HyperLogConverter

 普通、ソフトは個人的悩み解決のために作る物なのですが、これに関しては違います。逆に自分では全く使わない。但し、コンセプトは提示したかったわけです。

 長野オリンピックに重なる冬休み、イタリア旅行を計画していたのですが、ニョーボが体調が悪いと言い始めました。病院に行くと「おめでた」。これはこれでうれしいのですが、お休みの間何もすることが無くなってしまいました。ああ、心はローマに飛んでいたのに。
 ニョーボはあっという間につわりがやってきて寝込んでしまいました。さらにどこにも行けない。ニョーボの看病という重要な使命はあるものの、原則暇になってしまった私はどうすればいいの。というわけでかねてからの構想を実現させるべくプログラムを設計することにしました。

 では、その構想とは何か。

 インターネットがポピュラーになる以前から電子メールや掲示板を担ってきたのはニフティサーブに代表されるパソコン通信網でした。これのすばらしいところは、メニュー構成やメッセージが規格化されているためそれにあわせた通信ソフトやログ解析ソフトが揃っていたことです。そんなわけで、以前より発売されていたPDAなどのモバイルツールにはパソコン通信アクセス機能というものがついていたわけです。

 ところがインターネットの爆発的拡大のおかげで、これらの機能はすべて「インターネット接続機能」に置き換えられてしまいました。電子メールとWebブラウジングに対応。でもログは読めない。
 そこで、Webブラウジング機能を利用してログを読めるようにして、ログブラウザのニーズがいまだにあることを、証明したかったわけであります。そこでログファイルをHTMLに変換して、フレーム機能を利用して目次をつけて、、、というソフトを書きました。
 元発言のレイアウトをこわさないようにするために、半角スペース2つを全角にしたり、特殊文字を変換するルーチンを加えたり、なかなか小技を使っています。PREタグに頼らないところなど結構評価できるでしょう。

 もっともただ書くだけでは「自分として」おもしろくない。そこで、デザインに凝りました。徹底したオブジェクト指向。あるクラスのインスタンスの中で、自分のクラスを生成し、もちろんそれは多態性を利用している。メインルーチンからみれば、行を読み込んで、時々インスタンスを生成して、廃棄しながら、同じメソッドを呼び出しているだけなんだが、内部では、そのたびごとに違った処理が行われ、しかもそれが再帰構造になっている。クラスの派生構造が、Niftyのメニュー構造を真似ていることが分かればすぐに理解できますが、そうでなければ目が眩むかもしれませんな。
 Niftyにアップしたところ、案外ダウンロード数がのびています。会社で堂々とログを読むにはなかなか使えます。ザウルスでのログ読みにもある程度使えるそうです。

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