あれこれチャレンジ
このコーナーではプログラミングの話題を離れ、
いろいろとチャレンジした事をレポートします。

第2回 カタコト英語 オーストラリア奮闘記
英語をまともに喋れない福ちゃんがオーストラリアを旅行するという暴挙に出た!
そのときの奮闘ぶりをレポート!!

文中の英語は、旅行時に喋った英語をほぼそのまま載せています。
文法的には決して正しくないので ご笑覧ください。

【バックナンバー】
第 1 回 紀伊半島秘境レポート

シドニー国際空港
Sydney International Airport
着いたぜオーストラリア! 初めての海外だ! これからはすべて英語でいくしかないのだ!
日本で 3 日間ほど(笑)勉強してきた英語を実践する時がきたのだ!!


アンセット航空機

ここシドニー国際空港では帰りの便のリコンファームをしておく必要がある。
リコンファームが一体どういうものなのか知らないけど、「リコンファーム、プリーズ」の一言でオーケーと聞いていた。
しかし、まず予約確認がどこで出来るのかがわからない。
とにかくアンセット航空の窓口を探し、そこにいたオヤジさんに一方的に言ってみた。

Reconfirm, please.
( 予約確認をお願いします )

するとオヤジさんは「カイ」と言っている。階? 界? 海? 下位? 何のことだかわからない……
もしかして「私は貝になりたい」のか、このオヤジさん。 何度も聞き返して、紙に書いてもらったあげく ようやく解った。カイとか「K」の事らしい。あぁ、オーストラリアって発音が違うのか。貝のオヤジさん、ひとつ勉強になりました。

◆  ◆  ◆  ◆  ◆

そしてK( カイ )窓口へ。窓口には女性が 3 人。ここでは少しアレンジを加えて

I'd like to reconfirm, please.
( 予約確認をお願いしたいのですが… )

と言ってみたら通じなかったのか質問責めにあった!
女性 3 人が判別不可能な言葉をベラベラ言ってるけど、 その様子はイタコそのものだった(笑)。
いや、笑っている場合ではない。ここで予約確認を済ませておかないと日本へ帰る便がなくなる( 可能性がある )のだ!
そんな中、唯一聞こえてきた言葉「japanese?」。もちろん返事は Yes! だ。
すると横の窓口に日本語の解かる担当がいると言うのでそちらへ案内された。ホッ。

日本語の解かる担当というのが現地の人なんだけど、ホントきれいな発音の日本語で驚いた。おかげ様でリコンファームも無事に終わったのであった。あ〜あ、日本語に頼っちゃったよ。このリコンファームを英語で切り抜けられなかったのは俺の負けである。

さっそく別便に乗り換えて西へ約 1000km のアデレードへと向かうのであった。

クリーランド自然動物保護区
Cleland Wildlife Park
やっぱり動物に出会わないとオーストラリアに行った意味が無い!って事でクリーランド自然動物保護区へ行ってみた。ここは南オーストラリア州の州都アデレードから車で約 30 分のところにある動物公園だ。
ここへ来る前にアデレード在住の友人から「山奥だから、必ず帰りもタクシーに来てもらうよう、言っておくように」と言われていたので、ここへ運んでくれたタクシーの運転手に

Please, come again at 5 O'clock. O.K.?
( 17 時になったら もう一度来てくれませんか? )

と言っておいた。ちゃんと通じたらしく予定を書き込んで運転手は帰っていった。しかし……

◆  ◆  ◆  ◆  ◆


< エミュ >
とにかく大きい。でも、おとなしい


< ディンゴ >
どう見ても犬。日本でディンゴを飼ってても誰も気づかないよ、たぶん


< カンガルー >
この怠惰なポーズ!でも腕はかなりマッチョ
さて、ここにはカンガルーやコアラなどがいて、触ったり餌をあげたりできる。コアラを抱くことも出来る!

