よく「〜には二通りの人間がいる」と一刀両断に物事を分けて我田引水するやり口がある。
それに倣えば、アプリケーションを作る奴には二通りの人間がいる。まず作るやつと、まず悩むやつだ。
で、私の場合は、悩んじゃうんだ。というか、構想に走るタイプ(それで構想で終がちなんだけど…)。でも言い訳をさせてもらえば、妄想に走るという傾向もあるんだけど、アプリケーションを作る場合には、「それを作ることがコストに見合うの?」という問いかけが入るからなんだ。
そりゃ、北の祭、東の火事、西の喧嘩、南のなんだっけ?と東西南北を駆け回り、四季折々の花鳥風月を愛で、物見遊山に日々是詣でる、というわけじゃないが、仕事もあれば、遊びもあるし、寝るのだって楽しみたいさ、と誘惑に弱いものですから、できたら作らなくてもすんじゃうなら(あるいは、それなりに凌げるならば)そっちでいいよ、という。
要は、なんだ、端的にいえば怠け者なわけだな。
といったところだから、 Mutter Launcher を作るのにだって、「それこそごまんとある中で、いまさら新しいランチャーを作るの?」、という一人での梯子外しがあった。あったけど、でも、「思いついた名前で探したい」という最初の欲求を満たすものがなかったし、これはランチャーの中で位置付ければきちんとした発展の流れの一つとして意味あるじゃん、という構想に至って勢いついちゃって作ったんだ。
その作るに至った構想=妄想をちょっと書き記して、「こんな妄想まで抱きながら作る人もいるんだな」と楽しんでいただければ、これ幸い。
いや、でも真面目な話、例えフリーソフトなんかの場合でも、ものを作る時にはその位置付けというのを作者は評価すると思う。そんな一サンプルとして楽しんでいただければ、というのも一つの願い。
とはいえ、出来上がったアプリケーションはといえば、自分の欲しいものと時間の兼ね合いで、いたってシンプルな機能なんだけど…
え?こんなこと考えている暇あるなら、作れって?
だからさ、こういうこと考えることが、また一つの誘惑という訳なんだ。