役割分担表メンテを確実に

 組織変更があると、つまり人の出入りがあるとそれに付随して役割分担表を更新しないといけないんでぇ。
 言うまでもないんですが、これの省力化ができないかと5年前に自動化ツールを作ってたんですぅ。
 役割分担を示す表の場合は、「メンテナンスのしやすいデザイン」と「使いやすいデザイン」の差が大きいのだ。
 メンテナンスを優先して考えると、誰にどんな役を割り当てたか、が把握しやすいものが優れている。そうなると例えばメンバーの一覧表を縦軸に、役割の一覧を横軸にして、ある人が、ある役割を担う場合は、その交点に○とか★とかつける方がやりやすい。その人が転出したときの影響も一行見れば「あー、こことここの役割に欠員が出るんだと分かりやすい。すると代わりの人をアサインするか、周囲と相談して減員にするか、といった対応策、見落としが無くなる。いつの間にか担当がいなくなっていて、なんてことはまず起らない。
 ただしこれだと表が大きくなりすぎて「頼みたいことがあるんだけど、○○委員は誰と誰と誰だっけ?」を見る人が大変になる。つまり使う方としては役割の行を見ると、そこに担当者が書かれている方が便利なわけだ。
 この二面性をどうするか、ということで、メンテはやりやすい大きな表でおこない、それを見やすいコンパクトな一覧表フォーマットにコンバートしてくれる奴を作ったわけだ。

 なぜか却下されて、そのままお蔵入りしてたんですが、最近組織変更がものすごく激しくなってきたんで、作り直した。もちろん、役割の明細が増えようが、一覧表に列を追加すればオッケーで、例えばフロアごとに役割分担を決めた場合、第一部の担当、第二部の担当を記載するのはもちろん。複数部署にまたがる担当(お弁当の発注取り纏めはフロア単位なので担当者は部をまたぐ)だってセルを結合して表示するスグレモノだったりする。もちろん、部の数はいくら増えようと問題はない。
 凡例が必要な場合は一覧表の段階でコメントつけとくと役割分担表に反映できるわけだ。

 ツール走らせると3秒もかかるんだけど(単純再実行を可能とした代償だ)、なかなかきれいにできるし、各役割分担項目の説明部分も切り貼りしてくれるし、リテラル定数も思い切り除いてあるので、汎用性も高い。

 これ使うと全社でどれくらいの省力化につながるだろう。。。
と思ったが
 プログラム何やってるか理解してもらうのに、3年はかかるだろうなあ。まず実行しても爆発しないということを納得してもらうのが大変でーす。
(なぜか私のプログラムは爆発するんじゃないかという恐れをもたれている。実際にはデータ破壊すらしたことがない。不測の事態を認識したら途中で安全に止まる。)

 5年前に却下された理由が分かるような気がしますです。

 ところでこの手のツールを作るとだいたい何らかの不都合が出てきます。
「ここんところ、全体の担当じゃなくて部ごとに分けてほしいんだけど」
「できなくはないんですが、そこだけ別の部の人が担当していることの方がおかしいのであって、本来はその人が両方の組織の兼務になってないといけないのですよ。」
 ルールに基づいたロジックでしっかりと切り分けたため、なあなあで流していたことが、問題点としてはっきり見えてしまうのだ。

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