Japanese: "Our Travel
to Niagara falls and Toronto"
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☆☆☆☆☆☆ ナイアガラとトロント観光 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆
写真:カナダ側滝つぼの上から見たカナダ滝。大迫力に吸い込まれそう
猪原直弘
先日、一家揃ってナイアガラとトロント見物に行きました。
ナイアガラ見物に行かれる方がいらしゃいましたらご参考になるのではないかと思い筆を(ワープロを?)とりました。項目別に細分化してますので、関心のあ
るところだけ検索機能やジャンプ機能を使ってご参照下されば幸いです。
写真:カナダ側から見たアメリ
カ滝のあたり
「ナイアガラの滝」
は英語でNiagara Fallsで複数形です。つまり、一番大き
なカナダ滝、そしてその双璧アメリカ滝、小さなウエディングベール滝と3つあります。右側のわずかに流れているのが、第3の滝
の、ウエディングベール滝。アメリカとベール両滝の間の島からは両滝の落ちる迫力風景が上から見えます。山羊島側から石橋で行けます。また、両滝の間の下
にも行けて濡れることができます。これは「風の洞窟(Cave of the
Wind)」というもので、山羊島に入り口があります。有料ですが、そこでもらえるカッパ代だと思えばいいかな。でも足元はびしょびしょに
なるので、風の洞窟に行かれる方の多くが靴ではなくて、サンダルなんかに履き替えられて行かれます。一方、左側のアメリカ滝の下にはアメリカ側(カナダ側
ではダメ)の「霧の乙女」(遊覧船)の乗り場から遊覧の帰りに行くこ
とができます。こちらもカッパをくれますが、足元がかなり濡れます。遊覧船を降りたら、すぐにエレベータに乗るのではなく、まっすぐ行くと滝の下にいけま
す。アメリカ側の霧の乙女を利用すると、遊覧後、この滝の下からの眺めを楽しめるほか、さらにそのあと、絶壁に飛び出したタワーの上から滝を見ることがで
きるので、カナダ側よりかなりオトク。タワーから滝を見るには、遊覧後に乗るエレベーターを降りてすぐに出口(左手)に行くのではなく、狭いちょっとわか
りにくい右手の入り口に行く必要があります。
目次
本文
かなり得する情報
ちょっとお得な情報
我が家の行程(概要)
もっと知りたい情報へジャーンプ!
もっと私から知りたい方へ
本文
1. 一路ナイアガ
ラへ
ある日、岡山の旧友の三島君から
「今度ナイアガラに行くから」
というE-mailが届きました。
私はアメリカに住みながらまだナイアガラの滝を見たことがありません。で、旧友に会うついでにナイアガラ観光をすることにしました。我が家から
ナイアガラまで車で約6時間かかります。で、滝だけではつまらないのでトロントも見ることにしました。旅行前の私の車はマフラーが完全にイカれて爆音を立
てていましたので女王様と紳士の末裔の国を行くのにふさわしくないと考えて大枚を叩いて修理しました。
ちなみにミシガンの冬は厳しい。道路凍結防止のため、大量の岩塩を撒くので車は数年でボロボロになってしまいます。車検がないのでスクラップ同
様の車が走ってます。私の車もそうした車の1つです。日本のようにピカピカに車を磨いても数年でボロになるので洗車も怠っていた結果、塩でマフラーをヤラ
れたわけです。
こうして、車を修理して女房と2才になる長男を連れて心ワクワク、一路ナイアガラへ向いました。高速道路は日本と違い無料でガソリン代も安いの
で極めて安い旅です。(日本の高速はどうして有料なの?)また、無料なわけですから高速は好きな出口で降りて道を確かめながら行けるので東京の首都高速の
ように道に迷うことがありません。
また、国境地帯も成田空港のような物々しい警備や検問がなくさわやかです。
ナイアガラは我が家からだと米国側を通っても行けるのですが、こうした便利さから
カナダを通って行くことにしました。
我が家→デトロイト→ウィンザー(カナダ)→ロンドン→ウッドストック→
