kr_ryo 徒然日誌 <2005年7月24日分>

三國志製作記107〜ダイナミックな移動〜

先週お休みして楽しく旅行にいってる間、すっかり梅雨も明け、また猛烈な暑さがやってまいりました(^^;;私の部屋の平均気温はすでに30度超です。こんな暑い時期には去年の秋に買った冷え冷えクーラーがとっても役に立ちそう…とっても役にたってます(^O^)確実に数度は温度を下げているようです。夏のくそ暑い日に我がVAIOを動かしていると、そのうち熱暴走したりつぶれたりするかいなと思っていたところですので、ずいぶん安心できます(^-^)今年はファンの風向きを変えれる新型も登場していますし、なかなか売れているようですね〜!

さて、お休みの時期にでも三國志製作をしていこうと考えていました。ところがぼやーっとしてしまった(^^;;;以外にも、意外に困ったことが生じました。というのは、これまで使っていた『憂鬱なプログラマのためのオブジェクト指向開発講座』付録のオブジェクト指向図作成ツールであるRational Rose体験版、体験版ゆえにクラス(オブジェクトの原型、オブジェクト指向プログラムの中心概念)が30個までしか書けないという制限があるのです。非常に使いやすいツールなんですけど、いざ本格的に使おうとなると、30個という制限、ちょうど作図が乗り切ってきたところで制限になるんですよね(;_;)

これまでは内容ごとに図=ファイルを別々に作っていたんですけども、やっぱり分離すると見通しが悪くなるので1枚にまとめたくなります。そうすると、思い切り図を書くんじゃなくて、どれを書こうかとか、書いては選んで消し、というように、なんだか本末転倒な感じになってきました(~_~;)もともとパソコンで作図するのは、書いたり消したり移動したりいろいろ試行錯誤ができるからなんですけども、こうなってくるとツールに合わせた発想になって非常に窮屈な気がしてきたのです(~_~;)道具に縛られるならまだしも、道具の体験版制限に縛られるというのじゃあ……( °〜 °)

ところがこのRose、今は天下のIBMが販売しているそうですけども、雑誌で見かけたところによるとウン十万するというじゃあないですか(*_*)確か1ライセンス30万超だかなんだか。いくらなんでもプロでもない私がそこまで投資するわけにもいかない、というか、ほしいとはいえさすがにちと無理がある(~_~;)

とはいえ何度も何度も修正したり、行きつ戻りつすることが容易なオブジェクト指向開発において、紙と鉛筆じゃあちとつらい。そこでフリーのこの手のソフトがないかどうか、いや、あるのは知っていたんですよ。日経ソフトウェアという雑誌でプログラム言語特集をしていた号を持っていて、フリーのオブジェクト指向図作成ツールも紹介されていました(^-^)JAVA対応のためJAVA開発ツールが必要でやたらとパワーと容量が必要ということと、やっぱり先程のRose体験版の方が使いやすかったため、体験版を利用していたのですけど、この際背に腹は変えられません。

結局私が選んだのは永和システムマネジメント社の国産のJude/Communityです。その最新版はほとんどRose体験版と操作性がほとんど変わらないうえ、ドラッグして図を動かすなどなかなか使いやすかったうえ、サイズも小さく動作も早かったからです。これがフリーとは驚き、という評判が多いように、フリーとは思えない機能です(^O^)もっとも今やウン十万するというRoseの体験版もフリーで使っていたのところですが(^^;;

それから、Judeについては実はJAVAの開発ツールも不要で、サイズの小さいJAVA実行環境さえあればよかったため、最近容量パンク気味のハードディスクも節約できます。先週お休みの間に使い始めたところですが、さっそくまた最近最新版が登場したようです。小さいとはいえ3メガ超、ダイアルアップユーザにはややきつい(~_~;)1.5.3バージョンが7月7日、新機能が追加された1.6バージョンが7月20日の公開なら、1.6.1をもうしばらく待っていようか、という気にはなります(~_~;)ともあれほぼ最新版、これで思い切り図が書けます……

……ところが。Rose体験版は、先のオブジェクト指向開発講座で勉強した表記法であるOMT法も扱えたのですが、Judeは今や主流となっているUMLになります。微妙に違います。個人的にはOMTの方が見やすいんですけど、UMLは現代の主流なので仕方ないですねえ〜!けれども思い切り使うにはやや方言の違いを学ばねばならず、微妙にストレスです(~_~;)Rose体験版で作成した図をJudeの図に書き写しながら慣れていこうとします。

とはいえあっさり書き写しができました!(^-^)さて、これから発展を……ん?

