知り合いの楽器演奏の講師がコロナ禍のためか「オンラインレッスン」を行うことを考えているとか。待て、私がYouTubeでギターを教えて様子を見てからにしろ。音楽ネタ、目次へざっと頭でシミュレートして、何が大変かというと
「あれ、右手の使い方が変じゃないのかな」
というときに、角度ないし視野範囲を変えて確認できないことである。「ちょっと指の形がおかしいよ。こう。
やってみせて」
といういかにもありそうなレッスン風景がものすごく難しくなるのだ。レッスンのための器具としてはiPadないしiPhone一台をネット接続。Skypeその他を使って、というのを誰でも考えそうである。実際そういうものもある。しかしながらカメラの位置は固定が前提。でも実際には講師は自分のフォームが見やすいようにカメラの角度を変えて見せようとするだろうし、生徒の問題個所がはっきり分かるようにカメラ(ないし生徒自身の)位置を都度変えて見せてもらいたいと思うだろう。
しかし、iPadで右手をどアップで写そうとしても、カメラをどうやって固定する!親御さんに手で持って構えてもらいますか?もしそれができたとしても、そのままでは先生のほうの画像が生徒からは見えない、という面倒なことになる。
そもそも見たい箇所がきっちり見えるようにカメラ(ないし自分)を移動させるというのが結構大変だ。
というわけで少なくともiPadに外付けカメラをつけてそいつを自由な方向に回さないと、ということになるが、実際問題として難しい。まず人によっては目が回る。それ以前に適当な外付けカメラがないのだな。もともとiPadのカメラの性能がいいので、外付けするならそれなりの性能でなくては、ということだろう、ものすごく高い!
パソコンからWebカメラをUSBケーブルで伸ばして、そのWebカメラをマイクスタンドにつけたフレキシブルアームの先につけて、となると思うが、かなり重いマイクスタンドでないと結構不安定よ。(やったのか>自分。まあこんなもの作った人だからねえ。)とりあえず講師だけでも複数のカメラを用意して分かりやすい角度から説明できるようにしよう。が、途中でカメラを動かすことなく、切り替えだけで済ませるためにはいったい何台のカメラが必要になる?あたしならフレットハンドが「正面」「ネック上面」「ブリッジ側」からの3つ、ピックハンドが「正面」「ネック側から」「ストラップピン側から」の3つ、全体像もいるかも、で計7つほしい。
チュートリアルビデオなら適宜切り替えればいいし、トピックを絞れば2方向で済むと思うけど、双方向で(リアルタイムで)曲を教える、となると様々な角度からの映像を見せる必要があるし、生徒の様子を様々な角度から見てみたい。がんばって自分のほうはカメラそろえるとしても生徒さんに、特に小さい生徒さんにそれ要求するかぁ?というわけで少なくともオンラインレッスンでは従来のカリキュラムを使わず「今日はピッキングのみ」「今日はフレットを押さえる指の形のみ」と焦点を絞ったことを教えないといけないことになる。カメラの角度は1つで済むように、と考えて新しいカリキュラムを作るのだ。(テレワークの導入で、従来の1日のルーチンを「オンラインでできる仕事/実際に現場に行く必要のある仕事」に分割して組みなおすことを彷彿させる・・・ってまだそこまで話題になっていないが。)
これで教育効果がどの程度出るか、はやってみないとわからない。まあ、ある程度曲が弾ける生徒相手なら、カメラひとつ、全体像写す、で済むかもしれない。その代わり今度はいいマイクとスピーカーが必要になるな。