はじめに

最終更新日: 2006-04-20

今回は、私と料理についてちょっと。
現在、私は全盲です。
というか、小学生の終わり頃からですが。
それがどうした・・・。
そうなんです。
全盲だからといって、できることはいろいろあるし、
でも、できないことや不便なこともいろいろとあります。

普通学校、盲学校で家庭科の授業の時間に
調理なども学びました。
そのときちょっと思ったこと。
家庭科の先生って、いろいろなことを知っていていろいろなことができて
すごい。ちょっと尊敬してしまいました。

学生の頃は、料理などもできると良いな・・・と思っていました。
でも、家に帰れば親が料理を作ってくれるし、忙しいときは
市販のお総菜を買ってきてしまう・・・という感じで。
家事を手伝う環境がなかったわけでもないのですが・・・。
そんなわけで、あまり料理などもしていませんでした。

その後しばらくして・・・。
2003年頃から、障害者の支援費制度に登録しました。
そして、外出時のガイド、家での家事援助をお願いしました。
家事援助では、週に1日、2時間ぐらい
ヘルパーさんと買い物に行ったり、一緒に料理をしたり、
いろいろと教えてもらったりしました。

それ以外の日にも、ときどき料理やお菓子、ケーキなどを
作るようにしました。
それで、なんとか料理のポイント、レシピを考えたり、
味付けしたり、おいしくしたり、
道具の扱い方なども分かってきました。

焼き色とか、見た目の彩りとか、
見える人の助けを借りたりすることもありますが。

うまくできるようになり、おいしいものができるようになり、
見た目にも美しくできたり、安くて新鮮な食材が
手に入ったり・・・ということもあったりして。
そういう中で、料理が楽しいと感じるようになりました。

今の時代、お金を出せば何でも好きなものが買える。
経済市場主義とかで、生産や販売競争も盛ん。
割安でおいしいものだってたくさん売っている。
じゃあ、食事は買って食べるもの?。

私が料理を作るようになってみて思うこと。
新鮮で旬な食材を買ってきて、それを料理して、
おいしくいただく。

お総菜の味はおいしいけれど、ちょっと飽きることもあったりして。
外食のメニューって結構カロリーが高かったり、
口当たりをよくするためにいろいろなものが入っていたりして。
市販のあのお菓子やケーキってバターや砂糖が
結構たくさん入っていたりするもんなんだ。
それなら、自分で作って、いろいろと工夫して。
ちょっと体のことも考えたりして。

我が家の味。
こんな感じ。
そして、ヘルパーさんの味とか、知り合いの家で食べた味とか、
その人、その家の味。
いろいろあるし、それもおもしろい。

そんなことを感じたり考えたりしながら
今日も何かを作っていたりします。
そして、おいしくできたり、家族や周囲の人に
おいしい・・・といってもらえると
ちょっとうれしかったりします。

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