国道94号 国道401号 国道403号
ハミルトン→ナイアガラ→ハミルトン→トロント→ウッドストック→→我が家
エリザベス女王高速(QEW) 国道401号
2. デトロイトでカナダへ越境
まず、アナーバーの我が家からデトロイトへ向かいました。デトロイトは国際空港をもつ大都市ですが、二次産業の衰えとともにかつての勢いを失い今は我々か
ら見ればちょっと危険な町の一つです。催し物と
日本食がなかったらあまり行く機会のないところです。ともあれ私にとって車での越境は初体験でした。
デトロイト(米国)とウィンザー(カナダ)は五大湖の狭い
運河を隔ててトンネルと橋で繋がっており、車で自由に行き来できます。我々は景色のきれいな橋を利用しまし
た。我が家から運転すること1時間ほどで橋に着き、橋利用料2$を払って通過します。晴天だったので湖は青空にワインを混ぜた微妙な色をしていました。橋
はかなりの絶景
でした。カナダにつくと検問所があります。海外旅行をされた方ならお気づきと思いますが、日本のようなわずらわしい出国手続きというものは存在しません。
いきなりカナダの入国審査です。スタイルのいい若い女性の入国審査官のパンツが風にたなびく姿が
印象的でした。事務所で入国許可印をもらったらいきなりカナダの道路です。といっても自分らのミシガン州と変わったところがないのでがっかり来ます。道も
右側通行だし、建物も同じ、言葉も同じ・・・。強いて違いをいえば、制限速度がマイルではなくkm/hってところ?
ガソリンスタンドもリットル単位で売っているのでガロン単位に慣れた我々には妙に安
く感じられます。でもよーく為替レートと単位換算表を照らし合わせるとカナダってか
なりガソリンが高いんですな、これが。自分は近所のガソリンスタンドでガロンあたり
1.10$で入れているんだけど、カナダはリットルあたり55セントが相場でした。もちろん
それでも日本よりは数倍安いでしょうが。
3. カナダの高速を突っ走る
カナダの高速はまっすぐなことを除けば日本の高速に似ています。なんと普通100
km/h制限なんです。「でも広いんだから皆とばしているだろう」
と、考える人もいるかもしれません。ところが、ここオンタリオ州に関して言えば皆おとなしい運転をしていました。日本と同じ20-30
km/hオーバーの130
km程度で走っていました。日ごろミシガン州民はビュンビュンに飛ばしているので(高速は70マイル制限でだいたい10マイルオーバーで走るため
140kmぐらい)、
「これは紳士の国だ」
と、実感しました。実際、デトロイトに来るまでに見かけた猫(パト)に捕まった鼠の数の方がその数倍の行程のあるカナダの鼠の数より多かったです。
デトロイトに接するウィンザーから国道401号を通ってオンタリオ州を縦断しました。途中、ロンドンというちょっとしゃれた古い街で女房と運転を交代しま
した。カナダにもロンドンがあったとは知りませんでした(追記:ここには共同研究者の細菌学者がいる大学があります)。なんか鳥取にハアイ温泉があるよう
な意表を突かれた感じです。他にもエセックスなんて地名もあり、初期カナダ移民たちの望郷の想いが感じられます。カナダの国道401号は道がまっすぐで、
周りも畑ばっかりなので単調です。この辺は丘はあっても山がないので本当に単調です。日ごろ見慣れたミシガンの田舎風景と変わらないので、熊や鹿のいるカ
ナダの大自然をイメージしていた私は少なからず失望しました。なお、畑は主にとうもろこし、ダイズ、麦で、オンタリオは世界の大穀倉地の1つです。
「あ、これは女房の里の栃木県の道と同じだな・・・」
さらにびっくりしたのは401号からエリザベス女王高速(QEW)を経てハミルトンまでくると
渋滞に会ってしまったことです。日ごろ渋滞とは縁遠い私がなんでカナダで渋滞に・・・。
どうも事故渋滞ではなく慢性的な渋滞のようでした。 しかし、そこは川崎に住んだ経験のある我々にとってさしたる障害ではありません
した。川崎、東京の渋滞では車は止まりますが、こちらの渋滞は一応流れていました。
帰路はこのQEWを避けて401号でトロントからすんなり帰りました。
4.
