超暇人MSX

ゲーム製作の面白さ (何様モード)

私流、一人でMSXゲーム製作の心構え

志(こころざし)を持とう

MSXで、ビデオゲームを作るのは、とても楽しくて、とても大変なことです。特にアセンブリ言語で80年代の市販クラスのMSXゲームを作るのは、天才さんは別として、根性とか、執念が無ければダメでしょう。私は両方とも足りませんが。

私に、もう少し精神力が有れば、もっとちゃんとしたゲームに出来るのですが、私の場合は、制作期間が一ヶ月くらいに収まる様に、ゲームの規模をむやみに大きくしない事にしているのです。始めに 「自分で出来る規模」 を考えるのです。また、いつまでに完成させるという、期限を決めることにしています。私の場合は、そういうことをしないと、モチベーションが続きません

過去にゲーム製作に挫折した経験があって自信の無い方は、ホームページやソーシャルサイトで「ゲーム作ります」と宣言してしまうのも、モチベーションを持続する一つの手でしょう。しかし、言ってから 「出来ませんでした」 となると、カッコ悪い&人に期待させて裏切る事になるので、言うのなら「絶対に完成する」と本当に腹を括らなければいけません。

話を戻して、「自分で出来る規模」 といっても、例えば 「テキストアドベンチャー」 や 「紙芝居」 なんていうのは、「プログラミング入門」 を読んだら誰でも、それこそ1日で完成する場合も有るわけで、もっと、自分では出来るか出来ないか、ギリギリの物を目指すのです。毎日1キロのジョギングをしていて、10キロマラソンに初参加して、優勝なんて有り得なく、選手にも及ばなくても、「必ず完走するぞ」 とか、2回目からは「前回より○分速く走るぞ」 と自分で決めて、チャレンジするようなものです。志を低くしては、いつまでも同じところに居ます

   一人でゲーム製作の心得  1.自分で出来る限界のゲームの規模を考える  2.完成までの期限を自分で決めて、必ず守る  

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難しそうな所から手をつけよう

次は、少し実際的な事です。よく 「ゲームを作るぞ」 と言って、ゲームの本体中核部(例えば、シューティングなら、スクロールや敵機の動き、当たり判定といった中核をなす部分)ではなく、タイトルのデモ等、本体以外の周辺部から作る人が居ます。そして本体に取り掛かる頃になると、デモを作った事だけで満足したり疲れたりして、気持ちが続かず投げ出します。
 ゲーム製作に慣れていて、その何たるかがもう分かっているベテランな方や、天才さんなら別でしょうが、私なら、なるだけ一番大変そうな部分から作ります。実際にどこが大変かは、後になってみないと分かりませんが、自分で一番分からない、難しいと思われる部分から始めるのです。
 画が無いとイメージが湧かないかもしれないので、その場合でも、大体の画や画面上の配置図と、最低限プログラムのテストに必要なパーツを描いたら、始めの内に難しい本体中核部分に取り掛かるのです。中核のエンジンが出来上がるまでは、スプライトなんて豆腐でかまいません。

   一人でゲーム製作の心得  1.自分で出来る限界のゲームの規模を考える  2.完成までの期限を自分で決めて、必ず守る  3.一番大変そうなところから着手する  

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プログラミングは3時間

さて、何と言っても自分一人だけでゲームを作る場合の利点は、「全て自分の思いのまま」 であることです。ゲーム自体を自由に設計出来るだけではなく、いつ作って、いつ怠けて、あるいは、「ヤメタ!」 と止めても他人に迷惑は掛かりません。全て自分の責任ですから、チームを組んだ人のやり方や態度に腹を立てることもありません。(注1)
 そのように 「全て自分の思いのまま」 だとはいえ、それなり以上のゲームは一朝一夕に完成出来る物ではなく、連日何時間も画面に向かってキーを打ち、自分でもワケの分からないアルゴリズムをこしらえてバグと格闘していたら、たとえ作るのを諦めなくとも、嫌になるでしょう(それは私です)
 私はそういう時に、語弊はあると思いますが 「頭を使わない」 感覚的な作業である、画を描いたり、音楽を作ったりするのです。

専門プログラマーな方の中には、自分一人でゲームを作るとなれば、画を描いたり、音楽を作るのが大変だと思われるかもいらっしゃるでしょう。しかしそれが逆に気分転換という利点と成ります
 私は、プログラミング作業開始から30分くらいはエンジンが掛からず、逆に2時間過ぎた辺りから、ケアレスミスを連発するようになるので、手(というか頭)が離せる状態になったら、またはバグ取りが進展しない状態になったら、中断して画や音楽に取り掛かります。「頭を使わない」 というより、「画や音楽は、プログラミングと使う頭が違う」 と思います。そして疲れて寝ます(^^;)。

   一人でゲーム製作の心得  1.自分で出来る限界のゲームの規模を考える  2.完成までの期限を自分で決めて、必ず守る  3.一番大変そうなところから着手する  4.頭が疲れたら、画や音楽を作る  

疲れて寝ると書きましたが、私は適度に寝ると頭が回るようになります。例えば、バグに直面し、何時間(それこそ時には12時間)も色々試しても理由が分からず、疲れ果てて、もうダメかもしれないと思いつつ寝ます。翌日、起きた瞬間や、特にパソコンに向かっているのでもない、ふとした拍子に、「あっ、アレかも?」 と閃く事が多いのです。寝過ぎるとダメですが(^^;)。

よく予備校生に、「七落五入」(毎日7時間寝ると不合格。もう2時間勉強し、寝るのを5時間にすれば合格する)などと教えるようですが、私は信じません。ちゃんと適切な時間だけ寝た方が、絶対頭が冴えますし、ミスもしません

   一人でゲーム製作の心得  1.自分で出来る限界のゲームの規模を考える  2.完成までの期限を自分で決めて、必ず守る  3.一番大変そうなところから着手する  4.頭が疲れたら、画や音楽を作る  5.3時間考えて分からないバグなら、寝る  

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最後に

一人でMSXゲーム製作の心構えについて、ざっと思いつくのはこんなところでしょうか。

現在では、幾ら頑張ってMSXゲームを作ったところで、お金にも名誉にもなりません。「昔の機械だから簡単に出来るだろう」 と誤解している人も居るでしょう。

では何の為に作るか? 私の場合は、ある意味不遇だった 「MSX」 への愛情と、チャレンジして完成するという自尊心です。お金も掛からず、誰にも頼らず、目標を立てるのも自分なら、その目標への障害も自分の怠け心だけ、ただ自分でMSXを探り、知識を得て、コツコツと作り上げていく、そして、完成して(自分に)みせるのです。何と楽しいことでしょうか(^^;)?
 

注1.プロの製作者なら、否が応でも毎日毎日最低8時間はデスクに向かい、    気に入らない企画だろうが、嫌なメンバーだろうが、黙々と作業するの    だろうから、考えるだけでもゾッとする。その代わり、給料が出るが

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このページは、1366×768画面に合わせて作りました。ちゃんと見えなかったらスミマセン