四国日記

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8月9日、2日目。

快晴。高知に行く日。

宇和島といえば宇和島城だが(ほんとか?)、 それは見ずにいきなり高知に行くことにした。 時間があったので、見ておけばよかったかも。
予土線に乗って高知へ。 予土線、というのは伊予と土佐をつなぐ線だから予土線という。 電車の線名にはなぜか旧い地名を使うことが多いらしい。 というのも、同じ駅名があるところには駅名の前に旧地名がついているから。 愛媛県で言うと伊予長浜、滋賀県で言うと近江米子、などなど。 昨日寝ている間に乗った線は香川から愛媛へ行くので予讃線、 明日徳島に行くのに途中まで乗るのは香川方面なので土讃線になる。
さて、もちろんここも単線。 また待ち時間が結構あるんかな…と思っていたら、 この路線には急行が無いみたい。さらに電車は2時間ごとの発車。 対向車待ちも特急待ちもほとんど無くて快適。 電車の運行時間ものんびりしたもの。 ちょうど路線の真中にある駅で対向車を待っている時間に、 たいていトイレなどでみんな外に出て行くんやけども、 それが全員戻ってくるのを運転手の人が確かめてから発車するという。
これが噂のワンマン列車
すれ違い待ちの時間に撮ったワンマン列車。1両でも列車とはこれいかに。


はるかにつづくレールウェイ
電車の先頭から。右に見えるのは四万十川。 ガラスの映りこみが…


予土線から土讃線へ乗り換えて、高知へ。 途中で海が見えた。須崎港のあたり。はるかに広がる太平洋。 窓ガラスが汚れていて写真は撮れなかった。 というか、撮ったものの、全部消した。
「やっぱり太平洋はちがう」
などという人。何に比べて、何が違うのだろうか…。
しかしJR四国というのは切符のチェックが非常にいいかげんである。 18切符に日付が違うスタンプが3つ押してあったのに、遠目に見ただけで
「あ、3人分ですか」
といって去ってしまう切符拝見の車掌。 改札は改札で、窓口に切符を置いていくだけで、駅員は見てない。 切符を見せずに素通りも可能だったりする。実際に素通りしたし。 JR西日本で売られている入場券の立場はどうなるんだろう…。
さて時間は正午を過ぎた頃、ついに高知市!
降りたのは高知駅ではなく、高知城に一番近かった隣の入明駅。 歩くこと数百メートル、高々と挙がってたコンビニの看板に、
「なんか買ってこうか」
と一行。が、実際の店舗はまだ建設中だった。紛らわしい! それまでなんともなかったのに、にわかに腹が減るような気が。
高知城だが、どうも我々は裏から上ったらしい。人の気配がしない。 「工事中立ち入り禁止」の看板もものともせずに進む人たち。 だって工事なんかしてへんかったもん。
「石垣登っていい?」
「ここは苔が生えてるから危ないで」
ここでも石垣上り作戦断念。
高知城天守閣の入場料は、400円だった。 とりあえず3人分をまとめて払ったら、お釣りの500円が妙に輝いている。
「あー!これって新500円とちゃう?」
「さようでございます。今日入りました。」
みしてみして、と猫侍郎。
「旧い500円があったら代えますよ、どうですか?」
喜んで交換してもらう猫侍郎。彼らしい。 O浦はどうでもいいらしい。彼らしい。 そのうち旧いほうが価値が上がると思うんやけど。 や、流通してしまった硬貨に価値は無いか。
高知城の天守閣もまた眺望よし。パノラマ写真再び。
高知城天守閣から。高知は太陽のまぶしい街だ。
しかし海が見えるかと思ったら見えなかった。 高知城と桂浜は小山一つ隔ててあるらしい。
北の方角の山に銅像らしきが建っているのを発見。
「あれが坂本龍馬の銅像か?」
「ちゃうって、龍馬は海。桂浜。」
「なんやろうなあ、あれ」
結局、よくわからんまま。
記念記帳があるので、ここでもなぜか数学者ぶりを発揮しようとする猫侍郎。
「こないだ発見した証明を書いてきた」
…何故。 学生やろ、学生!
一通り展示をぐるっとまわって、降りる。
山之内一豊の妻の像。
山之内一豊の妻の像。何をした人かはよく知らん。


板垣退助の像。遠くてよく見えない?下に立っているのは生身の人間junnnoだ。
板垣退助の像。板垣死すとも…だったか? この時代の政治家と今の政治家との違いはどこにあるんだろうか。


