「くくく◆ 試験管ごっこ

飛んでくるトランプは

一緒にババ抜きをしたそれと同じものだった…







THANK U BABY -3-




「ヒソカ…」

自然とその名を口にし、近寄ろうとした瞬間、

「危ねぇ!」

と、レオリオに押し倒され、その上をトランプが飛んでいった…

あれは…私を狙っていたの…?

「何ぼさっとしてんだよ! 殺られるぞ!」
「……やっぱり…忘れてるのかな…
「おい!? どうかしたのか!?」

レオリオが私の肩をゆすってる…
また心配してもらってる…
これじゃ、あのころと全然変わらないじゃない…

「おい!!」
「ふふ、ありがと、レオリオ」
「? 何だよ…」
「大丈夫…それより」

霧の向こうで叫び声が連呼している。

「ああ」

私達は立ち上がると、そちらの方向にふたりでむかった――
はずなのに、私はいつの間にか真っ白な霧の中にいた。
聞こえなくなったと思った叫び声に、さっきまで聞いていた声がした。

レオリオ!?

私がその方向へ走り出そうとしたとき、一つの影がこちらに向かってきていた。
それは長身で、始めはレオリオかと思った――が。



「やぁ◆  君が来てるとは驚いたよ

「ひそ…か?」

「そうだよ 育ての親の顔まで忘れちゃったのかい?」

「ヒッヒソカ―――ーー!!」

それはさながら、ハッチとママの再会シーンだ(え?)。

「おやおや

私が思いっきりヒソカに飛びつくと、彼はぎゅっと抱きしめてくれた。

「うーん 見ない間に随分大きくなったね〜
まるでどっかのおばちゃんのような台詞を言いながら、私の頭をぽんぽんと撫でるヒソカ。
私はその様子に思いっきり甘えていた


…覚えてくれてたんだ…


それだけで、胸がいっぱいになった。




THANK U BABY -A-ドリームTOPNEXT




 

やっとしゃべりました!