エミュっていう鳥もいるんだけど、こいつはホント大きい。2 メートル近くあるから餌をあげるのは結構こわい。
エミュは時速 50km くらいで走ることが出来るらしい。鳥なら飛べよって思うけど……

ディンゴってのがいるんだけど、こいつは犬を一回り大きくしたような動物。まあ、パッと見たらだたの犬だな。ちなみにこいつは囲いの中にいるので触れない。やっぱり噛むんだろうな。

カンガルーっておなかの袋の子供を入れてピョンピョン跳び回るっていうイメージが強いけど、ここの奴らは跳ぶどころか怠惰なポーズで寝そべっていた。まるでテレビを観ているオヤジ状態!!

◆  ◆  ◆  ◆  ◆

この公園のレストランでお昼を食べたんだけど、いやー、どこに行っても食い物の量が多い!!どない胃袋してるねん!って思うけど、あれが普通なんか!?

ポテトフライを頼んだら皿に山盛りだし、フライドライス(焼き飯)を S サイズで頼んでも山盛り。うーん、こんなに食えねえ……

あるショッピングセンターでミルクセーキを頼んだらすんげぇ量を渡された事もあった。2 オーストラリア$( 約 130 円 )でマクドナルドの L サイズよりデカいカップで出てきたもん。

◆  ◆  ◆  ◆  ◆

動物とたわむれたり、コアラを抱いたりして一日を過ごした。閉館時間( 17 時)が近づいてきた。そろそろタクシーも来ているはずだ。
しかし、待てども待てども全然来ないんですよ!!
観光客はもう誰もいない。アデレードにある店って( 飲食店を除いて )だいたい 17 時で閉まるが、ここも例外ではなく職員たちも次々と帰ってゆく……。あぁ、こんな山奥に取り残されてしまった……。
すると職員のおばちゃんが通りかかったので必死の英語で事情を説明!

When I came here, I said to taxi driver "Please, come again at 5 O'clock." but he is no coming.
( ここへ来た時、タクシー運転手に 5 時になったらもう一度来てくれと言ったがまだ来ない )

いやー、こんな長い英文を創作して喋ったの初めて(^^;)
職員のおばちゃんが「では、その運転手を電話で呼べばいい」と言うのだが

but I don't know what he's telephone number.
( しかし彼の電話番号を私は知らない )

と答えた。真ん中の" what "は関係代名詞のつもりだ(やるね > 俺)。
するとおばちゃんはタクシーセンターの電話番号を調べて教えてくれた。おぉ、ここに掛けてタクシーを呼べばいいのか! お礼を言うとおばちゃんは帰っていった。

しかしやねー。電話ってどないやって掛けるねん!!
何ドル要るか知らんし、電話じゃ身振り手振りも通用するわけがない…… という訳で、電話はあきらめた。だいたい俺、日本でも電話嫌いだもん!
途方にくれていると日も暮れてきて、しだいに寒くなってきた。困った。周りに誰もいなくなった……。
しかし、すぐ横にある管理センターの灯りが点いているのを見つけたのだった。

◆  ◆  ◆  ◆  ◆

管理センターの戸を叩くと中からお兄さんが出てきた。再び英語で状況を説明。

When I came here, I said to taxi driver "Please, come again at 5 O'clock." but he is no coming. So please, call a taxi.
( ここへ来た時、タクシー運転手に 5 時になったらもう一度来てくれと言ったがまだ来ないのでタクシーを呼んでくれないか )

管理センターの中へ入り、お兄さんがタクシーセンターへ電話を掛けてくれたのを横で聞いていた。電話を終えるとお兄さんは「 10 分待ったらタクシーが来るから正門で待っていたらいいよ」と言ってくれた。
いやいや助かった。お礼を言って再び門の所でタクシーを待つ。

しかし、いくら待ってもタクシーが来ないんだわ!!
どないなってんねん! オーストラリアのタクシー事情!!!

