kr_ryo 徒然日誌 <2003年4月6日分>

三國志製作記17〜人事異動とお仕事コマンド〜

桜が美しい季節になりました。きれいですね〜ヽ(´▽`)/これで花粉症でなければぼーっと眺めてたいんですが、鼻がつまって息ができない(*_*)くしゃみ鼻水止まらない(x_x)マスク越しだと風情っていうより花粉を止めて!って感じです(T-T)

さてそんな桜のシーズンは、人事異動のシーズンでもあります。ということで、今週は人事異動の設計をしてみたいと思います(^^;先週の内政のお話は、書く前はかなりできそうにない…って感じでしたが、書いてる途中で自分でも結構そんな感じかなと思ってきました。皆様も近いイメージをお持ちのようですし、割とスムーズに設計ができそうになってきましたね(^O^)ただ、当初は結構人事異動&昇進というルールを重視していたんですが、内政に関してはほとんど太守しかポストがありません。プレイヤー=君主のお仕事として、誰をどこにはめるか=人事異動が重要だと思っていたんですが、先週のような内政ルールの発想だと、内政系ポストを設定して武将をはめていくという話にはなりません。もしそういういう風な設定をすると、太守の役割が相対的に低下し、また、大量の武将を不慣れな(もしくは武人としては役立たずだから仕方なく…(T-T))内政系ポストにつけなければならず、武将が少ない国(内陸国)や時期(初期)などとのバランスの維持が難しいという話でした。

かといって余った大量の武将は処置が難しい。役割も地位もなしに放置しておくと窓際においやられた!仕事をくれ!!とか言ってくるようなルールにしたいので(^^;それなりに役割や地位を設定しておきたい。ただ、頻繁に異動しなければいけないようなことについては、それはそれで、特に太守については、ペナルティが課されるような方がよいですね。

こう考えていくと、戦時以外の武将のお仕事、結局これが問題になってきます。koeiの三國志7&8は武将は、開墾やら訓練やらの細かい仕事をしていました。まあkoeiの三國志はどのバージョンでも細かい仕事がありましたが(^^;以前お話したとおり、戦略級シミュレーションゲームとして、細かいコマンドをなくしていきたいと思っています。それと先週の内政のお話、昔プレイしたボードゲームのお話などを総合していくと、ふと、見えてくるものがありました……

細かいお仕事コマンドがあるゲームって、パラメータを上げるタイプなんですよね。どういうことかというと、色々なパラメータ、たとえば開墾とか防御とか、これらに対応して細かいお仕事コマンドがあります。つまり、開墾から始まって商業、治安、工芸、民心、訓練、技術、武装、防御、治水…といったパラメータが多ければ多いほど、プレイヤーはいろいろお仕事があって、いろいろ命令しなければならない。しかしその本質は、パラメータという数値を上げるだけであって、質的には数値上げというひとつのことしかやっていない。そうそう、よくあるタイプのRPGでもそうですね。経験値か、装備によってキャラの能力というパラメータを上げること。基本はこれだけ、というゲームが多い。

特に三國志7&8は、武将プレイだとほとんど数値上げ、しかもコンピュータに命ぜられるままの数値上げでしかなく、しばらくプレイしているとだんだん飽きてくる(--;)やっぱり数上げ以外にも、戦略的発想の実行を行いたいものです。武将プレイになって、いろいろなことができるように見えて、実は数上げの種類が増えただけだった!

ということで、内政系の数値を増やすことを当初考えていましたが、全部取りやめ。結局それこそSWGのように内政ポイントだけでもよいんじゃないかって…(^^;ところがこれはこれで、SWGとそっくりになってきます。SWGのアンケートではいろいろな内政数値がある方がそれぞれの星系の違いが明らかになっておもしろいという意見もありました。うーん。数値の種類を増やせばそれだけ上げるためのコマンドが必要になり、また数値上げタイプに戻りそうです。

