kr_ryo 徒然日誌 <2006年8月27日分>

三國志製作記149〜武将の役割、組織の役割、そしてプレイヤーの役割〜

ソニー製の充電池が、デルやその他の会社のパソコンで使われていて、しかも発火のおそれがある、というお話が報道されています……!我がVAIOも、Windowsは再インストールしなきゃならんものの、物理的にはいまだに故障知らず、しかし、ただ1点、かつてサポートセンターとやりあったのも充電池でした…!あれも夏、ちょうどいまぐらいの時期ですね〜!かれこれ4年も経っています…ソニーが充電池でデルとかに納めるくらいのシェアがあったとは知らなかったですわ〜(^^;A安いんかな?安くて技術がよいと信じたいところですが、私の体験した件といい、安さが評判のデル製といい、デルでしか起こり得ないといいつつ他でも類似の事例があることといい、どうもガス器具やエレベーターなどと同じ状況では…(~_~;)この壊れないVAIOを使ってる身としては、ソニーよお前もか!とならないと信じてますが…

さて、前回お話した州、いい感じにマップに表現できました(^O^)が、熱中して絵を描いていたものの、描き終えてはたとまた気づいたのが…というか、描きながら気づいてたんですけど、どうもこれだけが問題でない、と(TдT)またもでてきました、作り直したらうまくいくわけではない、恐怖のルール問題です。いったい何をすればいいのか〜!どういうルールが三國志を一番よく表現できるのか〜??!

そう考えると、ルール上、することがさほど多くない、ということが、武将余り現象であり、組織が何をしていいのかわからないことであり、そもそもプレイヤーはゲームとしていったい何をすべきなのかわからないということなんです。むむ!

一見、大量にコマンドを準備すれば、この問題はただちに解決するようにも見えます。しかし、すべてのコマンドがすぐに実行できるくらいの武将や組織があれば、また同じ問題が生じますよね。いったいなんのためにゲームをやるのか?ここから考えないといけません。

ゲームは、そもそも困難な状況に対して最終目的達成のためにいろいろ試していくことです。いろいろ、というところが重要です。ワンパターンに、内政→ある程度国力がたまったら戦争、というようなゲームでは、途中できっと飽きちゃうでしょう。それがたとえ、内政にも戦争にもいろいろなコマンドがあったとしても、です。

たとえば将棋や囲碁を考えてみましょう。将棋は常に同じ状況からスタートして、ほとんどの場合、たった1手で違う手順違う状況になります。単に1手動かす内容を変えるだけで、状況も変わります。ただ駒を移動させているだけなのにもかかわらず、です。

そういう意味では、戦略級ゲームの特徴は駒の移動範囲が少ないことです。それこそ移動することがほとんどなかったりすることもあります。対して名前は戦略ながら作戦級ゲームの大戦略は、非常に広い範囲の移動が可能です。しかしあまりに移動の範囲が広がりすぎて、これまた移動の意味が薄まります。ただ戦線を維持しているかどうかということだけが問題になってくるんですね。

将棋にせよ囲碁にせよ、1手が重要であり、すべてです。移動や打ち込みがすべてなんです。その1手の差異が重要なんです。作戦級ゲームでは、1手ではないものの、複数の移動による戦線の構築や維持、攻撃進路、つまり作戦が大事になります。じゃあ戦略級ゲームにおける大事なものはなんでしょう。

そもそも戦略級ゲームにあって他のゲームにないものは、生産力の向上です。総合力の向上といってもいいでしょう。勝つとすれば総合力で勝つのが基本です。内政重視なのは別に問題なんでなく、基本であるからなんです。華麗な1手でも華麗な作戦でもなく、地道に国力を上げ、地道に侵略することは、それこそベースなんです。

ところがそれだけで勝てるかというと、本当は勝てません。諸葛亮が結局勝ち抜くことができなかったことを見てもわかります。また、劉備がいつまでたっても鳴かず飛ばずだったのもそのためです。どういうことか。単純なことです。勝つためには、勝ち続け、領土を増やし続けなければならないんです。戦争をし続け、勝ち続けることが戦略級ゲームに必要なことなんです。

この当たり前のことがなかなかできなかったから三國志は成立したわけです。以前、赤壁で曹操軍は自前の軍はさほど存在しなかったというお話をしましたが、だからといってこの敗戦がこたえなかったかというと、やっぱりこたえたんだと思います。劉備の入蜀を阻止できなかったばかりか、漢中でも敗北したのは、曹操軍の実質がかなり低下していたことが想定できます。つまり、広大な領土を維持するに精一杯なくらい兵が足りない、と。

勝ち抜くためには兵がいります。が、どんどん徴兵してどんどん戦死していって、それでもどんどん徴兵できるかというと、やっぱりそんなことはないんだと思います。兵になれるくらいの頑強な男を徴兵し続ければ、あっと言う間に生産力が低下するでしょう。攻め込んだとしても、攻め込まれた先の無能な君主が悪あがきで徴兵した場合、負ける前に兵が逃げ出せばいいんですけど、そうでなければせっかくこの無能な君主を倒して奪った土地には、人がいないという悲しい結果が待っているかもしれません。

