいきがちになると思います。たとえば、コンピュータ君主が優れていて、やたら合理的効率的に天下統一に向けて動くなら、そもそもプレイヤーはぼーっとしててもゲームは終了してしまいます。逆に他のコンピュータ君主並に城を取ったり取られたりの小競り合いしかできないならば、いい加減いらついて下克上なり御家騒動なりで君主の座につきたくなります。まあ後者が普通でしょう。そうすると結局どの身分でも最後は君主的立場で終了してしまう、同じような流れになってしまいます。銀英伝4のように、通常プレイで国家の指導的立場になかなかつけない(通常は一般艦隊司令官のまま終わるし、そもそもラインハルトやロイエンタール以外の提督でプレイするとつきたくなくなる(^^;)ならば身分の差がとても有効だと思います。銀英伝4は提案を聞いてもらえないのがプレイみたいなけがあってかなりマゾヒスティックですが(^^;;;ここから検討するに、身分の差はできるだけ固定するようなプレイの方が望ましいと思います。

続いて内政。私の三國志も内政は武将の任命だけで数値向上する計画でしたが、蒼天録から伺えたことは、確かに単純に内政コマンドを指定するだけのある意味わずらわしいプレイから解放されたともいえます。ただ、戦争とかのない普段のプレイで領土を開発する楽しみがなくなってしまいました。まあ人任せだから当然といえば当然なんですけどもね。けれども城主といえ太守といえ、内政のトップが任命だけでまったく何にもしていないというのも…なんだか現場を知らない悪い太守の見本みたいな感じぢゃないですか?(^^;最近の企業不祥事事件のトップみたいに「現場については部下に任せたままで何にも知りません」みたいな(--;)内政コマンド指定はある意味、トップ=プレイヤーがこうしろと命じたためそれなりに達成感責任感(?)がありましたが、任命するだけだと本当に単に勝手に上がっていっているというような…任せた上で、そいつが提案してきたことに了承否決するとか、動かない部下にああせいこうせいと命じるとかのプレイの方が現実っぽくていいかもしれませんね。

それから軍事。1武将あたりの兵士上限が祿高によるとはいえ、戦闘で失った兵士数を自然上昇で埋め、追加資源を投入して多めに回復させるというルールも人任せ的。というよりも、信長の時代では各武将は自分の領地の農民を兵として用いており、原則臨時兵。必要なときにかき集める感じで、自然上昇というのは妙。兵農分離後だと、銭で兵をかき集めるはずなのでこれまた自然上昇というのは妙。いくら戦国の世の臨戦態勢とはいえ、MAXの兵を自然上昇によって常備させるというのは不自然。自然に集まるのでなく、意図して集めなければ兵なんぞ集まらないはず…古い信長の野望の兵相場というのはいきすぎにせよ、実際のところあれに近かったような…?三國志の時代は李典や蔡瑁のように豪族出身で自前の兵を持っていた者もいましたが、多くの武将は与えられた兵を扱っており、また庶民の軍役が税の一部の時代のため、通常太守が呼びかければ兵として参集するはず(税だから無料?)です。常備兵がどれだけいたかは問題ですが、戦乱の時代のため、専業としての兵がだんだん増えていったはずです。常備兵には給料が必要でしょう。常備兵と臨時兵とを分けた方がシミュレーションとしてはよいんでしょうが、ゲームとしてのプレイのしやすさとしてはどうでしょうね?

外交ルールはさすがによくできていると思います。もっと武将が意見をいえればもっとおもしろいんでしょうが…?三國志では、諸葛亮が孫権を対曹操戦に口説きにいったときのように、甲論乙駁が盛んでしたね。これをシミュレートできればおもしろいでしょうねえ。

忍者ルール。忍者も独自の名前を持ち多少の個性が持たされましたが、そこまでシミュレートする必要があったんでしょうか?伴野三國志では間諜が主役みたいなところがありましたけれども、どうなんでしょう?計略・情報ルールは実は私、これを書くまで忘れてましたが、また考えます(^^;;;

提案・命令ルール。上にも書きましたが、どの範囲まで提案・命令できるかでしょうね。蒼天録では他城への命令が攻撃目標の設定しかなく、後はおまかせです。これでは全然あてにできない(--;)あまりに事細かに命令できれば直轄と変わらないですが、命令内容がなさすぎるのも困りものです。命令にペナルティがあり、そのペナルティ以上に現状の相手のやり方がまずいというのであればよさそうです。まあコンピュータ君主のとこと同じですが、コンピュータ武将に任しさえすればうまくいくならプレイヤーは何もしなくてもいいですし、コンピュータ武将ができそこないなら結局自分で全てしないといけない。ほどほどがいいんでしょうけども、ほどほどっていったい…??コンピュータ武将がどうすればうまくいくか、どうすれば失敗するか、プレイヤーの命令等次第というのがゲームとしては楽しそうです。そこを考えるのが、これまた(^^ゞ

軍事場面。龍王三国志とかリアルタイムのゲームもありましたが、月単位のゲームでリアルタイムにする必要があるんでしょうか?全然リアル(現実の)タイム(時間)からかけ離れてますし(^^;単に慌ただしいだけです。これはペケ。前述しましたが、一城一部隊5武将のみ出陣できるという制限も意味があるように思えません。SWGの艦数上限より意味がないですね(^^;;;

野戦。なぜ3部隊しか出撃できないのか?ゲームだからです(^^;それはともかく、私の三國志でも野戦ルールはちょっと考えないと…

攻城戦。なぜみんな同じ形の城なのか?ゲームだからです(^^;;それはともかく、やっぱり私の三國志でも城攻めはどうにかして考えないと…

ということで、新年早々言いたいこと長々と書いてみました(;^_^Aある程度企画に寄与した点もあり、しなかった点もありですが、どうもまだ三國志のゲーム化にあたって疑問な点があります。解決できなければ来週あたりそれを公開してみます。う〜〜んまだまだ先は長そうだ( ;^^)

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