高知城は何かと銅像が多い。 いや城だけでなくて高知県全体のあらゆるところに銅像が建っている気がする。 まさに銅像マニア。
門を出たところで、タクシーの運転手にからまれる。
「兄ちゃんたち、どこからきたんや?」
「そこならんでみ、写真とったろうか?」
「これからどこ行く?桂浜まで一人2000円で往復してやるで?」
やかましー。 ていうか、タクシー代で一人n円、ていうのはどうかと思うのだが…。
高知城の追手門から続く追手筋。 明日から始まるよさこい祭りの演舞場が製作されていた。 ちなみに今日は花火があるので楽しみ。
さて、高知といえば坂本龍馬。 竜馬か龍馬か、漢字はどっちが正しいのだろう… と聞かれたらもちろん竜馬に決まっている。 「龍」は比較的最近になってできた新漢字のはず。 簡略化の流れに反して、 わざわざ難しい漢字を創出したというのはいささか奇妙ではあるけれども、事実。 しかし!高知市の観光資料には「龍馬」と書いてあるのでここではとりあえず龍馬にしとこう。こっちのほうがかっこいいしな。
高知城の北に見えた彫像は何か知らないけれども、 高知城から南11kmの桂浜には坂本龍馬の銅像が立っているらしい。 もちろん今回、それは見にいくつもりだ。ただしそれは明日ね。
で今日は、高知城から降りてきた後、坂本竜馬の生誕地を見にいった。
迷いながら歩くこと数百メートル。 異様な電話ボックスを発見。
高知名物龍馬ボックス!高知の電話ボックスはみんなこうさ!
これが高知名物(嘘)、龍馬ボックスである。 通常の電話ボックスに覆い被さるように柱が立っており、 てっぺんに龍馬の胸像がのっている。 一体どんな悪いことをして電話ボックスにされてしまったの…。(ちがう)


坂本竜馬生誕地の碑
この電話ボックスのちょうど正面が坂本龍馬の生誕地。 順番的に言うと坂本龍馬の生誕地の正面に、 龍馬電話ボックスがあるんやけどな。 この碑、ちゃんと「先生」の敬称つき。


電話をするjunnno。
左の写真。撮影の為に、わざわざかける先も無いのに受話器を上げてドアを開けているだけっていうのはここだけの秘密だ。


時間は5時半ごろ。 土佐電鉄の路面電車で高知駅まで戻る。 ここの路面電車は妙に派手。企業広告のペイントがしてある。 アリナミンVの広告のペイント電車は、ウルトラマンみたいやった。
で駅前の喫茶店で軽く夕食をとる。安かったのがその理由。
駅前には「かんざしを右手に振り上げた坊さんが女子の背後に立っている像」 が乗っかった電話ボックスもあった。 いちおうこれにはバックストーリーがあるんやけども それを知らずに見るとこの坊さん、まさに必殺仕事人。 残念ながら撮り忘れてしまった。まっこと惜しい(笑)。
花火の前に少し休もう、ということで予約した宿を探しに行く。 今日は旅館。駅から歩いて5分。 昨日のビジネスホテルからすると、非常に豪華なつくりだった。
「217円の差で、これだけちがうんかなあ」
「ホントにここ、5,500円なんかか?」
料金は後払いだったのだが、心配する人が約一名いたので先払いにしてもらった。
部屋につくなり、数学を始める猫侍郎。 倒れるO浦。 ひそかに自分も相当疲れていた。
ちなみに猫侍郎の問題は出発する前からずっと考えている。 いまだ解けないらしい。 自分も問題を見せてもらってあれこれいじってみたが、よくわからない。 しかしこの問題、高校生が解けるレベルだとか…。
7時。
「行きたくないー、」
といって布団にもぐりこんでいた猫侍郎を無理矢理引きずり出して花火へ出発。 運の良いことに、今年はちょうど50回記念で、例年より大規模な花火らしい。 打ち上げ花火なんてものは大昔に1回見てきり、ずっと見てなかった。 感動した。堪能した。
デジカメを片手に持ってファインダーも見ずに適当シャッターを切る自分。 冷静に考えたらこんなカメラで花火なんて撮れるわけ無いのに。 …しっかり撮れてませんでした。
花火は音や!
旅館に戻って、風呂。 部屋にもあるけど、旅館の大風呂に行った。湯はぬるめ。
突然救急車の音が響く。実は旅館の正面は救急病院。
「設備のわりに安い理由がわかったな」
「うん」
えーい、なにを言ふ。
猫侍郎の問題はやっと解けたらしい。花火の間中考えてたんかい。
そして、2日目は終わる…。

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