ナイアガラ観光(アメリカから)
かくて朝10時に出発した我々は夕方ナイアガラに到着しました。といってもこちらの
緯度は北海道並に高いので日没は遅く夏はまだ遊べます。夏至のころには夜10時ごろ
日没です(夏時間)。翌日友人といっしょにカナダ滝を見たかったので、その日は一度
米国側にレインボーブリッジを経て渡り米国滝を見ることにしました。なお、この橋を渡るには越境ですので空港と同様入国審査が必要です。けっこう時間がか
かるんでよね、これが(10-30分ぐらい?)。米国側からはナイアガラの滝を上から見ました。カナダ滝と米国滝の中州は山羊島と呼ばれており、滝を上か
ら見る名所になっています。また、滝へと加速的に下っていく川の水もキラキラと輝いて心を揺さぶります。島は歩いても車でも渡れます。駐車場もけっこう空
いています。4$払って駐車して見物を終えて
帰ってみると管理人の姿はありませんでした(クレジットカードで支払いできました)。よく駐車場の立て札を読むと自分らが止めて数分後から夕方なので無料
になっていました。腹を立てて島を出ようとすると道路沿にさらに無料駐車場がありました、がくっ(無料駐車場はThree Sister
Islandsのところにあります、ただし20分の時間制限あり)。
教訓:安い駐車場を見つけるにはまず、目的地を一回りしてみよう
滝はいうと・・・
これは最高でした。カナダ滝、アメリカ滝は上から見ても絶景です。ただ、山羊島のカナダ滝側では風向きで滝霧でずぶぬれになりましたのでカッパを持って
いった方がいいと思います。また、山羊島から橋を渡ってレインボーブリッジに近いアメリカ本土に行くと川に突き出た展望台があり50セントで入れます。こ
こからの眺めも絶景でした。カナダ側の名所スカイロンやミ
ノルタタワーで見るのとは一味違うのでは。ただ、風が強くて長男のベビーカーが風で飛ばされて落ちるところでした。展望台の下からは観覧船「霧の乙女」の
米国便が出て
いました。また、山羊島側の「風の洞窟」も滝の下にあります。また、そこでカッパを入手した勇気ある人は滝の真下にあるログ遊歩道へと
進みアメリカ滝をびしょぬれになりながらその壮大な光景を眺めていました。
5.
ナイアガラ観光(カナダから)
「やはりカナダからナイアガラの滝をみな
ければ来た甲斐がないわよ」
独身時代一度ナイアガラを訪れている女房が言ったので友人とともにじっくりとみること
にしていました。夕食を郊外のレッドロブスターで
済ませて滝に帰る頃には日もとっぷりと沈んでました。ライトアップされた滝を車
から眺めました。カナダ側から色変え品変え
ライトアップしてました。紫の滝はいただけませんな。やはり自然色が一番です。でも、週末の夜は花火もあり、これもけっこう楽しめますが、いかんせん、打
ち上げる玉の数が少ないので、見逃すとちょっといたいです。川沿いの「川通り(River
Rd)」をさらにさかのぼり街灯もまばらになるところまで車を走らせると対岸のバファロー(米)の夜景がエリー湖に浮かんで美しかったです。で
も、そんなに大きな町じゃないので、ちょっとさみしいかな。振り返るとナイアガラの市街のネオンが・・・これはかなり結構なものでした。壮大な滝を見た後
だけに大自然の一角で灯る町の明りは日本人の美感覚に訴えるものがありました。なお、後日、さらにQEWからエリー湖沿いの上流のまちフォートエリーに行
き、バッファローの夜景を真正面から見ました。なーんだ、ウィンザーから見たデトロイトのほうがかっこいいや。もちろん、シカゴやトロントには負けてます
な。でも、フォートエリーからバッファローに湖岸を越えてかかる越境の橋の下の公園はよく整備されていて、地元民の楽しめるかわいい公園になっていまし