動員すること自体はさほど難しくないんだと思います。しかし、兵が生き残れなかったらどうなるか。戦乱の中原では、戦争続きで生産できなかったことに加え、兵の動員とその戦死でさらに追い打ちをかけていたはずです。赤壁後の曹操の精彩のなさというか、戦争の減少、たとえば漢中から無理して蜀に攻め込まなかったことは、結局中原では動員に無理が効かなくなってきたとも考えられます。おとなしくして人口や生産力の回復を待つ、というところでしょうか。

ところがプレイヤー様も含めて各君主殿太守殿が、この辺の事情をどこまで考慮して動員しているかというと、かなり怪しいわけです。諸葛亮やら荀ケやらなら無茶はせんようにするでしょうが、動員につぐ動員でもはや疲弊している城にさらに調達の追い打ちをかけるなんてことは袁術のみならず姜維レベルでも結局やっちゃうわけです。嗚呼!

さらに、こういう実際の動員力をどこまで把握できるか、という問題もあります。また、把握できなかったらどうなるのか、という問題もあります。偽情報問題ですな。正しい情報を表示するのは、プログラムにとって簡単です。問題は偽情報をどう表示させどう気づくか、です。

ひとつの解決策として、馬鹿太守の誤情報を刺史が改めるということがあります。もちろん太守の正情報を阿呆刺史が改めるということも可能性としてはあります。しかし武将の能力すらブラインドである我が三國志、だれが阿呆で誰が馬鹿なのかも本当はわかりません。こうなってくると何を信じていいのかわからなくなります。

よくあるゲームではいとも簡単に表示していますが、武将の能力だとか、生産力だとか、こういう情報は本当はよーく実体を把握していなければつかめないはずです。名君はたいてい民衆の真の情報を知ろうとします。机上ではわかったような気になるだけです。じゃあお忍びコマンドでも…というのは短絡的で、ここは情報量に差をつけるべきでしょう。

どういうことかというと、優秀な、荀ケやら諸葛亮やらにレポート提出をさせれば、各城別に細かく数値を上げてくれます。ついでにここは怪しいだとかの情報までくれます。ところが張飛だとか曹豹だとかの「豪傑」は、まったくレポートを出してくれないかもしれません。豪傑でも関羽クラスなら、全体の数値くらいは教えてくれるでしょう。このレポートを見て、人物を把握することができます。

また、戦争でも、優秀な武将なら一騎討ちに持ち込んだりとか、作戦に幅があるとかになるのに、無能ならば先頭に出なかったり、前へ進むしか能がなかったりします。この辺で能力を把握できるようにしましょうか。そうなると情報表示すらコマンドです。時間をかけて情報収集させたのに、ちょびっとしか情報がない、はあ〜…って、がっかりしてみてください(^^;A

よくあるゲームでは情報はただでいくらでも見れたりします。かつて光栄の信長の野望では、初期の頃、他国の情報は忍者に金を払って、それも結構大金を払って、それでも見れなかったりしながら、苦労して覗いたわけです。ところがだんだんデフレになってきたのか、情報公開が進んだのか、どんな情報だろうが簡単に見れたりするようになります。というか、例の信長の野望だって、大名や武将の能力は見れたわけです。見れないと信じるよすべがないからなんですけど、そもそも表示できる情報量に差を設けておけば、その能力差すらもわかることができます、というか、むしろそれが本来でしょう。

話が大分ずれてきました(^^;Aずずづぃーっと戻すと、戦略級ゲームのお話なんでした。戦略級ゲームとは、細かい生産や戦闘にはこだわらない、なれど総合的な生産力や戦闘力は自ら上げていき、かつ、大きく戦闘指導する、どこと戦いどこを攻めるか、というところまでは指示する、というものです。生産力は自ら上げる指示はできません、いや、太守や武将たちだって、生産力を直接上げるわけではありません。上げていくのは民衆であって、民衆は苛政でなければ少しずつ自分たちの生活をよくしていくでしょう。となれば、苛政かどうかだけが問題であって、それは情報量と、そして適正な兵力動員をできるかどうかの決定、これにかかってくるんでしょう。

それはつまり、動員をどうするか、だけにかかってきます。もちろんどの城からどれだけ、ということは直接指示できるようにしましょう。が、諸葛亮や荀ケなどに、適正な量を判定させた上、適正な場所から適正な量の調達ができるようにもしましょう。もちろん無能なやつならばなぜだか均等に調達してくれるでしょう。無理が出たり余裕があったり、偏ったりなんかのコンピュータ風の阿呆な調達もかえってそれっぽいですね。

というより、結局は君主殿の仕事なんて、どこを攻めるか、どれだけ揃えるかの決断だけにかかっています。細かい内政コマンド連打などではありません。情報収集と命令終了ボタン連打が、君主殿の仕事であって、何が悪いんでしょう!

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