MOメディアにWin95を入れて起動することができるのか。
できるとしたらどの程度なのだろうか。
結論から言うと、MOメディアにWin95を入れて起動することは可能であり、スピードもなかなかだ。
この件について以下に書いてみたので、興味のある人は読んでみたらどうだろうか。
先日、MOのフォーマットをしようとしたところ、ふとHDD互換フォーマットという文字が目に入った。
普段使っているMOドライブ(富士通製)についていたMachMOというツールの中の、フォーマッタである。
今まで何気なくMOをフォーマットしていたが、HDD互換フォーマットとは何だろうと思い試してみた。
HDD互換でフォーマットしてリブートしてみる。HDDからWINが立ち上がって、普通にMOにアクセスできる。
容量が微妙に違うことを除いては、何ら変化はない。パラメータをHDDとそっくりにしたフォーマットなのだろう。
容量はほんのちょっと少なくなるが、パーティションも区切れるみたいだ。
それではと、HDD互換のMOにシステムを転送してみた。
マザーボードのBIOSでは起動はSCSIになっている。(実験した環境にIDEは搭載していない)
SCSI側のBIOS設定で、ブートをSCSIーID#0から探す設定になっているのを、MOのIDを優先させる。
これで準備完了。再起動すると見事MOからDOS95が起動した。
なるほど、MOブートもできるし、ちょっとした事には便利かな。
しかし、SCSI側の設定を変えないと起動できないのは不便だ。
MBMメニューから選択できれば、使い道が有りそうなのだが。。。
と思っていると、SCSIのBIOSにINT13h管理に置くドライブの設定があることを思い出す。
デフォはMOからBOOT時のみBIOSドライブにする設定となっている。
これを常にINT13hドライブに設定することで問題は解決した。
この辺は私の使ってるSCSIホストアダプタ DC390F 以外ではどういう扱いなのかは知らない。
SCSIのブートを#0に戻し、MOメディアを入れ起動すると、MBMメニューでドライブが一つ増える。
MOがHDD増設したのと同じ扱いになっている。当然そこから起動できる。
多少注意点がある。
さて、ここまできて妙なことを思い付いた。
MOからDOSが起動できて、HDDと同じように扱えるのならば、Win95もインストールできるんかな?
手元に200MB程度の95バックアップがあればコピーするだけで確認ができたのだが、あいにくそんなのはなかった。
そこでWin95をMOへインストールすることから始めた。
インストールの基本で書いたように、HDDにあるWin95やDOS領域はMBMで隠しておく。
ASPI入れて、CD−ROM認識させる最低限の設定をしてMOから起動。
setupを起動するとなんの問題もなくインストールが開始される。
私のMOは230MBタイプなんで、インストールはカスタムで余計なオプションはできるだけ外した。
パラメータがHDD互換なだけで、中身はMOなんで、書き込みがとにかく遅い。
インストールはやたらと時間がかかった。
しかし意外なことに、トラブルはまったく無くインストールは完了してしまった。
すごく遅いが、MOからWin95が起動する。
遅い原因は当然スワップファイルであろう。そこでインストール完了後にまず行ったのがスワップファイルの設定。
メモリは十分にあるので、スワップファイルは作らない設定にしてみた。
再起動すると、先ほどとはうってかわって結構快適に起動することができた。
スピードは486DX4やペンティアム90MHzなマシンでIDEからWin95を起動したのと同じくらいだろうか。
驚いた。予想をはるかに越えたスピードである。
大規模なソフトは試していないのだが、エクスプローラがそれなりのスピードで動く。
約100MBほど空き容量がある。スワップ無しなので、この空き容量をフルに使うことができる。
ちょっとしたソフトならインストールすることもできそうだ。
640MOならもう少し面白そうなのだが残念だ。
※640メディアはセクタサイズ2048なのでHDD互換はできないらしい。
HDDをたくさんつけなくても、OS切り替えができることがわかった。
インストール直後のMOをコピーしておけば、環境を作ることも簡単だ。
HDDに空きは無い、たまに試すだけなのにHDDの領域を使うのはもったいない、というときにMOという選択肢ができた。
システムに大きく影響するソフトのβ版(たとえばIE5とか)を試してみると面白いかもしれない。
このページに関するお問い合わせは、下記アドレスへ。
E-mail: anb@y7.net
Copyright (C) 1998 M.Okamura 7N1ANB