た。このフォートエリーには日本料理屋「雪国II」があり、安いとインターネットで見たので期待して行ってみましたが、ぜんぜん安くない!味も平凡。がっ
くりでした。
夜のカナダ側ナイアガラはたいへん華やかです。下流側のシェラトンホテル近辺の通りは幽霊屋敷などの見世物やがずらりと並びます。おもしろいの
は、北米チェーン店の「バーガー・キング」でさえ、看板にバーガーにかじるゴリラをすえて、まるでテーマパークのような店構えをしているところです。一
方、上流側の滝つぼ近くの大きいほうのカジノ周辺もおそろしく夜はきらびやかです。でも、中に入ってみると・・・はっきりいってみんな目が血走ってます。
100$単位で遊びまくっています。ご高齢の方やアジア人が多かったです。見ているとみんなスっています、そりゃそうだわな、この期待値じゃあね。またタ
バコもがんがん吸っています。けむいです。よいこの行くところではなく、入ったことを後悔しました。このカジノのおかげで、このへんのバフェはいつもいっ
ぱいで、入るのがたいへん。なんでこんなの作ったんだろ?子供の楽しめる健全な通りと対照をなしていました。
さて、翌朝早々に滝観光のハイライト遊覧船「霧の乙女」に乗りました。朝のナイアガラ瀑
布は朝日の陰影で夜や昼にはない美しさを見せます。150年を超える歴史をもつ同遊覧船観光はさすがに定評。でも、霧の乙女自体は昼もあるし、朝は寒いわ
りにめちゃくちゃ込み合うので、待ち合わせ時間を行くなら昼でしょうか。しかも、アメリカ側がベストでしょうね。支給のポンチョを着せられて船に乗り込み
カナダ滝の滝壷近くまで行き、大パノラマの滝と瀑轟をびしょぬれになりながら堪能できました。それにしても滝の周辺は川の流れは速いのでよく死人が出てい
るのに柵も低く滝を肌で感じれる姿は日本の名瀑布の観光地との違いを感じさせてくれます。網ごしに見る滝とは比較になりません。以前華厳の滝や袋田の滝
(特に袋田、あそこはひどいですね)に行ってがっくり来て滝観光を馬鹿にしている貴方!ぜひ見に来て下さい。なお、滝をカナダ側の陸から見るには、川沿い
の道を下流のアメリカ滝側から上流のカナダ滝側の滝つぼまで歩いて堪能するのが一番ですよね。レリンボーブリッジの近くのカジノ・免税店周辺から川沿いに
出るあたりは公園がたいへんしゃれていて、歩きたいところです。この公園をつっきて、川通りに出ると、後は上流へ・・・。ちなみにカナダ側の霧の乙女の乗
り場はその途中にあります。滝つぼからちょっと陸側に入ったところにはスカイロンタ
ワーという高いタワーがあり、カジノとともに自分が今どこにいるのか、を見つけるいい目印になります。スカイロンタワーはそれより低いミノ
ルタタワーと同じく、上から滝を楽しもうというもので、これも東京タワー的感覚で楽しめます。スカイロンタワーの横には3DのIMAXという劇場がありますが、まあ、IMAXはデトロイトでも、どこでもあ
るし、なにもここまで来て入る必要もないかなということで一度も入ったことがありません。
6. 再びアメリカ側から
さて、友人は高校の理科の先生をしているせいか、アメリカ側にある地学博物館に行きた
いというので車で再度アメリカ側に渡りました。50セントの入場料で近郊に出る岩石、化石の展示、恐らく滝の成り立ちのシネマ(見なかった)、滝保存のた
めの活動などが
展示してありました。生物学者の私にはあまり関心がありませんでしたが友人は帰りに
滝近郊の地層で出る岩石試料セットを買ってました。同館は滝を利用して発電しようと作られた発電所が崩落によって破壊挫折した場所にあり、このことの方が
私は興味をひきました。まさに断崖絶壁に建てられた同館駐車場からの眺めは最高でした。後日、再度、アメリカ側に行ったときには気球に乗りました。20$
