四国日記

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8月8日、1日目。

電車の中で始まる日。

寝付きの悪い自分は、例によって寝られない。いや、寝てたかもしれない。 とにかく寝たか覚めたか解らない状態でふにゃーとしながら、 岡山で連結解除の音を聞いたか聞かないか…しばらくのちに橋をわたっていたらしい、 かすかに覚えているコンビナートの灯。凄かった。 太平洋ベルトというのを思い出した。小学校の社会以来使っていない用語だ。
はっきりと覚醒していたのは伊予西条あたり。 ムーンライト高知とは切り離されて機関車に引っ張られてた。 時間でいうと5時ごろかな。
琵琶湖線とよく似ているなあ…。というのが第一印象。 実際は全然違ったんやけど。というのも、
山が高い!海が広い!
見えると思っていた瀬戸内海の対岸が見えない。 琵琶湖だったら、朝でも対岸が見えるけど、ここはひたすら海。 そしていつのまにか線が一本になっていることに気づく。 特急待ち。対向車とのすれ違い。
松山について、わらわらと電車から降りる。
「さて今日はとりあえず道後温泉に行くけど、先に温泉に行く?朝飯食べる?」
「どっちでもいい」
「どっちでもいい」
…なんと気の無い返事や。 まあ温泉街にいけば飯屋もあるだろうということで、 とりあえず伊予鉄道の路面電車に乗って道後温泉へ。 ちなみに、この伊予鉄のページが面白い…というか何と言うか、 「路面ライダー」みたいな脱力ページを作ってくれる伊予鉄の今後に大期待(笑)。
輝かしい第一日目の食事は、コンビニ。 ローソンでおにぎりとパンなど買って、駅前で食う一行。 つまりまだどこも店が開いてなかったわけやね。
朝食を食べた後、腹が痛い…と言い出す猫侍郎。 心配していたら突然「電話をかけなければ…」とか言って電話をしに行き、 「電話したら直った」だって。 女の子に電話していたらしい。ええい、この野郎。
これがかの有名な道後温泉…というのは、 ついこのまえガイドブックを開くまで知らんかったんやけど。 坊ちゃんって誰(笑)?
あの立派な建物が道後温泉だ!ていうか、車邪魔!正面から俗人らしく記念写真。写真左がjunnno、右はO浦。
立派な門構えにして、内部の造りは普通の銭湯とさほどかわらず。 お湯はさすが温泉というだけの湯ではあり、皮膚を保護してくれる感じがする。 お湯の噴出し口の神様っぽい彫像にお湯を浴びせて拝む老人。 適当に湯をかぶって湯船に入り泳ぐ子供。 「坊ちゃん泳ぐべからず」の看板は演出か?
夜行快速ムーンライトシリーズは、はっきり言って疲れるんで、 降りてすぐ温泉なり銭湯なりサウナなりに行くのはかなりお勧め。 前、夜行で東京に行ったときも24時間サウナでかなり助かった。
湯上りにみやげ物屋でストレート果汁みかんジュースを買って飲む。 濃縮還元でないその味はまさにみかんストレート。よいです。
俳句スタンプを集める「道後温泉街スタンプラリー」というのがあったものの、 近くのおっちゃんに「これ全部回ったら1日かかる」と言われたのであきらめる。 押したのは道後温泉本館前の1つ。
すっきりさっぱりしたところで松山城へ行くことに。 駅の看板をみたところ道後温泉から松山城までは、路面電車で数駅。
「線路沿いに行ったらいけるけど」
「んん、じゃ、歩く?」
「…」
…歩くこと数分にして断念。 急遽電車に乗ることにした。何と言っても、暑い! しかしここの路面電車は区間に関係なく一律170円。
「最初から乗ってたらよかったのに、歩き損やなあ」
仰るとおりです。
で松山城はというと、山の上にある城で登るのはかなり大変。 体力のないことが証明された貧弱な若者どもは文明の利器を使うことに。 すなわち、ロープウェイ。もしくはリフト。
なぜかリフトに乗るのをいやがる猫侍郎。
「ロープウェイにしよう、な?」
「リフトなんか危ないで、な?」
「あんなん乗ったら落ちるって、な?」
で、ロープウェイで中腹まで。さらに天守閣まで10分らしい。
息を切らして登る面々。
「そんなことでは、城は落せんぞ!」
などと意味不明なことを言ってみる。 自分も相当変に疲れている様子。
「この城の石段というのは登りにくく下りやすい構造で…」
と、ガイドブックで得た知識を述べてみる。 だれも感心しない。やはり一夜漬けはだめか。
ショートカット!忍者への道は厳しい…
ショートカットを試みようと、 石垣をよじ登ってみたが予想以上に険しく断念。 まだまだ修行が足りないようである。 ちなみに落ちて死んだら
「ほって帰る」
らしい。ヨヨヨ…。


そして天守閣。 これは素晴らしい眺望!入場料350円の価値はある。そんなことゆーな。 しかし城の城たる所以はここにあるとみた。 どこから攻めてこられても、天守閣からなら一目瞭然であろうと思う。
松山城天守閣から城下を一望。継ぎ目が…
持参のデジカメで、180度合成パノラマ写真をとってみた。 45度づつ角度を変えて、加工して合成した偽パノラマ。 事実をそのまま表わしているかと言われればちょっと違ったりしているけど、 もともと写真なんて99%は主観的なものだと思っているのでOK(主張)。
下山は、リフトで。 猫侍郎はあいかわらずいやがるので、ひとりロープウェイで降りていた。
リフトからロープウェイを撮影!
今日の松山観光はこれまでにして、JR松山駅に戻ってきたのは2時ごろ。 駅前に妙なモニュメントがたっていると思ったら、電話ボックスだった。 ちなみにコレはかぼちゃじゃなくてみかん。最初はてっきりかぼちゃかと…。
かぼちゃボックスぢゃなくて、実はみかんボックス
どっちにしてもセンスはいまいち。
松山から宇和島までは単線。 時刻表の表示に「ワンマン」とか書いてある。 なんやー!?と思ったら、まさにワンマンバスと同じで、 乗るときに整理券をとって、降りるときに車内の運賃箱に運賃をいれる。 これは斬新な。しかし18切符はフリーパスなんで、見せるだけ。
この路線はとにかく特急待ちが多かった。
窓から海を撮ってみたよ
右手が海で、左はすぐ山、という場所。 このへんの地形は、海から山が急激に盛り上がっているらしい。 山はさすが愛媛だけあって、みかんだらけ。 静岡だったらお茶が植わっているような場所に、 みんなみかんが植わってたのはさすが愛媛だけある。 みかん好きとしては嬉しい。


ファンタメロン。となりのざくろっていうのも気になるが…。
乗り継ぎ待ちのため、八幡浜で降りる。 なんと駅前のカップベンダーで「ファンタメロン」発見! よもやこんなところにこんなものが残っていたとは。 とりあえず飲む。
毒々しい原色の緑色は、メロンの色とは思えない。
なぜか酸っぱいような味は、メロンの味とは思えない。
感想まずい。


宇和島駅について、宿に入る。 ビジネスホテルだが和室1室3人。 横になって寝られるのがしあわせ。 夜行快速では横になれへんからね。
ちなみにこのとき、昼飯を食べてない一行は腹が減っていた。
「晩飯何にするー?」
「コンビニ弁当」
…おい。
「浴衣の帯の締め方がわからへん」
「あー、適当適当」
「お茶が出ないけど…」
「もう一回沸騰させてみたら?」
「問題がとけん…」
「なぜ、こんなところで数学の問題を解こうとする?」
などと言いつつ、明日に。

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