手抜きZIPPER

 先週の二槽式洗濯機、じゃなかった二槽式ファイル送信機は、コトコトと改良を加えられ、受け側のメールボックス容量を配慮し、送信ファイルの累計サイズが指定した値を上回りそうになったら一度止まって注意を促す、などという機能までついた。
 もっともMSGBOXで出せるダイアログは非力。何しろ見慣れているのでついつい「OK」を押してしまう。すると送信は続き、メールボックスは破裂する。そこで[OK]を押したとしても、二段構えでメッセージを出すことにした。(しかも今度は「はい/いいえ」のうえ質問文を工夫し、「いいえ」を押すまでループするという分かりやすさ。)

 貧弱なものであっても、ユーザーインターフェースには作る人の性格が現れる。

 ついでに7-ZIPのDLLを使った圧縮ルーチンも別に利用されて、手抜きツールが作られた。

 フォルダを指定すると、
・直下のファイルはZIPで圧縮され。
・サブフォルダはフォルダごとZIPでまとめて圧縮される。
・リターンコードが正常だったものについては、削除バッチファイルを作る。
・終わると該当フォルダを開く。

 素直な機能である。奇をてらったところはない。
 使い方と同じく、使い道も簡単だ。

 え、使用ディスク量減らせってか?
 いちいち見てくのめんどくさいなあ。
 ああ、この案件、とりあえず落ち着いたからフォルダ内圧縮しとくか。
<CPUの動く短い時間>
 フォルダが開いたから、はいバッチ動かして。ああ、消えた消えた。
 バッチファイル本体だけは自分で消さんならんのね。
 ああ、めんどくさかった。

 ホントにめんどくさいのは、ファイル削減が先送りされたために、ZIP化されて見えにくくなったなじみのないファイル群を消さなきゃならなくなった後の人である。

 なので私は全く使っていない。
 真面目にファイルをパス付の一覧表にし、拡張子から不要ファイルのアタリを付けたり、テンポラリとおぼしきものを見分けたり、誰かが移行の際に残したと思われるフォルダをマークしたりリンク切れのショートカットを洗い出したり、涙ぐましい地道な努力を繰り返したのだ。

 dir /a /s /r の出力を読み込んで、カラのフォルダを一覧で出す、なんてツールも作ったでヨイ。サブディレクトリの中まで探しに探して、ファイルサイズと最終更新日がおんなじ、ものを探し出して一覧にする(つまり重複ファイルではないかという候補作成)なんてのもそこそこ活躍したのだわ。
 ホントーに間に合わなくなったら、一括圧縮、やったかもね。

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