と高かったですが、同じく飛行で滝を見物するヘリコピターのツアー(米・カ両方ともあります)に比べるとゆっくりできて、幸せな気分になりました。それに
しても、アメリカ側はカナダ側の店と比べて流行ってないなあ・・・自然は最高なのに。
ナイアガラ周辺(ナイアガラオンザレイク周辺)
ちなみに米国側はニューヨーク州。でも、自分らのいるミシガン州とぜんぜん変わらない雰
囲気です。滝からちょっと離れると米国の普通の生活があります。郊外型の大型スーパーに行けば、普通のお値段でなんでも買えますが、日本から来られる方に
は、米国の普通の生活って、普通のお値段ってどんなものか、気になるかもしりません。例えば、牛肉やパンの値段とか、お惣菜とかどんなのを食べているんだ
ろうかとか。カナダ側のスーパーがちゃっちいのに対して、米国側はどこも大きく結構ショップングが楽しめます。滝の周辺には免税店がありますが、けっこう
ふっかけているので、結局普通の大型スーパーでビーフジャーキーとかチョコレートとか買ったほうが断然安くてすみますね。米国側のナイアガラ周辺は、あん
まり目だった観光地はなさそうに見えます。地元の人たちの、とくに子供たちが参加できる形のアクティビティが極普通にあるぐらいなものです。
一方・・・カナダ側は・・・これは一筆に値しますね。
滝から川沿いに走る川通り(River
Rd)を下る道は、ドライブ・ファンならぜひ味わいたいところです。滝から川通りを下っていき、、レインボーブリッジの下をくぐると、そこはもうきらびや
かなネオンの観光地ではありません。川を下っていくと、まずナイアガラ川が大きく渦(Whirlpool)を巻いているところがあります。その上はロープ
ウエイでいけますが、そこまで行くのなら、ぜひ大渦巻きそのものに行きたいところです。お手軽なのは下流から出ている高速艇(Jet
Boat)ツアで、まあ濡れたり、心臓の弱い人はダメとはなっているようですが、誰でも気軽に行けるように見えました。
でも、自分らはそこはミシガン州民。
スリピーングベア砂丘を駆け下り、
メトロパークでジョギングしているわけですので、こ
の程度で満足はしません。こういう場合の最大の楽しみ方を知っているんです。
なんといっても、この大渦巻きまで
自分で歩いていく楽
しさったら、サイコー!ロープウエイ乗り場を通り越してゴルフ場を左手に見ながら、行くと、ゴルフ場の入り口より手前に、右手の川沿いに公園の駐車場があ
ります。そこから渦巻きまでいけます。大渦巻きそのものは、ゴルフ場の入り口を過ぎたあたりで眺められるいい場所があり、日本人の観光客も多く押しかけま
す。でも、渦巻きだけを見るのはもったいない!この公園から一気に川まで未舗装の遊歩道を下れます。遊歩道(trail)の入り口には「自己責任でもって
この遊歩道をご利用下さい」と英語で書いてあります。最初はチップを敷きつめたきちんとした「なーんだ」というかんじですが、それは甘い。一気に下る最短
コースを地元の釣り人たち(いい魚が釣れるらしい)なんかとともに下っていくのですが、傾斜勾配はかなりのもので、しかも足場は超不安定。これだけでも冒
険気分でわくわくするのですが、この森林のすばらしいこと!植生そのものは、自分たちの住んでいるミシガンと同じで、落葉広葉樹に若干コメツガなどの針葉
樹が混じったかんじですが、ずいぶん長いこと人の手が入っていないように見え、木々と谷川の美しさに目を奪われます。下ること標高300m程度、川に到着
すると、その大渦巻きの大きさに圧倒されます。水面は光り輝き、かなたに上流から溜まりへ大量に流れ込む川の激しいしぶきが見えます。下流からは例の高速