ふと思いつきましたが、これまで組織中心主義で計画をしてきましたが、さてその組織、どういう風に命令しましょうか?基本的には放っておけば勝手にいろいろやってくれるわけですから、組織化すればほとんど命令する必要がないわけです。そこで思ったんですけど、ゲームをやっている以上プレイヤーがなんらかゲームに関与しなきゃ、意味がないわけですね(^^;それがコンピュータゲームであれば内政や訓練であったりするわけなんですが、ボードゲームにおいてはそういう数値上げに関わる内容はほとんどなされません。じゃあ何をしていたのかというと、ユニット(駒)の移動なんですね。逆に、コンピュータゲームではほとんど移動がありません。もちろん大戦略のように、戦略といいつつ作戦級のゲームではマップ上のユニットを移動させるわけですが、ボードゲームでは戦略級といえどもプレイヤーの行動命令は移動が基本です。逆に数値上げは、数値の管理が邪魔臭いためか、ほとんどなされません。

それをコンピュータゲームでは、ユニットは1か所にとどまり数値上げをしていくわけですね。移動するのは即戦争になる場合か、別のところの数値上げをするための移動であって、中心的な命令ではありません。どうしてこうなるかというと、まず、マップ上の拠点は内政や徴税の基本となる単位であって、内政や治安などの数値が事細か定まっているわけです。また、内政コマンドなどで十分投資されます。基本のコマンドが数値上げであるので、手塩にかけて育てられるわけです。そういう拠点はそうあっさり放棄したり奪われたりするわけにはいきません。逆に、手塩にかけて育てなければまともに戦争もできない仕様になっているわけですから、じっくり内政しないとゲームが進みません。そうやって拠点にこだわりが生まれると、ますますそうそう簡単に奪ったり奪われたり、放棄したりするわけにはいきません。そうなると、守りが確実でないのに移動させたりすることにつながるような移動や戦争ができなくなるわけです。結局、最短で最強の拠点をつくり、コンピュータの能力不足で最強でないレベルでしかない敵の拠点に対し攻め込んでいく、というのが必勝法になります。補給を十分考慮に入れた物量作戦ですね。

これに対してボードゲームでは、たいてい自領の内政数値上げができないため、自勢力の強大化を図るためには敵地や中立地を占拠していかねばなりません。もちろん敵も同じことを考えているため、移動と戦争が頻繁に起こります。というより、移動と戦争がメインです。盤(ボード)上をダイナミックに動きまくるわけですね。

コンピュータゲームの静に対しボードゲームの動というところでしょうか。もともとボードゲームは広いボード上で争うことができるため、見通しが利きます。これに対しコンピュータゲームでは、VGAやらSVGAの制限によって見通しが非常に悪いです。そのためか移動させずらい、といえば移動させずらい。特に大戦略でおなじみの六角形のヘックス。紙のボードならば一面ヘックスで区分けしても美しいマップができますが、コンピュータゲームではおせじにも美しいヘックスという感じにはなりませんね(~_~;)特に斜めの線が…

それはさておき(^^;;;結局、コンピュータゲームではメインの命令が内政など数値上げになり、ボードゲームはメインの命令が移動なのです。ボードゲームでの移動は1ヘックスのユニットの集まり(スタック)を指でつまんだり押したりして移動させます。これに近い動かし方が、コサックスなどリアルタイムシミュレーションで、koeiの三國志など戦略級のゲームは直感的な移動がさせずらいものがありますね。クリックしていちいち選択していくわけですが、なんとなくピンときません。これがなおさら移動をさせにくい感じを倍増させますが………なぜかというと、いちいち移動させるやつを選択するからですね(@_@)

どういうことかというと、たとえばSWG。これには艦隊がありますが、艦隊がないと考えてみてください。移動させるごとに、艦隊編成と同じ画面が開いて、数値を入れていきます。ほら、移動が極端に邪魔臭い感じがしてきませんか?(^^;;たいていのバージョンのkoeiの三國志の移動はこれと同じような感じがしますよね。これでますます移動が邪魔くさくおおごとという感じがします。これを解消させるのが我が三國志〜英雄の時代〜の組織システム!というのは我田引水というところ(^^;;;