ところがさらに考えていくと、やっぱり内政ポイントだけでもいいような気になってきました。というのが、まず、たいていのシミュレーションゲームでは、パラメータは上がったきり下がりません。イベントや戦争で下がることはあっても、普通何もなければ下がらない。けれども現実は、そう簡単には経済力は右肩上がりを維持できないのは最近の日本の経済を見るだけでもわかります。それなのにパラメータ向上タイプのゲームって常に右肩上がりが前提で、昨日より今日がよいことになっています。何かやればよくなっていくという高度成長期のようです。ところが三國志の時代は、経済は右肩下がり、とにかく何かやらなければ悪くなる一方、昨日の生活を維持できればよい方という時代です。さらに、現代でもそうですが、多分、行政が余計なことをしない方が、経済は上がっていくような…(^^;

そう、常に何かすれば内政や経済は上がりっぱなしなのではなくて、何かしないとかえって下がる、しっかり仕事をしないと盗賊がはびこる役人の不正はおこる、民は逃げ去るという感じ。こういうスタイルが現実でも、物語でも多かったのではないでしょうか?収入のための数値は内政ポイント(仮称(^^;)1種類だけで、後はいろいろなイベントがおこる。いい太守だと内政ポイントは向上したり、優れた武将が仕官してきたり、富豪が献上金を持ってきたりなどのイベントがある。そこそことかできそこないだと、盗賊がはびこったり不正行為があったりといった悪いイベントがおこる。太守や君主は、こういった悪い方のイベントに対して、部下の武将に命じて対策をとらせる。そしてまた、できそこないの太守なだけにわざわざ役ただずの武将を送り込んで火に油を注ぐ、そこに君主が出てきて…お、なんだかいい感じになってきました(^^

こういうイベントについても、当初は民衆の不快パラメータとか作ろうかと思っていました。コンピュータ版のゲーム制作だと、なぜか数値の累積という思考をたどってしまいますね(^^;ここはあっさり、太守などの出来が悪ければそれを基準にイベントがおこると考える方が自然です。わかる人はわかるでしょうが、コンピュータ版のRPGとボード/テーブルトーク版のRPGの違いと同じ感じです。RPGの世界でも、コンピュータ版はなぜか経験値などの数値を累積させて能力が上がり、人がルールやパラメータを管理するテーブルトーク版では、現状の数値を基準にして処理し、よほどでないとパラメータや数値は向上しません(単に邪魔くさいだけかもしれませんが(^^;)。今回、いっそのこと数値の累積という発想をやめると、単に数値を上げるというコマンド発想から離れられます。

たとえば、政情不安だとか凶作予想などののイベントが生じます。これらの情報は必ずしも太守がキャッチできるとは限りません。キャッチできなかったとしても、部下の武将に視察させたりだとか、他の方法はあります。また、これらの情報を太守がキャッチできていなければ、君主=プレイヤーも都市の情報としては得られません。君主の方も、監察のために武将を送ることもできます。首尾よく情報をキャッチできれば、これに対して何らかの対応を取ることになります。そしてその方法についても、太守の能力や対応させる武将の能力によってそもそも取れなかったりだとか、失敗したり成功したり、何もしなくても大丈夫だったりなどの結果が生じます。そしてほっておけば、もちろんイベントが発生します。こんな感じだと、各武将もすることがなくて穀潰しといわれないだけの貢献はできそうですね。これはパラメータ向上型内政に対して、イベント対応型内政とでもいいましょうか?

まあ結果として武将が増えれば、イベントに対応するのはいつも同じような武将ばかりいう感じになりそうな気もします。しかしこれはこれで現実の世界でも、当時の実態としてもそうだったような。関羽や張遼といった有名どころ以外にも武将はいたでしょうが、働く場が多かったのはやっぱり有名どころばかりだったでしょうし、羽柴秀吉なんかはまさにそうでした(^^;私も以前は使える武将が繰り返し使われるというのがおかしいから、使えない武将のために内政系パラメータを増やして土木工事や農作業をやらせるのがよいというイメージを持っていましたが、使えない奴は無理して使わなくてもいいですね(^^;諸葛亮や龐統が(外字がでました!(^O^))が魏に行かなかったのは、一説には魏では人材が揃いすぎて、活躍の場がないと考えたからだとも言われますし、武将が余ってしまったら、それはそういうもんだ、というくらいで(^^;

で、後はいろいろなイベントと対応、役割を細かくバランスよく設定するだけですね。おや、なんとなく今度こそできてしまったような(^O^)

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