艇がやってきました。渦巻く溜まりの岸辺はけっして危険というわけでなく、地元の釣り人がかなりいました。岸辺には、大量の流木が漂着しているのですが、
これが一見の価値があります。というのは、どれも木の角がとれて丸いのです。大渦巻きによって運ばれてきた流木は、渦巻きのせいでここから出ることができ
ないのです。その結果、ずっとずっと、ただひたすら渦を回っている結果、互いにぶつかり合い、ついにまるで川の石のように角が丸くなっているんです。これ
だけで渦のスケールの大きさがわかります。この渦巻きまで10分ほどかけて下って、20分ぐらいで駐車場まで登って戻りました。いい汗をかきました。で、
大量の日本人観光客に混じって、渦巻きを上から再度眺めたのち、さらに下流へ・・・
そこには植物園とチョウ保護館が。とにかくでかい植物園です。「花時計」の看板が道に何度も出るからこれもかなりのものかな?まあ、腕時計を持っているか
らわざわざ降りて見に行く気はしないので、そのまま通り過ぎました。、そして昔のモニュメントを超えると、そこはナイアガラオンザレイクの入り口ですが、
これがおそろしくしゃれています。また、ナイアガラ川も川幅が広がりますが、その眺めが最高に美しいです。川沿いの遊歩道は舗装されていて、家族連れが自
転車で行き来していました。あーあ、自転車を積んでくるんだった。大砲が目印となるジョージ砦(Fort
George)周辺ははらっぱで開けていて、砦がよく見えます。見た目アラモ砦みたいです。砦を過ぎるとナイアガラオンザレイクの中心街につき、多くの観
光客が行きかいますが、取り立ててこれはきれいだとかすばらしいという店もうちも見えなかったので(それなりにいいかもしれないですが、街の手前が良すぎ
た〜)、そのまま中央の時計台をパスして、一気に町外れの川の河口に。ここで、川はオンタリオ湖へと注ぎます。湖岸に設置されたベンチもありましたが、テ
トラポット代わりに置かれた岩に腰掛けて、水平線の見える青いオンタリオ湖にはヨットが浮んでいるのをしばらくぼーっと眺めました。そよかぜがやや肌寒く
感じましたが、ほっとした気分になりました。ふと隣を見ると地元のアベックが湖面に向かって石を投げていました。カレが見本に3回、石を滑らせました。カ
ノジョが真似ようとするのですが、最初はうまくいきません。でも、数回やっているうちに3・4回石が湖面を跳ねるようになりました。ほほえましいです。そ
の横では、老夫婦が湖岸のベンチで本を持って読んでいます。こんなすばらしい光景の中で本を読むなんてかなりぜいたくな時間ですね。
一旦、川から離れ、高速を目指して、一路、西へ。地図を持ってなかったので、どこにQEWがあるかわからなかったですが、どうせ西にいけばあるからいいか
な、というかんじでたまに出る標識を見ながら行きました。これが、思わぬ発見に。このあたりはブドウ畑ばっかりだ、こりゃすごい。延々1時間ぐらい、高速
に出るまで走りましたが、ほとんどブドウ畑。たまにワイン工場があり、試飲ツアー歓迎の標識が。そういえば、ホテルで飲むビールほしさにナイアガラ周辺の
スーパーをうろついたとき、結局ビールが見つからず(実はビールはビール屋で売っているというのを知らなかった)、入ったスーパーの酒屋で、しかたなく勧
められた地元のワインを買ったんだっけ。「これは、ここからちょっと行ったところでできたワインでこれなんかおススメですわよ」と言われて買ったんです
が、なんかトラースシティのワイン(
Chateau
Chantalとか
Chateau
Grand Traverseとか)のものに比べてなんとも個性のない当たり障りのない普通のものだったので、結局ワイン工場に試飲しませんでし