それでももっと移動を中心に、ダイナミックに動くゲームの方がおもしろい気はしますね(^-^)ところがダイナミックに動くゲームは、その特性上数時間で終わってしまいかねません。しかしコンピュータゲームの宿命で、数時間で終わるようなゲームは売れないとされます。数千円も出して、数時間で終わってしまってはクソゲーと言われても仕方ない面もあります…何度やっても同じ展開同じシーンばかりならそりゃそうでしょう。シミュレーションゲームで、いろいろな展開が楽しめるゲームならばそうでもないんでしょうけども、何時間でクリア、ということが競われる時代、誰でも数時間で終わっちゃったら、ゲームとして売れない可能性はあります。

対するボードゲームは、一人で遊ぶことができるものは少なく、たいてい数人以上プレイヤーが必要です。暇な人ならともかく、何人もの同好の士を集めて何十時間もプレイできません。だからこそ大作はプレイしたいけどできなくてすたれてしまった、とも言えますが、数時間で決着がつき、必ず勝てるわけではなく展開が読めないというプレイは何度プレイしても楽しい経験でしょう。となると、ボードゲームでは決着に何十時間もかかる超大作より数時間で決着がつくことの方がかえって求められていたことになります。

この特性の違いが、コンピュータゲームでは無理やりでも時間をかけさせるプレイになりがちであり、同じコマンドを(ある意味無意味に)押させて時間稼ぎぽいゲーム進行になりがちです。というのも、ボードゲームではユニットを並べるセットアップに時間がかかり、数値の読み取り計算記録などでも時間がかかって、ただでさえ時間がかかるところ、コンピュータゲームではあっと言う間に記録も計算もリセットもできてしまいます。普通にボードゲームと同じにしてしまうと、あまりにも早くゲームが終わりすぎるという事情もあるのかもしれません。数時間で終わるボードゲームをそのままコンピュータゲームで作ると、1時間かからないかもしれませんね〜

そうすると、数千円のゲームが1時間で終わる!と悪評が立つのを恐れ、どんどん無用な時間稼ぎを有用にみさせてしまう設計がはびこってしまいます。ところがそうなると、もっと手軽に楽しみたい面々を切り捨てることにもなるんですよね。何百城も攻略すべき城があり、同じような展開で同じようなことが続くなら、もういいや、と思う人もいるでしょう。最近短い昔のゲームがはやったり、有名どころも超大作なるがゆえに敬遠されて売れなくなってきたのは、長時間かかるゲーム、そのためにかえって何度もプレイできず1度しかプレイできないゲームが敬遠されてきたこともあるでしょう。

コサックスなんて1ゲーム数時間で終わりますが、私なんて何年何十回となくプレイしているため、1回数十時間のゲームよりはるかに長く楽しめました。これからの傾向はこちら側にあり、コンピュータゲームであっても超大作は敬遠されるのではないでしょうか。

と、まったく話がそれてしまってますが(^^;;要するに、もしかすると内政重視のコンピュータゲームは、それが時間稼ぎでしかなく、本来のダイナミックな戦略を活かす場面が遠くなってしまい、とにかく内政をひたすら行って、物量だけで攻めとるという単純な戦略だけが有効ということになってしまって、おもしろくない、と思われる面もあるんでしょうねえ〜

まあ、物量に上限がなければ、最後は物量で押せば誰でも勝てるでしょう(^^;;コサックスですら実はその戦略で勝てたりします。これを回避するには、実は物量の上限を設けることだったりします……艦数制限?(^^;;

しかも物量作戦は、とにかく比較第一になり、一回の戦闘でも勝てば、比較物量差が簡単に大きくなり、あっと言う間に差ができて勝ててしまいます。現実の戦争でもそういう面が多分にありますが、それだけだとつまらないといえばつまらない(~_~;)しかも内政ボタンを押した回数で比較第一になるっちゃあ…その点、中立地帯を外交や戦闘で押さえ、移動や戦争による領土拡張での比較第一は、戦略を競うことができます。やっぱりダイナミックな動きこそ、ゲームの基本という気がしてきました(^-^)

とすると、個人や個艦を毎回ちょこまか操作するより、艦隊ないし軍団という組織で移動させる方がはるかに移動は楽であるがゆえに、ゲーム展開をスピーディにすることができます。ふむ、方向は誤っていない気がしてきましたね〜(^O^)

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