漁夫の利


1997/09/27 Rogue Sonya@yomi
(Lv.8)

Horazon (Lv.8 Sorcerer) と Bozzelina (Lv.8 Rogue) の二人が既にB1に降りていた。 どちらも Armor 姿。広間で彼らと合流し、まずは皆、黙々と協力プレイを続ける。

しばらくして Bozzelina の挙動がおかしくなってきた。 Horazon や Sonya にちょくちょくと二、三発の Bow 連射を当ててくる。 連射のタイミングがあまりに怪しく、とても戦闘援護とは思えない。 矢の飛び具合からしても、 Player Attack が ON に変わったことは間違いなさそうだ。
こうなれば先手を打つに限る。 さりげなく Bozzelina との間合いを詰め、 2ブロックほどの距離をおいて、不意打ち連射を浴びせてやった。 Bozzelina もすかさず反撃を返してくる。動揺した様子は見えない。 お互い仁王立ちのまま、Bow の射ち合いに入った。

どちらもハメには至らない。Bozzelina の弓は命中率はそこそこだが、意外とダメージがある。 慎重にポーションを使いながら、こっちも彼女へ連射。 近距離で向き合う二人の間を、火花のように矢が飛び交う。 双方の喘ぎ声が絶え間なくあがる。
ポーションはあと4つ・・・あと3つ・・・ 倒れろーっ!

突如、「ああーっ!」の声と同時に画面が凍りついた。やったか !?
見ると Sonya は仰け反りかけているが、Bozzelina はまだ射撃体勢だ。 やられた・・・。と、次の瞬間、二人とも床に寝そべっていた。(^^;
相打ち、ではない。魔法使いの Horazon が Sonya の左斜め後ろに回り込み、 こっちに向けて Firebolt を連射していたのだ。 ラグの間に、Bozzelina も Sonya も何発かまとめて食らっていたらしい。 死んで初めて Firebolt に気づいた。

全く、絵に描いたような「漁夫の利」だ。一本とられた。


すかさず Restart in Town する。
Full Mana を飲んでマナ回復、ポーションをベルトに補充。 幸いストックが充分あった。ペピンのところでライフ回復。 ちょうどその時、Bozzelina も HP 1 のままペピンのところへやって来る。
Bozzelina と Horazon の間に二言、三言会話があったが、"PK" という言葉以外は理解できない。

いや、今わかるのは、ここにいる三人が三人とも、みんなPKだってこと。

Bozzelina は買い物に手間取っているようだ。Sonya は急いで教会からB1へ降りる。 階段待ち伏せを覚悟していたが、それは無かった。 それどころか、Horazon はさっきの現場から半画面ほど奥で、まだ呑気にモンスターと戦っていた。 馬鹿め! 間合いを詰めるのももどかしく、Horazon の背中にお返しの連射を叩き込み、 呆気なく血の海に沈める。

耳を探そうとしたところで、Bozzelina が駆けつけてきた。おお、来るのが5秒遅かったな! 今度は遠射程での射ち合いになったが、体勢を立て直そうとしたのか、 Bozzelina が背中を向けたのと、彼女の悲鳴が聞こえたのと、ほぼ同じだった。

Bozzelina はまた Restart in Town したようだった。 Horazon を RES し、ポーションを投げて立ち去った。



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