た。それにしても、どうしてカナダではビールをスーパーで売っていなかったんだろう、どういう法律だ、こりゃ。あくまで、地ビールを飲みたかった私は、
スーパーの酒屋で教えてもらったビール屋に行き、壁にかかっている「今週のおすすめビールトップ10」から自分の好きそうなラガー系を選び、買って帰りま
した。やっぱりおいしかった。1週間後、ビールを飲み終えて、いつものようにスーパーのリサイクルに空き缶を持っていきました。米国ではビールのアルミ缶
をスーパーに持っていくと、1つ10セント返ってくるんです。ところが、分別機に放り込むと、なんと受け付けません。何度やってもダメ。「おおっ、これぞ
本当のカナデアン・ビール」と無意味に感心しました。しょうがないので、やはり分別機の受け付けなかったアサヒ・スーパードライのぶんといっしょにそのま
ま捨てました。
7. ちょっと変わったトロント観光
飛行機で友人はスミソニアン博物館に行くというので別れを告げ、我が家は一路トロントを目指しました。トロントはこの辺りでは随一の大都市で我々のような
近郊の田舎者
が一度はおのぼりするところです。QEWはいきなりハミルトンあたりから渋滞するわ、
降りれば信号・信号で一向に先に進まない、ということでついたのは夕方になりました。
並び立つ高層ビル、大量の歩行者、チンチン電車・・・・ 岡山に生まれ大阪や川崎に住んでいた私には何が楽しいのか理解に苦しむだけでした。
トロントにも大阪に通天閣が、東京に東京タワーがあるごとくCNタワーなるものが
ありました。そして甲子園、東京ドームのごときスカイドームというのがあって観光の目玉になっているようです。また、町には鶴橋や横浜のように中華街など
各人種街あっていろんなものが食べられるようでした。女房は13$もする日本の幕の内弁当にいたく感心して欲しがったのですが、手持ちの現金を見せてあき
らめさせました。町角では日本人の大学生がカメラを我々ドライバーに向け、カメラをとる姿、ブランドショップの袋をさげた日本人OLの姿が印象的でした。
高いホテル代と駐車料金を払って一泊した後(近郊の数倍!ナイアガラの2倍)、
翌日フェリーでオンタリオ湖に浮かぶトロント島公
園に脱出しました。ここはロコが
憩う公園ですが巨大で、遊園地から海水浴場まであります。島へは往復4$のフェリーのみが利用可能です。島内は原則的に徒歩移動ですが、変り物自転車や乗
合カートでも移
動できます。遊園地とこの移動手段以外は無料です。バーベキューをする白人や中国人
があれば弁当を広げるもの黒人やアラブ人があってまさに雑多なこの町を象徴している
ように見えました。島から眺めるオンタリオ湖は最高で、青い湖面の水平線の上にはヨ
ットしか見えません。日本の公園にハトがいるようにこちらにはカモメの大群がいて、
ガチョウとともに餌をせびります。
島からはトロントの中心部も一望でき青い湖面と調和していました。喧騒から離れると美しい街だと思えるから不思議です。
「自由の女神からみたマンハッタンみたい」
と女房は評します。
かくて、我が一家はナイアガラとトロント島を満喫して帰りました。
かなり得する情報
駐車場代
米国カナダにはかならず駐車場があります。日本からおいでの場合もレンタカーを
借りると行動範囲が広がり愉快な旅になることでしょう。問題は観光地は概して駐車場代が高いことです。ナイアガラでは滝からちょっと離れたIMAXの駐車
場で一日5$でした。未確認情報によるとミノルタタワーの
駐車場も無料らしいです。また、米国側山羊島は昼間20分までなら無料のものが
ありました(Three Sisters
Islandsの前の駐車場)。夕方5時以降は山羊島駐車場は無料になります。周辺を探すと結構無料がありそうでした。トロントは駐車代がとにかく高い!
