DSConverter/Mac

記 Jul. 2001

本ページでは、Macintoshで 「株価情報」「株価データ情報」Panrolling のサイトにある株価データを利用するためのヒントを掲載しています。
はじめに

200年7月にPerlで簡単データ加工というページで、4本値+出来高程度の株価データは、Perlスクリプトにより簡単に変換できるということを紹介しました。しかし、いくら簡単とはいっても、Perlはプログラミング言語であり、しかもかなり癖の強い言語であるため、実際にこのページで紹介した方法を活用されている方は、あまりいないと思います。

Windowsの世界では、変換ツールとかはそれなりに充実していると思います。というか、メジャーな株ソフトは、普及しているデータ形式の株価データは、直接標準で読み込みできるみたいです。インターネット接続の状態で、株ソフトのメニューから直接データ更新を指示できるというのがトレンドみたいです。ただ、現時点では、Webサイトで入手できる株価データの合法性がいまいちクリアでないため、ChartScapeでは、この手のデータを積極的にサポートすることはしていません。 (合法/非合法の判断はつかないのですが、とりあえず、ここに掲載されているサイトは合法でしょう。)

ChartScapeが対応している株価データは、システック社の文字放送レシーバで使われている「株取虫」形式と、有償データサイトdata.comの形式の2つだけです。

ChartScape/Winでは、ChartScapeプラグインSDKを使用すると、「株価情報」や「株価データ情報」のサイトにある株価データをインポートすることができます。これらのサイトには、一定期間のデータが蓄積されていますから、初期導入時のデータ入手も容易で、またデータを取得できなかった時は後日まとめて取得できるという利点もあります。

ChartScape/Macの場合は、前出のdata.comを利用するか、StockTraderまたはRealTraderを使用してYahoo Financeのページから株価データを取得するしか選択肢がありませんでした。しかし、Yahoo Financeのページからは当日のデータしか取得できませんから、取得できなかった日はデータが欠落してしまいます。

本ページで紹介するDSConverterを使用すると、Windows用株ソフトでよく利用されている「株価情報」や「株価データ情報」のサイトにある株価データをChartScape/Macのインポート形式である、「株取虫」形式のデータに変換することが可能になります。
インストール

DSConverterはperlで記述されたプログラムです。そこで、まずはじめにMacPerlをインストールする必要があります。「わしゃプログラマーではないので、MacPerlのようなプログラミングツールをインストールするのはかなわん!」という向きは、以下の手順で作成されるDSConverterアプリケーション(Runtime Version)がDSConverterKitに同梱されていますので、そちらをご利用ください。

MacPerlをダウンロードしたら、インストーラーをダブルクリックして、インストールします。インストールが成功すると以下のフォルダができます。


次に、DSConverterをダウンロードしてください。これはPerlのソースプログラムとして提供しています。DSConverterはPublic Domain Softwareとして公開します。要するに、これは著作権すら主張せず、皆さん勝手に使用したり、より便利に改変したり、再配布してもよいという意味です。といったところで、高々数十ステップのプログラムですが...

DSConverterのソースプログラムは、DSConverter.plです。このファイルをMacPerlのアイコン(駱駝とピラミッドのアイコン)にDrag and Dropします。DSConverter.plのソースの内容が表示されます。ここで、「File」メニューの「Save As」を選択します。以下のファイルセーブダイアログボックスがあらわれますから、ここで、ポップアップメニューで「Type:」を「Runtime Version」または「Droplet」に変更し、ファイル名から「.pl」を取り除き、「DSConverter」という名前にして、セーブします。


これで、DSConverterの出来上がり。あとは、「株価情報」や「株価データ情報」のサイトにある株価データをダウンロードし、LZH圧縮を伸長した後、DSConverterのアイコンにDrag and Dropすると、「株取虫」形式のデータが生成されます。

「Runtime Version」としてセーブしたPerlアプリケーションは、通常のアプリケーションのように、PerlをインストールしていないMacintoshでも稼働させることができます。ただし、Perlの処理系を全て含んだファイルになるので、ファイルサイズがとても大きくなります(1.5Mバイト程度)。 「Droplet」としてセーブしたPerlアプリケーションは、PerlをインストールしているMacintoshでしか使用できませんが、ファイルサイズは小さくて済みます。
使い方

DSConverterは、以下のサイトにある株価データを「株取虫」形式のデータに変換します。

  1. 「株価情報」、「株価データ情報」、Panrollingのいずれかのサイトから株価データを取得
  2. 「株価情報」、「株価データ情報」の株価データはLZH圧縮されているので、適当なツールを使って伸長する。(世間ではよく「解凍する」という使い方がされていますが、圧縮ファイルは冷凍食品ではありませんから、「伸長する」が正しい言葉の使い方です。)
  3. ファイル(yyyymmdd.CSV、syyyymmdd.txt)を、DSConverterアイコンにドラッグする。複数のファイルを一度にドラッグしてもOK。

  4. 変換元のファイルと同じフォルダ内にDSyymmdd.DATという名前で「株取虫」形式のファイルが生成される。
  5. 株取虫ファイルの市場コードは常に0で出力していますので、ご注意ください。(ChartScape/Macでは問題なしですが。)
応用編

せっかくMacintoshで稼働させるのですから、DSConverterをGUIアプリケーションにしてみましょう。同梱のDSConverterGUI.plは、DSConverterのGUIバージョンです。 DSConverterGUI.plをMacPerlのアイコンにドラッグし、「Script」メニューの「Run DSConverterGUI.pl」で実行してみてください。まずデータ種別選択のダイアログボックスがあらわれます。ここでデータ種別を選択し、「OK」ボタンを押すと、ファイル選択ダイアログボックスがあらわれますから、ここで株価データファイルを選択します。

DSConverterGUI.plは、MacPerlから「Runtime Version」としてセーブしても単独実行可能なアプリケーションは生成できません。MacintoshのGUIとのインターフェースのためのライブラリが必要なためです。ライブラリも含めた形のRuntime Versionを作成するためのツールRuntime builderが、MacPerl工作室で公開されています。興味がある方はお試しあれ。


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