と思っていたら先ほどのお兄さんが門を通りかかった。どうやら仕事を終えて帰るところのようだ。

まだタクシーが来ないことを知ったお兄さんは「あれ、タクシーはまだ来ないの? よしわかった。あと 5 分待って来なかったら僕の車でホテルまで送ってあげるよ」と言ってくれたのだ!! 英語の聞き取りは苦手だがこのときの言葉はしっかりと聞こえた(←現金な奴^^)。
しかし、オーストラリアの人って明るいし親切な人が多い。

◆  ◆  ◆  ◆  ◆

結局タクシーは来ず、お兄さんの車でホテルまで乗せてもらったのだ。
車の中での会話。お兄さんから「コアラはどうだった?」と聞かれたので

Very cute.

と応えたらお兄さんが笑っていた。" cute "って かわいい/巧妙な/りこうな/気のきいた/わざとらしい ( EXCEED 英和辞典より) といろいろな意味があるらしい。いったいどの意味に採られたんだろうか。かなり不安。

次に「公園はどうだった?」と聞かれたので、"とても楽しかったです"のつもりで

It was so much fun.

と応えたけど、これじゃ"とても可笑しかったです"だな。うーむ、失敗。

ホテルの前で別れるときに"あなたに会えて本当に良かった"というつもりで

Nice to meet you.

と言ってみたが、別れ際に"はじめまして"と言ってしまったんだろうか。 英語は難しい……

ホテルにて
at Hotel Adelaide International
アデレードを離れる時がきた。
ホテルからアデレード空港まではバスを利用する。このバスというのが路線バスではないので自分で電話を掛けて呼ばないと来てくれないのだ。
しかし、電話はまだ無理だと思い、ホテルのフロントで電話を掛けてもらうようにお願いしたのだが、、、

Today, I have to go to Adelaide airport. Please, call this number......
(今日、アデレード空港へ行かなければならない。この番号に電話をして…… ゴニョ ゴニョ)

この番号に電話をしてバスを呼んでほしい。午前 10 時 10 分発の便なので 8 時 30 分にバスに来てほしい、言いたいのだが何て言ったらいいかわからない!!
えーい、こうなりゃ筆談だ!! で、

8:30AM HOTEL

10:10AM FRY

↑このようなものを書いた。
これじゃ全然筆談になってないよ!!って自分でも思った……。
下段の FRY FLIGHT ( フライト )と書こうとして綴りが分からなかった結果だ(恥!)。だいたい話せないものを書ける訳ないっちゅうねん!わざわざ恥を増大させてしまった……。
しかもあとで調べたら" FRY "って揚げ物やんけ!!10 時 10 分に唐揚げでも食べるんかー!?
でも、フロントのお姉さんは解かってくれた。しかし、クスっと笑われたのも俺は見逃さなかった……。

◆  ◆  ◆  ◆  ◆

アデレードを離れシドニーへ。シドニーを半日観光したらあとは帰るだけだ。
この頃になると英語にも抵抗力がつくというか、相手が何を言ってるのか判らなくてもビビらなくなる。
とはいえ、ここシドニーは日本語だらけ。とにかく日本人観光客がわんさかいる。俺もその一人だけど。
しかもシドニーは、アデレードに比べてやはり都会なのでみんな忙しそう。ま、人が多いとしかたがないのかもねー。


オペラハウス近くからの眺め

ってな事で旅も終わりなのだが、最後によく使いよく通じた英語を紹介する。

Keep the change.
( おつりは取っといて )

これをタクシーの運転手に向かって言ってみよう。タクシーに乗るたびにこの言葉を言ったけど必ず通じた。どんなに日本語っぽい発音で言っても必ず通じた(笑)。
さすがタクシー運転手、この言葉だけは聞き逃さないみたいだ。

( 2001 年 4 月 8 日 〜 4 月 13 日 )

【関連リンク】
クリーランド自然動物保護区
http://www.cleland.sa.gov.au/
シドニー国際空港
http://www.sydneyairport.com.au/
アンセット・オーストラリア航空
( 2001年 9 月に倒産。現在は飛行機の売却状況などが見れます)http://www.ansett.com.au/