トロント島公園近くの湾通り
沿いの駐車場は8$が相場でしたが、探して日中5$、夜間3$のものを見つけ出して
駐車しました。
税還付
カナダの間接税は日本よりも高く旅行の全行程を通して付きまとうのでかなりの
額になります。でもこれはカナダ国民のためにある税金なので(?)、我々旅行者は
申請さえすれば還付を受けることができます。還付を受けるには、
-
合計100カナダ$以上であること
-
レシートのオリジナルを持っていること
が必要です。税還付申告書はホテルやモーテルのフロントに"Tax refund form,please"
というともらえます。女房は書き損じのため数部もらっていました。 申請は帰国後郵送でできます。
ちょっと得な情報
霧の乙女号
霧の乙女号は米国カナダ両岸から出ています。カナダの方が有名で同国ホテルからの
便もいいです。米国側は乗船口がアメリカ滝の下で、同滝の直下まで行けます。
もちろん濡れますので霧の乙女号に乗ってからもらったポンチョをかぶって行った方が
賢明です。これだけを楽しみたい方は展望台からの見物込みで50セントで行けます。
この場合、カッパ持参となりますが。
虹の橋
米国カナダの越境は簡単でパスポートと橋通行代がちょっと要りますが、
車でも歩いても渡れます。私と友人の場合、観光を証明するための航空券の提示は
求められませんでしたが、観光目的の入国を明示するために航空券も携帯した方が
いいと聞いています。
通貨
やはりアメリカではUS$を、カナダではC$を利用した方が経済的です。
クレジットカードも問題なく使えます。ガソリン、スーパー、ちょっとしたレストランは
大丈夫です(なんと、チェーン店のSubwayロンドン支店が現金のみでした)。が、日本の足利銀行のVISAカードはキャッシュサービスに使えません
でした。 ナイアガラは国境地帯なのでOKですが、トロントではUS$がほとんど使えません。
週末行ったこともあって銀行が閉まっていて両替に不自由しました。 Yonge通りに1軒だけ土曜日もやっている両替商があります。
ホテルは宿泊客だけ両替でき、Days Innには両替サービスはありませんでした。
インターネットでホテルを予約する
便利な世の中になったもので、 情報も予約もインターネットでできますね。
だから、英語の弱い私でもゆっくりと考えて選べました。それにしても今のサイトはどこも、単にホテル側の説明だけじゃなくて、泊まった人の感想が書いて
あって、参考になりますね。ナイアガラは滝から離れれば離れるほど、ホテルは安くなり、特にモーテルなんて一家で50$代です。どんなボロなモーテルで
も、十分大丈夫です。インターネットマップで距離を確認して2kmぐらいなら歩いていったほうが、駐車場のことや周りの面白い発見を考えるとお得です。
紹介した我が家の日程
1日目
9:00 我が家発
10:00 デトロイト(米)着。ウィンザー(加)へ越境
13:00 昼食のおにぎりをロンドンで食べる。
16:00 ナイアガラ着。米国に再入国
16:30 山羊島に駐車してアメリカ側の滝を見物
18:30 カナダ側に戻ってモーテルにチェックイン
19:30 日本の友人と会ってレッドロブスターで夕食
21:00 ライトアップされた滝を車から見物
21:30 友人のホテルで宴会 23:00 モーテルに帰り寝る
2日目
9:30 モーテルをチェックアウト
10:00 霧の乙女号に乗って滝見物
11:00 米国側地質博物館を見学
13:00 山羊島に再度行ってカナダ滝を見物
14:00 友人とともに昼食、別れる
18:00 トロント着
3日目
10:00 トロント島公園にフェリーで渡る
14:00 本土に帰って食事
20:00 帰宅
もっと知りたい方へ
ご意見、感想をお持ちの方私宛てにE-mailを賜れば幸いです。
また、本文に記載されたこと以外でお聴きになりたいことがありましたら、
私宛てに気軽にE-mailを賜れば幸いです。 なお、ホテル・レンタカー等の予約も承ります。
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