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■デジクリトーク 自己中年末調整。 白石昇
●自己中年末調整。 とりあえず平成十三年十二月二十日に著作者側からいろんなことを全権委任されちゃった僕なのです。 だから、全権委任されちゃったからにはやっておかなきゃならないことが山ほどあるんです。だって僕、年末査証切り替えのために国外出国緬国詣でに行かなきゃなんないんだから、年内にキリがいいとこまで、できることはやっておかなきゃなのです。 でもよくよく考えてみるとあくまで個人的な意向なんですけどね。 そうゆうことなんで二十日に著作者事務所から戻って来た僕は、早速その作業に取りかかるために、お酒を飲んで弾けたんです。 (参考資料 ←見るだけ時間の無駄かもしれません) いいじゃないですか。 九ヶ月近くちまちまぐずぐずとやってきた作業が無駄にならないことが決定したんだからお酒くらい飲んだってカラオケで泰歌謡歌ったって。 さりげなく皆様に極めて理不尽な逆切れかましつつもそこは全権委任された翻訳者であるところの僕ですから、明けて翌二十一日から年末までガシガシとこの出版計画を進めるために、とりあえずこれからややんなきゃなんないことを書き出してみたんです。 1.出版社とのコンタクト 2.販促宣伝方法の検討 3.日本の販売先の打診 4.毎日一個青パパイヤの千切りおよび調理 5.翻訳の仕上げ とりあえずこれだけです。これらを年末大晦日までに休む間もなく押し進めなきゃなんないです。そして大晦日には国内最北端国境へ向けて出発し、元旦には国境を越え査証を新しいものに変えてとっとと再入国して首都圏の仕事場に戻り、またさらにガシガシと仕事を進めなきゃなんないんです。 そういうことなのでその二十一日から大晦日までのいろんな事の進捗を項目ごとに報告していきます。ええそうなのです進捗が錯綜しているから項目ごとが都合いいんです。 でもよくよく考えてみるとあくまで個人的な意向なんですけどね。 ★1.出版社とのコンタクト あそこ以外の出版社ならどこでもいいから勝手に決めてくれ、と全権委任されたからにはどこでもいいんですが、あとあといろいろと便宜を図れる出版社を選んだほうがいいんです。だから僕は著作者が一番多く本を出している出版社にまずコンタクトを取ることにしました。 同時にそこは超一流大手出版社です。いわゆる一部上場企業です。 観光査証滞在無収入藝人の分際でアポイントメントもなくそんなところに出版企画を蹴り込むなんてはなはだ身のほど知らずだとは思いますが、しかたがありません全権委任されたんですから。押してかないといけないんです僕。 そうして僕は二十一日の昼には著作者の本に書いてあった担当編集者さんに向けて、その出版社のインフォメーションアドレス宛てにメールを発射したんです。 送ったメールの内容は、 著作者の翻訳者である自分の簡単な自己紹介と、著作者から翻訳許可を貰い、どこで出版するか全権委任されたこと、値段が高くなるから日本の出版社からは出版したくないこと、貴社から発行したい理由は、著作者の著作をこれまでたくさん出していることと、僕が好きな東欧系の作品をいくつか翻訳出版していること、とにかく貴社がやっている出版業務が僕のツボに入っているんで、もし貴社で出版できるならデジタル入稿までを僕がやるから問題は何一つとしてないから出版しましょう貴社で、 と言うようなことを記したものです。 そして最後に興味があったら連絡して下さいと。メールアドレス電話番号住所など僕の連絡先に関する情報も一気に記しました。 そして三日間が経過しました。当然のように連絡はありません。さすが大手出版社です。ある意味予想通りです。 でも、とりあえず出版社については年内に何らかの見通しがついてないと気持ちが悪いんです。 でもよくよく考えてみるとあくまで個人的な意向なんですけどね。 それで僕は慣れない受話器を持ち、その出版社の代表番号に電話してみました。 すると受話器の向こうから聞こえてきたのは、音声よる自動案内でした。 なんか用件がある部署の四桁番号を押せ、とか言ってます。さすが大手出版社です。まるで伝言ダイヤルを思わせる近代的なシステム導入済みです。 そして僕は当然そんな四桁の番号など知りません。 僕は非常に柔らか且つ事務的なその音声の中から、オペレーターの受付番号を聞き取り、すかさずそれを押しました。 とたんに懐かしい呼び出し音が流れはじめます。電話というのはこうでなくちゃいけません。 つづく。 初出・【日刊デジタルクリエイターズ】 No.1061 2002/04/04.Thu.発行 |
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